「部分的な」を意味する「パーシャル」という言葉。ベンチプレスなどの筋トレで用いる用語として、あるいはチルドに似た冷蔵庫の機能や、バイクのアクセルに関する走法テクニックとしても使われる言葉です。
「パーシャルの正しい意味・使い方を知りたい」という方に向けて、基本的な意味と各分野での使い方を紹介します。英語表現もあわせて紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
「パーシャル」とは？
「パーシャル」の意味は”部分的な・一部分の”
「パーシャル」の意味は、“部分的な・一部分の”です。ビジネスシーンでも使われる単語で、例えば「パーシャルな合意」という文章だと、「部分的な合意」という意味になります。
ベンチプレスなどの筋トレで用いられる「パーシャルレップ」
筋力トレーニングの1つに、「パーシャルレップ」という方法があります。「レップ」とはトレーニングの回数を指す単位であり、1回2回を1レップ2レップと表します。トレーニングを行う中で最後の数レップのみ、体を動かす域を制限するパーシャルレップという方法により、「筋力を最後まで使える」「目標回数に到達できる」などの効果が得られます。
例えば、ベンチプレスで100kgを10回上げることを目標にするとします。「7回までは上がるがそれ以上は無理」という状況で、最後の3レップを80kgに軽減したり、可動域を限定したりすることにより、筋力を余すことなく使えるのです。
各分野での「パーシャル」の使い方【食品・カー・ビジネス】
食品の保存方法に使われる「パーシャルフリージング」
「パーシャル」が使われている、「パーシャルフリージング」という言葉は、食品の保存方法の1つです。主に生鮮食品に対して使われ、温度をマイナス3度前後で保存する方法を「パーシャルフリージング」と呼びます。
マイナス3度だと食品は完全には凍らず、部分的に凍った状態となります。通常の冷凍よりも品質を保ちつつ、一部分を凍らすことにより長期間保存も可能となるのです。
冷蔵庫に搭載されている「パーシャル室」
冷蔵庫の種類によっては、「パーシャル室」というものが搭載されています。上記で紹介した「パーシャルフリージング」ができる部屋が、パーシャル室です。「パーシャル」と同じような機能に「チルド」というものがありますが、パーシャル室が約マイナス3度なのに対し、チルド室は約0度に設定されています。
バイクのアクセルを開けた状態である「パーシャル状態」
「パーシャル」はバイクの走行テクニックの1つでも使われています。「パーシャル状態」と呼ばれるテクニックは、走行時にアクセルを開けたままにし、加速も減速もしない一定の速度を保つ状態を指します。
一定の速度を保つことにより、複雑なアクセルの動作を行わなくても、安全に理想のコーナリングを行うことができるのです。パーシャル状態の他にも、「パーシャルスロットル」とも呼ばれています。
エンジンの種類の1つ「パーシャルエンジン」
車のエンジンの1つである「パーシャルエンジン」という言葉。直訳すると「一部分のエンジン」となり、エンジンをかけるために必要な補機類がついていない、単体のエンジンを指します。
IT業界で使われる「パーシャルCAV」
「部分的な」「一部分の」を意味する「パーシャル」という単語は、IT業界でも使用されます。「パーシャルCAV」と呼ばれるディスクの回転方式により、ディスク状記憶装置の高速読み出しを可能にするのです。
ディスクの内周側と外周側を、それぞれ異なる速度で回転させることにより、素早く安定した書き込みができます。
ホテル業界で使われる「パーシャルオーシャンビュー」
ホテル業界で使用される「パーシャルオーシャンビュー」という言葉。「オーシャンビュー」が「海の見える部屋」を意味しているため、「パーシャルオーシャンビュー」は「部分的に海が見える部屋」ということになります。
「外が晴れている時だけ」や「建物と建物の間から少しだけ」などの状態でも、パーシャルオーシャンビューとなります。部屋の種類のなかでは、「オーシャンフロント」がしっかりと海を見渡せる部屋であるため、目的によって選びましょう。
「パーシャル」の英語表現とは？
「パーシャル」は英語で”partial”
「パーシャル」を英語で表すと“partial”です。例えば、「部分的を合意」を英語で表す場合は、「partial agreement」となります。また、「partial to」で「特に好んでいる」という表現になるため、状況に応じて使用しましょう。
まとめ
「部分的な」「一部分の」を意味する「パーシャル」という言葉。ビジネスシーンでは「パーシャルな合意」などの使い方をします。各業界で広く使われる言葉であり、例えば「パーシャルフリージング」や「パーシャルエンジン」などの使い方があります。英語では「partial」と表記し、「partial agreement」や「partial to」などの使い方をするため、状況に応じて使用してください。
