「多種多様」の意味とは?使い方の例文を紹介!類語と対義語も

ニュースやビジネス文書で見聞きする機会も多い「多種多様」と言う言葉。今の時代において、ビジネスパーソンだけでなくすべての人が意味を理解しておくべき言葉の一つと言えるのではないでしょうか。今回は「多種多様」の意味と用語を紹介し、使い方の例文を解説。また類語・対義語に加えて英語での表現もお伝えします。

「多種多様」の意味とは?

意味は「種類が多く様々な状態があること」

「多種多様」の意味は、“種類が多く様々な状態があること”です。ひとつだけではなく多くの種類があること、すべて同じ様子ではなくさまざまな状態があることを表している四字熟語です。

「多種多様」の使い方と例文とは?

「多種多様」は、「多種多様な職業」「多種多様な経験」など「多種多様な○○」と使うことが多い言葉です。「多種多様」と「多種多様な○○」に加えて「多種多様にわたる」を使った例文を紹介します。

「多種多様」を使った例文

「多種多様」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 今回の出来事で人の好みというものが、いかに多種多様であるかを痛感した。
  • 世界中から優秀な人材が集っているだけあって、議論の内容が多種多様である。

「多種多様な○○」を使った例文

「多種多様な〇〇」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

  • はじめのうちは大変かもしれないが、多種多様な仕事と多種多様な業務をこなしていく中で、幅広い知見とビジネススキルを身につけていくことができる
  • 世の中に多種多様な商品があふれている中で、まずは我が社の商品を知ってもらうことが何より重要だ。
  • このユースホステルは価格が安く観光に便利なことから、人気が高く世界中から多種多様な人種が訪れている。
  • 近隣国から移住した多種多様な民衆により、この国の文化は独自のものに発展したと言えるだろう。

「多種多様にわたる」を使った例文

「多種多様にわたる」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 彼がこの数年間で生み出した発明は、多種多様にわたる。
  • 多種多様にわたる人生経験があったからこそ、人を感動させる作品を生み出すことができた。

「多種多様」を使った用語とその意味とは?

「多種多様」を使った言葉の中で、ニュースやビジネスの場において見聞きすることも多い用語の意味を解説します。

「多種多様な人々」とは”さまざまな種類の人”

「多種多様な人々」(たしゅたようなひとびと)」とは、「さまざまな種類の人」を意味します。「さまざま」とは、年齢や性別・国籍をはじめ、経歴や考え方、信仰、趣味など、人に付随するあらゆるものに関わっています。

「多種多様な人材」は”さまざまな役に立つ人”

「多種多様な人材」とは、「さまざまな種類の役に立つ人」を意味する言葉です。企業がより成長していくためには、同じ属性・同じ能力・同じ思考の人ばかりではなく「多種多様な人材」が集まることが必要と言えます。

「多種多様な価値観」は”さまざまな価値観”の意味

「多種多様な価値観」(たしゅたようなかちかん)とは、「さまざまな価値観」を意味しています。同じ物事であっても、人によって見方や考え方は異なるという「多種多様な価値観」があることを認識することは大切です。自分が持つ価値観だけにとらわれないようにしましょう。

「多種多様」の類語とは?

多種多様と近い意味を持った四字熟語やことわざを紹介します。

四字熟語「千差万別」は多種多様と同じ意味

「千差万別」(せんさばんべつ)という言葉は、「種類の違うものが数多くあること」を意味する、「多種多様」の類語です。「千」と「万」は、数が非常に多いことを表しています。

「種々雑多」は”さまざまなものが混じりあう”の意味

「種々雑多」(しゅじゅざった)は、「さまざまなものが混じりあった状態」を意味する言葉です。「多種多様」が「さまざまなものがある」という意味であるのに対して、「種々雑多」は「さまざまなものがあり、かつ混じりあった状態」を表している点が異なります。

「多岐にわたる」の意味は”ものごとが色々な方面におよぶ”

「多岐にわたる」とは「ものごとが色々な方面におよぶこと」を意味する言葉。「多岐にわたる分野」「多岐にわたる話題」など使います。「多岐」とはものごとが「いくつもの方面に別れる」ことを意味するため、「多種多様」の「種類が多くさまざまな状態がある」とは、ニュアンスがやや異なります。

「十人十色」は”人の性格や好みはさまざま”を意味する

「十人十色」(じゅうにんといろ)は、性格や好みなどが「人により異なり様々であること」を意味する四字熟語です。「十人いるならば、その色も十通りである」ことを例えており、「多種多様」の類語と言うことができます。

「多種多様」は人間から物まで幅広く対象として使うことができるのに対し、「十人十色」は人間に対してのみ使う言葉となります。

「多種多様」の対義語とは?

「多種多様」の対義語は”尋常一様”

「尋常一様」(じんじょういちよう)とは「他と違いがないこと」を意味する言葉で、「多種多様」の対義語と言うことができます。「尋常」とは「普通」「当たり前」を、「一様」とは「すべて同じ様子」をそれぞれ意味する言葉です。

「多種多様」の英語・イタリア語表現とは?

英語では「diversity」が適している

「多種多様」を英語で使う場合は、「diversity」を使うのが適しています。「diversity」は「さまざま」を意味する「diverse」の名詞形で、「diversity of ○○」は「さまざまな○○」の意味となります。

その他の「多種多様」の意味を持つ英語

「variety」と言う言葉も「種類が数多くあること」を意味する英語で、日本語の「多種多様」と同じ意味合いと言えます。また「multiplecity」も「多数」や「多様」の意味を持っています。

イタリア語では「diversità

「多種多様」を表すイタリア語にはいくつかがありますが、英語の「diversity」に近い「diversità」を使うのが適しています。他にも「さまざま」を意味する「vario」、「多様」を意味する「varietà」などがあります。

まとめ

「多種多様」とは、「種類が多くさまざまな状態があること」を意味する言葉です。物事を考えるとき、人と接するときなど何事においても、世の中はすべて同じではないという考えにおいて、行動するのがよいでしょう。