「いずれにせよ」の意味とビジネスでの使い方とは?敬語表現も解説

話の切り替えに「いずれにせよ」が使われているのを耳にして、堅苦しく聞こえて変だと思ったことありませんか。今回は「いずれに



「いずれにせよ」の意味と正しい使い方

「いずれにせよ」は「どちらにしても」の意味

「いずれにせよ」とは「どちらにしても」という意味です。「いくつか条件が出ているけれど、どれを選ぶにしても結果は変わらない」という意味の成句です。

「いずれ」という言葉に「どれ」もしくは「どちら」を意味する不定称の指示代名詞に、動詞「する」の命令形「せよ」が連結した表現として硬めの印象があるため、あらたまった会話やビジネス文書などに使われます。

例文
AとBという選択肢があるが、いずれにせよ、私たちはこのプロジェクトを促進する義務がある。

「いずれにせよ」は硬い文章や丁寧な会話で使う

「いずれにせよ」はビジネス文書などの硬い文章やかしこまった状況での会話などで使われる表現です。「いずれにせよ」の「いずれ」と「せよ」の両方とも、気さくな日常会話には不向きな言葉という印象があるためです。

例文
  • A案とB案がありますが、いずれにせよ、近いうちにどちらかを選ぶことになるでしょう。
  • 賛否ありますが、いずれにせよ、社長は所信を表明しなくてはならない。
  • 外国語のどれをとっても習得は難しく、いずれにせよ、時間がかかることに変わりはない。

「いずれにせよ」を使う際におさえておくべきポイント

「いずれにせよ」は否定的なニュアンスがある

いろいろな条件や選択肢があるけれど、どれも選ばべないという状況で結論を導き出すときに、「いずれにせよ」が使われるため否定的なニュアンスが含まれます。

「いずれにせよ」が使われる状況というのは、いろいろある条件の中から選べなかった、時には選べなかったのは自分の意志とは関係ないという投げやりな態度も思い浮かべられます。そのため「いずれにせよ」は肯定的な印象はなく、むしろ仕方がないといった消極的な意味合いが含まれることが多い表現です。

弾む会話で「いずれにせよ」は使わないほうがいい

「いずれにせよ」という表現には否定的なニュアンスが含まれるため、楽しい会話や弾んだ会話ではそぐわない表現です。

好ましくない「いずれにせよ」の使い方例文

Aさん:「今日はどこでランチする?Aのカフェ?それともB?」
Bさん:「どっちもいいよね。迷っちゃうな」
Cさん:「いずれにせよ、どっちかで決めよう。」
A・B:(確かにそうだけど、なんだか素っ気ない感じに聞こえるな)

弾んだ会話でも、いくつか条件があってその中から選べないという状況がありますが、その状況を好ましく思っているのなら「いずれにせよ」は使うべきではないでしょう。そうした会話では「いずれにせよ」の代わりに、類語の「どちらにしても」や「そういうことを踏まえて」などを使うのがいいでしょう。

「いづれにせよ」は間違えた書き方

「いずれにせよ」の「ず」を「づ」にして「いづれにせよ」と表記していることがありますが、間違った表記法です。

「いづれにせよ」は歴史的仮名遣いでかつては使われていましたが、現在では現代的仮名遣いとして「いずれにせよ」と改められました。

「いずれにせよ」の敬語表現と例文

「いずれにせよ」の敬語表現は「いずれにしましても」

「いずれにせよ」の敬語的な表現は、「いずれにしましても」です。

目上の人などに対しても失礼ならず、「いずれにせよ」に含まれる否定的なニュアンスも中和される印象があります。

「いずれにしましても」を使った例文
  • いろいろな選択肢が考えられますが、いずれにしましても、お客様に満足いただけるサービスを提供します。
  • いずれにしましても、近日中にお届けいたします。

「いずれにせよ」の類語は?

否定的なニュアンスを伝える類語「どうせ」

「いずれにせよ」の意味の持つ否定的なニュアンスを強調した類語には、次のような表現があります。

「いずれにせよ」の類語表現
  • どうせ
  • どっちみち
  • どのみち

結論を導く指示語の類語「それはさておき」

「いずれにせよ」の話の流れから結論を出すという使い方をする場合の類語には、「それをさておき」を代表として次のような表現があります。敬語ではありませんが、丁寧な印象を与える表現でもあります。

「いずれにせよ」の類語
  • それはさておき
  • それはともかく
  • いずれにしても
  • どちらにしても
  • どうなったとしても
  • そういうことを踏まえて

「いずれにせよ」の英語表現

「いずれにせよ」は英語で「in any case」

「いずれにせよ」の英訳は「in any case」で、カジュアルなシチュエーションからビジネスや論文などでも使えます。

例文

“ I’m not sure, which plan I will take. In any case, I am going to decide to choose one of them.”
「どちらのプランを取るのかはわからないけれど、いずれにせよ、どちらかのうちのひとつに決めることになる」

また日常会話で「in any case」よりも頻繁に使われるのが「anyway」です。「anyway」は「in any case」よりも簡潔で、カジュアルな印象を与えます。

例文

“ I can’t remember if I’m stopping in Osaka or Nagoya. Anyway, I’m definitely visiting to the west side of Japan.”
「大阪か名古屋かどこに寄るのだったか覚えてないけれど、関西方面に行くのは確かだよ」

まとめ

「いずれにせよ」とは「どちらにしても」の意味で、いくつかの条件や選択肢がある中で、最終的にはどうするのかという結論に導くときに、その指示ワードとして用いられます。硬い印象を与える表現ですので、くだけた会話よりも硬めの文章や丁寧な会話で使ってみましょう。