「青菜に塩」の意味とは?使い方や類語を紹介!(例文つき)

「元気のない様子」を意味する「青菜に塩」ということわざですが、単に「元気がない状況」で使用するのは間違いだと知っていますか?「青菜に塩の正しい使い方が知りたい」や「青菜に塩の類語を知りたい」という方に向けて、意味や使い方、類語・対義語を紹介します。例文もあわせて紹介しているため、ぜひ参考にしてください。

ことわざ「青菜に塩」の意味とは?

「青菜に塩」の意味は”元気のない様子”

「青菜に塩」の意味は、“元気をなくし、しょげている様子”です。読み方は「あおなにしお」です。例えば、「楽しみにしていた旅行だが、台風の影響で中止になり青菜に塩だ」という例文。

上記の例文では、楽しみにしていた旅行が中止になり、急に元気がなくなっているため「青菜に塩」が使えます。

「塩で萎える青菜」が由来

「青菜に塩」ということわざは、「塩をふりかけられ、水分がなくなって萎えてしまう青菜」からできました。青菜とは「ほうれん草」や「小松菜」など、緑の葉菜を指しています。新鮮な青菜でも、塩をふりかければ水分を失い、萎えてしまうことから「青菜に塩」という言葉ができました。

「青菜に塩」の使い方・例文とは?

元から元気のない人には使わない

「元気のない様子」を意味する「青菜に塩」は、元々元気のない人へは使用できません。例えば、「近所のAさんは、いつも暗くまさに青菜に塩だ」という例文。上記の例文で出てくるAさんは、普段から元気ではないため、「青菜に塩」とは言えません。

普段は元気ですが、なにかのきっかけで元気がなくなった人に対して、使用してください。

身体面で不調な人も「青菜に塩」とは言わない

元から元気ではない人に、「青菜に塩」は使えないことを説明しました。同じように、身体面で元気がない人に対しても、「青菜に塩」とは言わないため注意してください。例えば、「今年のインフルエンザは手強かったよ。病気とは無縁のわかたしでも青菜に塩だったからね」という例文。

上記の例文のように、身体的な原因で元気がない状況では、「青菜に塩」は適さないため注意してください。

「青菜に塩」を使った例文

「青菜に塩」を使った例文をご紹介しましょう。

  • ついさっきまでご機嫌だった息子が、急に青菜に塩のありさまになった。訳を聞くと、今日が休日だと勘違いしていたらしい
  • 楽しみにしていた修学旅行だが、前日に友人と喧嘩してしまい青菜に塩だ

「青菜に塩」と似た意味のことわざ

萎縮している様子の「蛞蝓に塩(ナメクジに塩)」

「青菜に塩」の類語には、「苦手なものを前にして、萎縮し元気をなくす」を表す「蛞蝓(ナメクジ)に塩」が当てはまります。ナメクジは塩を浴びると脱水してしまうことから、元気のない様子を「ナメクジ」と「塩」で例えています。

「青菜を湯につけたよう」も類義語

「青菜に塩」の類義語には、「青菜を湯につけたよう」も当てはまります。いくら新鮮で元気な青菜でも、熱いお湯につけてしまえば萎えてしまうことから、「青菜を湯につけたよう」ということわざができました。

「青菜に塩」と同じ意味を持ち、同じ状況で使用できるため、状況に応じて使い分けてください。

「傷口に塩」「顎が干上がる」は意味が異なる

「傷口に塩」や「顎が干上がる」は、「青菜に塩」の類語に当てはまらないため、注意しましょう。「○○に塩」という表現や、水分が失われている様子から、「青菜に塩」と似た意味のことわざとして間違えられますが、意味が全く異なります。

「傷口に塩」とは、「災難が重なること」を意味し、「顎が干上がる」は「収入がなく生活できないこと」を意味します。意味を間違え使用すると、相手に誤解を与えてしまうこともあるため、注意してください。

「青菜に塩」の対義語とは?

生き生きとしている様子の「水を得た魚」

「青菜に塩」の対義語には、「自分に適した状況で、生き生きとしている様子」を意味する“水を得た魚”が当てはまります。読み方は「みずをえたうお」であり、よくある間違いとして「魚」を「さかな」と読んでしまうことがあるため、注意しましょう。

また、「どんなことがあっても平気でいる様子」を意味する「蛙の面に水(かえるのつらにみず)」も、対義語にあたるため状況に応じて使用してください。

「青菜に塩」の英語表現とは?

「青菜に塩」は英語で”be crestfallen”

「青菜に塩」を英語で表す場合、「がっかりした」や「元気のない」を意味する“be crestfallen”が当てはまります。また、「in the dumps」だと「意気消沈している」という意味があり、「元気がない様子」を表せるため、状況に応じて使い分けてください。

まとめ

「青菜に塩」とは、「元気をなくし、しょげている様子」を意味することわざです。元から元気のない人や、病気など身体的なことが原因で元気のない人へは、使用しないため注意してください。類語には「萎縮して元気がない様子」を表す「蛞蝓に塩」や、「青菜に塩」と同じ意味の「青菜を湯につけたよう」が当てはまります。状況に応じて、類語に言い換えてみてください。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。