「していきます」の意味と使い方は?敬語・謙譲語での表現と類語も

「していきます(して行きます)」は、自分の意向や意志を伝えるときに使う言葉。ビジネスでも日常生活でも使う機会が多いため、意味や使い方をしっかり理解しておきたい言葉です。今回は「していきます」の意味と、敬語・謙譲語も含めた使い方を詳しく解説します。また、類語に加え英語での表現についてもお伝えします。

「していきます」とは?

「していきます」の意味は”これから○○を行っていく”

「していきます」は、”これから○○を行っていく”です。「○○していきます」と使うことが一般的な言葉です。これから始める場合にも、すでにはじめている事を続けていく場合にも使うことができます。「これから○○を継続して行う」という、自分の意向や意思を伝える言葉となります。

「していきます」という言葉を分解すると、「して」と「いきます」の2つに分かれます。「して」は、「する」という動詞の連用形「し」に、「て」という接続助詞が合わさった言葉。「いきます」は、「行く」という動詞の連用形である「いき」に、「ます」という丁寧語の助動詞を合わせた言葉です。

「行く」という言葉は多くの意味を持っていますが、「していきます」の場合においては、「動作をはじめる」の意味が当てはまると言えます。

漢字では「して行きます」と書く

「していきます」は、漢字では「して行きます」と書きます。「していきます」と「して行きます」は同じ意味となり、どのような場合にどちらを使わないといけないという明確な使い分けは定まっていないようです。

ただし、文章で書く場合にはひらがなの「していきます」を使うことをおすすめします。文章の流れによっては、「○○して行きます」ではなく「○○して、行きます」と誤って解釈される場合もないとは言い切れないためです。

「してゆきます」も「していきます」と同じ意味

「いきます」を「ゆきます」に置き換えて「してゆきます」と使う場合もあります。「してゆきます」と「していきます」は使い分けが特に決まっておらず、「していきます」「してゆきます」のどちらを使っても問題はありません。

「していきます」の使い方とビジネスでの例文

「していきます」という言葉は、これから「○○を行なって行く」「○○をする予定である」という自分の意向や意志を表す際に使う言葉です。ビジネスシーンにおいて使われることが一般的な「努力していきます」「注意していきます」「精進していきます」の例文を紹介します。後ほど紹介する、敬語・謙譲語での使い方とあわせて参考にしてください。

「努力していきます」を使った例文

「努力していきます」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 期待に応えられるようこれからも一層の努力をしていきます。
  • アジアでの販売拡大も視野において、これからは英語だけでなく中国語や韓国語も勉強していきます。

「注意していきます」を使った例文

「注意していきます」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 今後二度と同じ失敗を繰り返さないように、注意していきます。
  • 自分には夢中になると周りが見えないという悪いくせがあるので、今後注意していきます。

「精進していきます」を使った例文

「精進していきます」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 言われた事をこなすだけでなく自分で提案ができるように、精進していきます。
  • さらに高い技術を身につけることを目標に今後一層精進していきます。

「していきます」の敬語表現とは?

「していきます」は丁寧語として使うことができる

「していきます 」の言葉の意味のパートで解説したように、「していきます」という言葉には、丁寧語の「ます」が入っています。したがって「していきます」は丁寧語として使うことができます。

「していきます」の謙譲語は”してまいります”

上司や外部の取引先など目上の相手に使う場合の謙譲語には、「してまいります」を使います。「まいります」は、漢字で「参ります」と書く場合もあります。

丁寧語から謙譲語へは、「努力します」を「努力してまいります」に、「勉強していきます」を「勉強して参ります」に、「進めていきます」を「進めてまいります」と置き換えることができます。

尊敬語では「されていく」を使う

目上の人が「今後○○をしていく」ということを意味する場合、尊敬語での表現としては「されていく」を使うのが適していると言えます。例えば「深い感銘を受けた社長は、今後○○に取り組まれていくとのことです。」など使います。

「していきます」の類語とは?

「していきたいです」は願望の意味合いを持つ

「していきたいです」は、「これから継続して○○したい」を意味する「していきます」と近い意味を持つ言葉です。「していきたいです」が意向や意志を表しているのに対し、「していきたいです」は「願望」や「希望」のニュアンスが含まれている点が異なります。

「していきます」の英語と韓国語表現とは?

英語では「will do」を使う

英語で「していきます」を表現するフレーズにはいくつかがあり、「will do」はそのひとつです。「I will make effort to produce a good result.」という文章は、「よい結果を出すために努力をしていきます」の意味となります。また「I will do my best from now on.」など、「今後」を意味する「from now on」を明示した使い方をすることもあります。

韓国語では「ㄹ게요」や「을게요」

「今後」や「これから」と言った意味合いまでは含みませんが、韓国語で「○○します」を表現する場合は、「ㄹ게요」や「을게요」を使うことができます。「○○ㄹ게요」や「○○을게요」と前に動詞をつけて使います。

まとめ

「していきます」は、「これから○○を行っていく」という意味を持つ、自分の意向や意志を伝えるときに使う言葉です。ビジネスシーンにおいてもプライベートについても使う機会がある言葉のため、言葉の意味をしっかりと理解しておきましょう。また、謙譲語をはじめとした敬語表現もあわせて覚え、それぞれの場面で適切に使ってください。