「ご紹介に預かりました」の例文と結婚式やビジネスでの使い方

「ご紹介に預かりました」というフレーズは、結婚披露宴や会議などで司会者からあいさつを求められたときなどの第一声としてよく聞かれる定型句で、ビジネスメールなどにも応用することができます。ここでは、「ご紹介にあずかりました」を使うときに必ず押さえておきたい注意点や、スマートな来賓あいさつの方法、ビジネスに有効なメールの例文についてもまとめます。



「ご紹介に預かりました」とは?

紹介を受けるときの定型句

結婚披露宴や忘年会などの席に来賓として招待されると、司会者から「ここで〇〇様より、ひとことご挨拶を賜ります」のようにスピーチを促されます。このときの受け答えとして使われるのが「ただいまご紹介にあずかりました」という定型句です。自己紹介の前に主催者への敬意を表し、「私は、いま紹介していただいた者です」と前置きを入れる謙った表現です。

正しい漢字は「与りました」

メールなどで「ご紹介にあずかりました」と表記する場合、荷物や預金を一時保管するときのように「預かる」という漢字を用いるのは間違いです。正しくは「与る(あずかる)」と書きますが、「あずかる」の音で一番に思いつくのが日常的な「預」であることなどから間違えられやすいようです。また、「与」という字は直感的に「与える(あたえる)」と読んでしまうことから、新聞ではひらがなで表記統一されています。

与るの意味は「恩恵を受ける」

「与る(あずかる)」には、「恩恵を受ける」「ものごとに関与する」「分け前をもらう」などの意味があり、目上の人から好意を受けたときの謙遜表現に「お褒めに与る」などがあります。もともと「与(ヨ・あずかる)」という漢字には「力を合わせる」「仲良くする」などの意味があり、仲間になって協力したり、味方として力を貸すことを「与する(くみする)」といいます。

「ご紹介にあずかりました」の使い方

意味は「紹介してもらった」

「ご紹介にあずかりました」は「紹介してもらった」を謙遜語した言い方です。もっとも一般的な例は結婚披露宴や忘年会のスピーチなどで来賓があいさつするときの第一声でしょう。司会者に簡単な肩書きや名前を紹介されてマイクの前に立った話し手は、「ただいまご紹介にあずかりました」のあとに自己紹介やお祝いなどのあいさつを述べます。

言い換えは「ご紹介いただいた」

「ご紹介にあずかりました」は「ご紹介いただきました」と言い換えることができます。この場合の「いただく」は、「お茶を頂く」「名刺を頂く」などの「頂戴する」とはやや異なり、補助動詞「~してもらう」の謙譲語なので、ひらがなで表記されるのが一般的です。スピーチに慣れていなかったり、緊張しそうなときは「あずかりました」が言いやすいですが、もっとカジュアルに自己紹介したいときにはピッタリでしょう。

もっと丁寧に「たまわりました」

「ご紹介を賜り(たまわり)ました」は「ご紹介にあずかりました」よりもさらに丁寧な言い方で、とくに改まった席で用いられる表現です。「賜る」は「あずかる」と同じく「もらう」の謙譲語で、「ご挨拶を頂戴いたします」のように「頂戴する」と言い換えられることもありますが、「ご紹介を頂戴します」とはいいません。

「ご紹介にあがりました」はNG

「ご紹介にあずかる」に似た表現として「ご紹介にあがりました」という挨拶を聞くことがあります。理由としては「あがる」が「あずかる」に似ていているために間違えやすいことが考えられます。

また、中には「ご紹介で名前が挙がったので、僭越ながらごあいさつさせて頂きます」という意味合いで用いられるケースも見られます。いずれにしても紹介後のあいさつとしては消極的なので、使用は控えた方が無難でしょう。

身内からの紹介には前置き不要

自分の発言に「ただいま紹介されました」と前置きをするのは、紹介した人を立てるためです。したがって、顧客や来賓など外部からの人を招いた席で身内から紹介されてあいさつをする場合には「ご紹介にあずかりました」の前置きは省くのが基本です。「はじめまして、担当の〇〇です」「本日はお集まりいただき」と短くあいさつを済ませ、「早速ですが」と用件を切り出しましょう。

「ご紹介に預かりました」の例文

ビジネスメールの例文

  • 去る3月15日日の会合で山中株式会社の〇〇様よりご紹介にあずかりました、里中物産の〇〇です。早速ではございますが、先日お話しさせていただいた〇〇の件ではじめてメールを送らせていただきます。

結婚式のあいさつで

  • (新郎)~さん、(新婦)~さん、本日はまことにおめでとうございます。ご両家の皆さまにも心からのお慶びを申しあげます。わたくしは、ただいまご紹介にあずかりました▲▲会社の〇〇と申します。本日はこのようなおめでたい席にお招きいただき、とても光栄です。

 

「ご紹介にあずかりました」の英語表現

  • I am writing this email since Mr.(Ms.) Smith referred me to you. スミスさんの紹介でこのメールを差し上げます(定型文)
  • I’m yamada who was introduced now. (ただいまご紹介にあずかりました山田です)

「introduced(紹介する)」は紹介する人とされる人、仲介者の3者が直接顏を合わせてあいさつをするときの表現です。一方、面識のない者同士が共通の知人を通してつながる場合には「refere(言及する)」を用います。

まとめ

「ご紹介にあずかりました」は会の主催者を立て、紹介を受けたことを「あずかりました」と謙遜するときの決まり文句です。もう少し軽く「ご紹介いただきました」でも良いですが、「紹介していただいて光栄です」という気持ちを表すためにも「ご紹介にあがりました」は控えたいものです。改まった席では個性的なあいさつに違和感をもつ人も少なくありません。定型句を上手に使ってスマートなあいさつを心がけましょう。