自社サイトやブログを運営していると聞かれる「マネタイズ」という言葉。お金と関係する言葉だということは予測がつくものの意味がよくわからないという方のために、「マネタイズ」の意味や語源に使い方、さらにはマネタイズの種類や方法に英語表現を解説します。
「マネタイズ」の意味や語源とは?
「マネタイズ」の意味は”無料サービスの収益化”
「マネタイズ」の意味は、“無料サービスを収益化すること”です。「マネタイズ」はこの意味で使われることが多い言葉です。特にインターネット関連のサービスでは、無料で提供されるサービスも多く、「インターネットサービスの収益化」という文脈でも使われることがあります。
またビジネスシーンにおいては、「収益モデル」という意味で「マネタイズ」が使われることもあり、「無料サービス」の文脈以外でも「収益化」を指す言葉として使う場合もあるので、広い意味としてとらえておくとよいでしょう。
「マネタイズ」の方法としては、無料コンテンツのなかに有料コンテンツを組み合わせることで利益を得たり、広告収入モデルを確立することなどが挙げられます。個人や企業がマネタイズを利用して収益を上げています。
「マネタイズ」の語源は”貨幣の鋳造”
「マネタイズ」の元来の意味は、金属を熱して溶かし型に流し込んで貨幣を作り出す「貨幣の鋳造」のことです。また「通貨基準を定める」という意味もあります。
2007年ごろから「マネタイズ」の新しい意味として「インターネットで収益を上げる」という新たな意味が付け加えられました。
「マネタイズ」という言葉の使い方と類語とは?
「マネタイズ」を使った例文
「マネタイズ」は「マネタイズする」のように動詞化された使い方や、「方法」や「手法」などの言葉と組み合わせて使われています。例文は次の通りです。
- 「サイトをマネタイズする」
- 「閲覧数が増えてきたこのブログをマネタイズすれば、一定の利益が見込めるかも」
- 「マネタイズ方法にはいろいろな種類がある」
- 「自社の商品は悪くないのだが、マネタイズ面で問題がある」
「マネタイズ」の類語は”収益化”
「マネタイズ」の類語には、「収益を得る」という意味の言葉が挙げられます。
- 「収益化」
- 「収益を生ませる」
- 「儲かるようにする」
「マネタイズ」の英語表現とは?
「マネタイズ」は英語で”monetization”
「マネタイズ」は英語で“monetization”(マネタイゼーション)です。「マネタイズ」という音のままに英語で「monetize」とすると動詞になり、「マネタイズする」や「貨幣を鋳造する」または「通貨基準を定める」という意味になりますので、文脈により「monetization」と「monetize」を使い分けましょう。
例文:
- “The suitable monetization programmes are required for our website.”
「適切なマネタイズプログラムが私たちのサイトには必要だ」 - “We can monetize our website by showing advertisements.”
「ウェブサイトに広告掲載することでマネタイズする」
インターネットにおけるマネタイズの種類と方法とは?
物品販売やバナー広告は古典的方法
SNSや自社サイトでの物品販売やバナー広告は、古典的なマネタイズ方法として知られています。物品販売は自社オリジナルの商品を提供する場合もあれば、企業と提携した既製品のこともあります。
バナー広告はその広告が表示された回数で収益を得られる「インプレッション方式」や、ユーザーがバナー広告をクリックすることで課金される「クリック課金方式」などがあります。
アフィリエイトで収益を得る
「アフィリエイト」はバナー広告のようなネット広告のひとつです。バナー広告との違いは、アフィリエイトは利用者が企業広告を通して提供されている商品やサービスなどを購入したときに収益を得ることができる点です。
課金モデル導入で利益を上げる
「課金モデル」とは、ユーザーに使用料を払ってもらい利益を上げる方法です。メディアサイトでニュースの一部を無料記事と有料記事に分けて配信しているのは、課金モデルのひとつで無料プランと有料プランを分けた事例です。オンラインゲームや学習メディアなどでは、有料プランのみを提供している事例もあります。
課金モデルには成功例ともに失敗例も多く、無料と有料コンテンツのバランスが効率よく収益を上げる鍵になります。
ECモデルなら手数料で収益を得る
「ECモデル」は物品販売の一手段です。ECサイトに商品を提供してもらい、出品時に手数料を得たり、物品が売れるごとに手数料を受け取ることで収益を得ます。
仲介モデルで人と商品をマッチング
「仲介モデル」とは、ユーザーのニーズに合わせた商品をサイトを通して提供して、その際に仲介料として収益を得る方法です。ネットオークションや物件紹介のサイトなどがこの仲介モデルに入ります。
マネタイズ戦略を成功させるコツとは?
マネタイズを成功させるコツは、次の3つに絞られます。
- ユーザーニーズの分析
- ユーザーの集客戦略
- テーマにあったマネタイズ方法の選択
例えば、メディアやブログのマネタイズ戦略では、メディアやブログを閲覧してもらうために人が興味を持てるコンテンツを見つけ出し、次にどのようなマネタイズ手法とテーマが相性がいいのかを判断して活用します。
収益がうまく上がらない場合には、顧客のニーズを分析してニーズに応えるためにテーマやその内容を修正します。その際にマネタイズ方法の変更も検討していくことで、マネタイズで収益を得られる可能性が広がります。
データマネタイズで戦略的なマネタイズをする
データを活用して戦略的にマネタイズをするのが「データマネタイズ」です。すでに集められている顧客のデータを分析、時には外部から提供されるデータとを組み合わせて、積極的に顧客に自社製品やサービスを売り込んでいきます。
まとめ
「マネタイズ」とはIT用語で「ネットの無料サービスを利用して収益を上げること」という意味です。その一方で「貨幣の鋳造」や「貨幣基準を定める」という元々の意味も使われていますので、「マネタイズ」の持つそれぞれの意味を確認しておきましょう。