「オウム返し」の意味とは?会話における心理と例文・類語を紹介

「オウム返し」(鸚鵡返し・おうむ返し)は、「相手の言葉を繰り返す」行動を表す言葉。ビジネスにおいて有効なコミュニケーションの手段の一つであると言われています。今回は「オウム返し」について、言葉の意味やビジネスにおける事例を詳しく解説。また、使い方の例文と類語に加え、英語表現についてもお伝えします。



「オウム返し」の意味とは

「オウム返し」の意味は「相手の言葉をそのまま繰り返す」

「オウム返し」とは、「相手が言った言葉をそのまま繰り返す」動作を表す言葉です。鳥の「オウム」と、動詞「返す」の連用形である「返し」の2つの言葉が組み合わされています。「返す」という言葉は「相手が行ったことに対して自分も同じことを行う」の意味を持ち、「言葉を返す」「挨拶を返す」と使われます。

漢字では「鸚鵡返し」と書く

「オウム返し」という言葉は、漢字で「鸚鵡返し」と書く場合や、ひらがなで「おうむ返し」と書く場合があります。「鸚鵡」は、読み仮名の通り鳥の「オウム」をさす言葉です。「鸚」という漢字は「おう」または「いん」と読み、「おうむ」の意味を持っています。「鵡」は「む」または「ぶ」と読む言葉で、「鸚鵡」という言葉に使われる漢字です。

「オウム返し」はオウムの習性を例えた言葉

「オウム返し」は、オウムの習性を例えとした言葉です。動物は群れをなすためにお互いを認識する方法として、相手を真似て鳴き声を出す「ラウド・コール」や「コンタクト・コール」と呼ばれる行動を行います。オウムが人の言葉を真似るのは、この習性に従い、飼い主である人間の言葉を真似た鳴き声を出していると考えられます。

「オウム返し」は子供も大人も行う

それぞれの子供の成長により異なりますが、1歳児や2、3歳児などの幼い子供が言葉を覚える過程における行動として「オウム返し」を行う場合があります。「これおいしい?」と言う親の問いかけに対して、「これおいしい?」と親の言葉をそっくりそのまま子供が発する行動です。

また子供だけではなく、大人も「オウム返し」を行うことがあります。大人がビジネスの場面において行う「オウム返し」について、有効性や心理について次に詳しく解説します。

ビジネスコミュニケーションでの「オウム返し」

「オウム返し」は会話をつなげるために有効な手段

「オウム返し」は、ビジネスにおいて有効なコミュニケーション手段の一つと考えられています。「オウム返し」をすることによって、相手は自分の言葉を「理解してもらっている」「賛同してもらっている」と安心する気持ちを持つことができるためです。また、相手に同意することにより会話をより弾ませることもできます。

しかし、「オウム返し」の行い方によってはマイナスの印象につながる場合もあるので、注意しましょう。単に相手の言葉を繰り返しているだけの主体性がない印象や、うるさいだけの印象を与える場合があります。

ビジネスにおける「オウム返し」の会話例

以下は、接客時における店員の「オウム返し」の例です。この会話の場合、客は自分が探しているのがどのようなバッグかを店員が理解してくれている

「オウム返し」の意味とは?会話における心理と例文・類語を紹介

と安心することができます。

客:「ビジネスとプライベートで兼用の薄型のバッグを探しています。」

店員:「ビジネスでもプライベートでも兼用できる薄型のバッグをお探しということですね。承知いたしました。」

ネガティブな心理からの「オウム返し」もある

「オウム返し」は相手へ理解や賛同を示すためだけでなく、ネガティブな心理に基づいて行われる場合もあります。議論や会議において「相手に逆らいたくない」「自分の意見に自信がない」などの心理から、自分の意見を言うのではなく、相手と同じ言葉を繰り返す「オウム返し」を行うことがあります。

「オウム返し」を使った例文

「オウム返し」を使った例文

  • 彼女がオウム返しばかりするその気持ちは、わからないわけではない。自分の意見や考えを常に否定され続けていたら、オウム返しばかりしてしまうのも仕方ないことだろう。
  • あの人は何を言ってもオウム返しばかりで、うざいと思わないか?なんでも賛同すればいいってもんじゃないよね。
  • 会議中いきなり意見を求められてパニックになったが、なんとかオウム返しをしてその場をしのいだ。

「オウム返し」の類語・類義語

「復唱」とは「言葉を繰り返すことで確認する」の意味

「復唱」(ふくしょう)とは、「相手の言葉を繰り返して確認する」ことを意味する言葉です。「相手の言葉を繰り返す」という行動においては「オウム返し」と同じですが、「確認する」という目的がある点が異なります。

「繰り返す」の意味は「同じことを何度も行う」

「繰り返す」(くりかえす)は、「同じことを何度も行う」の意味を持つ言葉です。「オウム返し」は、「相手の言葉を繰り返す」の意味ですが、「繰り返す」は自分の行った行動を何度も行うという点が異なります。

「模倣する」は「相手の言動を真似る」の意味

「模倣する」(もほうする)は、相手の言動を真似ることを意味しています。「オウム返し」という言葉が、その場において同じ言動を行うことを意味するため、ニュアンスはやや異なります。

「オウム返し」の英語表現

「オウム返し」の英語は「parrot」

「オウム返し」を英語で表現する場合は、「parrot」を使います。

「parrot」は「parrot ○○’s word」や「parrot back ○○  」と使います。なお、「parrot」は、鳥の「オウム」や「わけがわからないまま他の人の言葉を繰り返す人」の意味として名詞としても使う言葉です。

まとめ

「オウム返し」は、相手が発した言葉や行動をそのまま繰り返すことの意味を持つ言葉です。ビジネスにおいて「オウム返し」を行うことは、相手の言葉や行動を理解し賛同していることを表すことができるため、コミュニケーションに有効な手段と考えられています。しかし、「オウム返し」も度が過ぎると、「主体性がない人」や「うざい」と言ったマイナスの印象を与えることになるので注意が必要です。

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miiryon

SE・WEB制作を経て、メーカーのオウンドサイトのウェブマスターとフリーライターを兼業中。料理もアクセサリーも自分自身の「手」でつくりだすことに喜びを感じます。チョコレートとコーヒーが欠かせない食いしん坊。