「鰯の頭も信心から」の意味と由来!使い方の例文と類語も解説

魚を使ったことわざは数多くありますが、「鰯の頭も信心から」の言葉をはじめて聞いた方は、「鰯」と「信仰」がどう関係しているのか不思議に思われたのではないでしょうか?今回は「鰯の頭も信心から」のことわざについて、詳しい意味と由来を解説します。また使い方を例文付きで解説し、類語と英語での表現も紹介します。



ことわざ「鰯の頭も信心から」の意味は?

「鰯の頭も信心から」の読み方

「鰯の頭も信心から」の「鰯」とは、私たちが、焼いたり煮付けで食べる魚の「鰯(いわし・イワシ)」を指しています。

したがって、「鰯の頭も信心から」ということわざは、「いわしのあたまもしんじんから」と読みます。「鰯の頭」の読み方については、「いわしのかしら」と紹介されている場合もありますが、どちらかと言えば「いわしのあたま」の方が一般的に使われているようです。

意味は「つまらないものでも信じる人にとっては価値がある」

「鰯の頭も信心から」は、「どんなに価値のないつまらないものであっても、信じる人にとっては、ありがたく価値のあるものとなる」を意味することわざです。

「鰯」は比較的安価に購入できる魚で、魚の頭部は苦いことから食べずに捨ててしまうご家庭も多いことでしょう。つまり「鰯の頭」は、「つまらないもの」「取るに足らないもの」を例えていることとなります。

「鰯の頭」が信仰の対象となりうるほどに、信じるということは不思議であるということを表した言葉です。

「鰯の頭も信心から」は節分の風習に由来

「鰯の頭」が「つまらないもの」の例えであることはご説明しましたが、他にも魚は数多くある中でなぜ「鰯」が例えとされているのかを疑問に思った方もいることでしょう。「鰯の頭も信心から」ということわざの由来は、節分の風習にあります。

日本の一部地域においては、節分に柊の枝に鰯の頭をさして自宅の玄関に飾る風習があり、この風習が「鰯の頭も信心から」の由来となったと言われています。この風習は、魔除けとして江戸時代から始まったと言われるもの。節分は旧暦では大晦日にあたるため、匂いの強い鰯を食べることで厄祓いを行ってから元旦をむかえたという説があります。

「鰯の頭も信心から」の使い方と例文

「鰯の頭も信心から」は皮肉やからかいの言葉として使う

「鰯の頭も信心から」は、ポジティブな意味では使わない言葉です。

多くの人にとっては「つまらないもの」「取るに足らないもの」を、相手が信じている場合やよいと思い込んでいる場合に、「そんなことを信じているのか」という皮肉やからかいの意味を込めて使います。

信じていることに対して同意する意味やほめる意味ではないため、相手が不快に感じる可能性があり、使うときには注意が必要です。

「鰯の頭も信心から」を使った例文

  • 彼は世間でカリスマと騒がれるほどには大した実力を持っておらず、怪しいところもある。しかし、鰯の頭も信心からというように、回りの人間が彼を信じた結果物事がうまく回っていくのであれば周りが口を出す必要はないだろう。
  • 鰯の頭も信心からで、日頃あれほど冷静な判断をする彼女も、このことに対しては何をいっても聞く耳を持たない。

「鰯の頭も信心から」の類語・類義語

「鰯の頭も信心から」の類義語を紹介します。なお「鰯の頭も信心から」と近い意味を持ち、よく使われる四字熟語はないため、言い換える場合は慣用句やことわざを使うとよいでしょう。

「竹箒も五百羅漢」は「鰯の頭も信心から」と同じ意味

「竹箒も五百羅漢」(たけぼうきもごひゃくらかん)は、「鰯の頭も信心から」同様の「つまらないものでも信じる人にとっては価値がある」の意味を持つ類語です。「羅漢」は、「尊敬をされるに値する人」の意味を持つ「阿羅漢」(あらかん)を省略した言葉となります。

「鰯の頭」を使った「鰯の頭も信心から」の類義語

「鰯の頭」を使った言葉に、「鰯の頭も信仰から」(いわしのあたまもしんこうから)「鰯の頭にも理屈がつく」(いわしのあたまにもりくつがつく)があります。これらは、「鰯の頭も信心から」と同じ意味を持つ類義語となります。

「鰯の頭」を「白紙」に言い換えた「鰯の頭も信心から」の類義語

「鰯の頭」を「白紙」に言い換えた、「白紙も信心から」(はくしもしんじんから)という言葉があります。また、「白紙も信心次第」(はくしもしんじんしだい)の言葉もあり、いずれも「鰯の頭も信心から」と同じ意味を持つ類義語です。

「鰯の頭も信心から」の英語表現

「sardin(鰯)」の言葉を使った英語表現

「鰯の頭も信心から」の英語表現の中には、「sardin(鰯)」の言葉を使う言い方があります。

「The head of a sardine can be great if you believe it.」

直訳すると「鰯の頭(head of a sardin)も、信じれば素晴らしいものとなる」であり、ことわざ「鰯の頭も信心から」とほぼ同じ意味となります。

「Faith can make a sardine sacred.」

「Faith can make a sardine sacred.」は、「鰯の頭も信心から」の意味となる英語のフレーズです。「sacred」は「崇拝すべき」「神聖」の意味を持っています。

「鰯の頭も信心から」のその他の英語表現

その他の英語での表現を紹介します。

「Anything viewed through the eyes of faith seems perfect.」

「faith」は「信頼」など複数の意味を持っていますが、このフレーズにおいては「信仰」の意味で使われます。「Anything viewed through the eyes of faith seems perfect.」は直訳すると「信仰の目を通せば全てが素晴らしい」。つまり「鰯の頭も信心から」と同様の「信じる人にとっては価値がある」と同じ意味となります。

「Miracles happen to those who belive in them.  」

日本語に訳すると「奇跡は信じる者だけに訪れる」の意味となり、「鰯の頭も信心から」の英語表現として使うことができます。

まとめ

人それぞれにとって価値観は異なります。「鰯の頭も信心から」は、たとえ他人にとってはつまらないと感じるものであっても、信じる人にとっては価値あるものであることを意味することわざです。しかし、「信じることは素晴らしい」だけを意味しているのではなく、「他人にとってはつまらない」ものを信じていることを揶揄する意味も持ち合わせているため、使うときに注意が必要です。

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miiryon

SE・WEB制作を経て、メーカーのオウンドサイトのウェブマスターとフリーライターを兼業中。料理もアクセサリーも自分自身の「手」でつくりだすことに喜びを感じます。チョコレートとコーヒーが欠かせない食いしん坊。