「玲瓏」とは?意味や使い方を類語と併せて解説【例文付き】

冴え冴えと美しいものを表す時に「玲瓏」という言葉を使うことがあります。日本語には「美」を表現する言葉は数多くありますが、「玲瓏」の正しい意味はどのようになるのでしょうか?今回は「玲瓏」に着目し、読み方と意味をはじめ、使い方とその例文、類語、また英語や中国語表現についてまとめました。

「玲瓏」の意味や読み方とは?

「玲瓏」の意味は「美しく照り輝き冴え冴えした音で鳴る」

「玲瓏」の意味は、“玉や宝石などが美しく輝き、冴え冴えするような音を奏でる様子”です。「玲瓏」は「玲」も「瓏」も、どちらも「玉や金属、宝石などがお互い触れることで鳴る美しい音」を表す言葉であり、「玲瓏」でさらに意味を強める表現となります。

「玲瓏」の読み方は”れいろう”

「玲瓏」の読み方は“れいろう”です。「玲瓏」の「瓏」の字を誤って「りゅう」と読まないようにしましょう。ちなみに、どちらも「おうへん」の付く言葉となります。

「玲瓏」の使い方と例文とは?

「玲瓏」を使うポイントは”輝く玉”を想像すること

「玲瓏」という言葉を会話や文章で使うのは、決してやさしいとは言えません。しかし、「玲瓏」を使う時に、「光り輝く美しい玉」をイメージすれば、どのような「美しさ」や「音色」なのか、具体的に理解した上で使うことができるでしょう。

「玲瓏」は煌々と輝く美しさが視覚や聴覚に響く言葉であり、また、負の要素を含まない言葉でもあります。そのような状況を考えると、群を抜いて輝きを放つものや、心地よく優しい音色を奏でるものに対してのみ使える表現とも言えます。

「玲瓏たる~」で言葉を形容する時に使われる

「玲瓏」は「玲瓏たる月」や「玲瓏たる星空」などのように、言葉を形容する時に「玲瓏たる~」という形で用いられることがあります。純粋に「玲瓏な~」とするより、詩的・文学的なエッセンスがあるため、口語より文章の中で使われることが多いでしょう。

「玲瓏」を使った例文

「玲瓏」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

  • 「玲瓏」たる月の周りには、きらめく星たちが煌々と輝いていた。
  • 白銀の世界は「玲瓏」たる雪に優しく包まれた夢のような空間でもある。
  • 恋人と一緒に「玲瓏たる」夕焼けを楽しむ。
  • 昔ながらの風鈴が奏でる優しい音色は、まさに「玲瓏」と言えよう。
  • 「玲瓏」というように宝石の透明感は言葉にできない、

「玲瓏」の類語とは?

「玲瓏」の類語は”清か”や”壮麗”

「玲瓏」の類語になるのは綺麗で明確な様子を表す「清か」や素晴らしい輝きと美しさがあることを意味する「壮麗(そうれい)」や「煌びやか(きらびやか)」、また「美々しい(びびしい)」や「 絢爛華麗(けんらんかれい)」などが挙げられるでしょう。それぞれ、玲瓏に掛かる主語や形容される言葉によって適切な類語が異なります。

四字熟語「晶瑩玲瓏」は”透き通り宝石のごとく美しいこと”

ちなみに「玲瓏」がつく四字熟語に「晶瑩玲瓏(しょうれいれいろう)」があります。「晶瑩」は透き通っている様子を指し、「晶瑩玲瓏」で「透き通り宝石のごとく美しいこと」という意味になりますので、どちらかと言えば同義語に近い表現だと言えるでしょう。

「玲瓏」の英語や中国語とは?

英語と中国語表現を紹介します。それぞれ適切な「玲瓏」のフレーズについて見てみましょう。

「玲瓏」は英語で”glorious”や”splendid”など

「玲瓏」の英語表現は数多くありますが、最も親しみやすく使用頻度が高い言葉は「glorious(輝きのある)」や「dazzling(光るような)」でしょう。また「透き通る」というニュアンスを強調する時は「chrystal clear」になります。下記で例を挙げてみましょう。

  • 玲瓏たる月:glorious moon
  • 玲瓏たる空:chrystal clear sky
  • 玲瓏たる宝石:dazzling jewelry
  • 玲瓏たる歌声:sophisticated voice

「玲瓏」は中国語で”玲玲”や”琅琅”

「玲瓏」は中国語で「玲玲」や「琅琅」などを使って表現します。また「玲瓏たる」という形容詞では「华丽的」や「艳丽的」を使います。

まとめ

「玲瓏」とは「玉や金属、宝石などが光り輝き、冴え冴えと音が鳴る様子」を表現する言葉です。普段の生活ではあまり使われることはありませんが、月や空、歌声やさえずりなどに対して使い、また何かが美しく煌々と見えたり、音が澄んで聞こえてくる様子を表す時に言葉の威力を発揮するでしょう。ぜひ、正しい意味と使い方を理解して、適切な場面で美しく使ってみて下さい。