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「宝の持ち腐れ」の意味は?使い方の例文と類語・対義語を紹介!

「宝の持ち腐れ」とは、「価値あるものを使っていない」「使いこなせていない」を意味する言葉。あなたの家の中で「宝の持ち腐れ」となっているものはないでしょうか?今回は「宝の持ち腐れ」について意味と由来を紹介します。また使い方を例文付きで解説するとともに、類語・対義語と英語・中国語での表現もお伝えします。

「宝の持ち腐れ」の意味や読み方とは?

「宝の持ち腐れ」の意味は”価値あるものを持ちながら使わない”

「宝の持ち腐れ」の意味は、“価値あるものを持っているにもかかわらず使わないこと”です。活用できていないことを表すことわざです。既に持っている「価値あるもの」や「高価なもの」を、使わないまま放置している状態や、その価値を十分引き出すまでに使いこなせていない状態を表しています。

「宝の持ち腐れ」の読み方は”たからのもちぐされ”

「宝の持ち腐れ」の読み方は、“たからのもちぐされ”となります。「腐れ」は”くされ”と読むこともありますが、「宝の持ち腐れ」においては”くされ”ではなく”ぐされ”が正しい読み方です。

「宝の持ち腐れ」の使い方と例文とは?

「宝の持ち腐れ」は”物”や”才能”に対して使う

「宝の持ち腐れ」における”価値あるもの”とは、「物」だけが対象ではなく、人の”才能”などに対しても使うことが可能です。

「物」に対しては、ブランドの衣服や宝飾品、高級車などのせっかく「高価なもの」を持っているのに「使っていない」ことを合わす場合に使います。また、全ての機能を搭載した高級な電化製品を持っているにもかかわらず、一部の機能しか「使いこなせていない」という場合にも使うことができます。

人の「才能」に対しては、”せっかく才能を持っているのにその才能を使う機会がない”ことや、”発揮できていない”ことを表す場合に使うのが一般的です。

「宝の持ち腐れ」を使った例文

「宝の持ち腐れ」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

  • マニアが目の色を変えるような珍しい車が倉庫でほこりを被ったままとは、宝の持ち腐れとしか言いようがない。
  • 最新の家電から調理道具まで一式揃っているのに、家で食事をするのが月一回あるかないかなんて、宝の持ち腐れというものだよ。
  • 博士号まで取っている彼にこんな仕事をさせているなんて、宝の持ち腐れだ。
  • 人が通ることさえめったにない田舎に片側2車線の道をつくるなんて市議会は本気だろうか?貴重な税金を費やした上に、宝の持ち腐れにしかならないのは目に見えている。

「宝の持ち腐れ」の類語・類義語とは?

「宝の持ち腐れ」の類語・類義語となることわざや慣用句・四字熟語などは数多くあります。それぞれの意味と「宝の持ち腐れ」との違いについて解説します。

「箪笥の肥やし」は”持っていながら使わない”の意味

「箪笥の肥やし(たんすのこやし)」は、”持っているのに使わない”という点から「宝の持ち腐れ」の類語ということが出来ます。

「箪笥の肥やし」(たんすのこやし)とは、箪笥の中にしまいこんだまま身につけることがない衣服や宝飾品などを指した言葉。「箪笥の肥やし」という言葉は、「価値あるもの」には限定していないという点、人の才能に対しては使わないという点が異なりますが、「手元にあるにも関わらず使わないない」の同じ意味を持つ言葉です。

「豚に真珠・猫に小判」も”宝の持ち腐れ”の類義語

ことわざ「豚に真珠・猫に小判」は、”価値あるものを使わない”という点から「宝の持ち腐れ」の類義語となりますが、ニュアンスが異なる点に注意が必要です。

「豚に真珠・猫に小判」は、豚や猫に真珠や小判をあげたとしても”その価値が分からず使うことさえできない”ことを例えとした言葉。どちらも「価値が分からないものに価値あるものを与えても意味はない」を意味しています。「宝の持ち腐れ」は”使っていない・使いこなせていない”ことを「持ち腐れ」と表しており、「価値が分からない」の意味を持っていません。

「宝の持ち腐れ」の対義語・反対語とは?

「宝の持ち腐れ」の反対語は”有効活用”

「有効活用(ゆうこうかつよう)」とは、”今あるものを十分利用すること・活用すること”を意味する言葉です。「価値あるもの」に限定しない点が”宝の持ち腐れ”と異なりますが、寝かせておくのではなく利用するという点から、「宝の持ち腐れ」の反対の意味を持つ言葉と言えます。

「宝の持ち腐れ」の英語・中国語表現とは?

英語では「Unused treasure is a waste of treasure.

英語で「宝の持ち腐れ」を表現する場合は、“Unused treasure is a waste of treasure.”を使うのが適しています。

「treasure」とは宝を意味する言葉で、直訳すると”使われない宝とは無駄である”の意味となることから、「宝の持ち腐れ」の英語表現として使うことができます。

「宝の持ち腐れ」のその他の英語表現

「waster of talent」も”宝の持ち腐れ”の英語表現となります。

「waste」は”浪費”や”無駄”を、「talent」は”才能”をそれぞれ意味する言葉です。「waste of talent」は直訳では”才能の浪費”となり、「宝の持ち腐れ」の意味として使うことができます。

「宝の持ち腐れ」の中国表現は”空藏美玉”

中国語における「宝の持ち腐れ」の言葉は、“空藏美玉”となります。

「空藏美玉」は中国のことわざで、「宝の持ち腐れ」と同じ”価値あるものや才能を持っていながら使いこなせていない”の意味となります。

まとめ

「宝の持ち腐れ」とは、「価値あるものにもかかわらず使っていない」「使いこなせていない」の意味を持つ言葉。

「物」や「才能」を、「宝の持ち腐れ」としてしまう原因がどこにあるかは、人によって様々でしょう。物を所有しすぎている場合、自分のライフスタイルに合わない物を買った場合、そもそも必要ないものを買ってしまった場合、安易に妥協してしまった場合などが考えられます。

ありとあらゆる物があふれ容易に手に入る世の中だからこそ、自分が欲しいものは何か本当に必要なものかをしっかりと見極め「宝の持ち腐れ」とならないようにしたいものです。