「お声がけ」の正しい使い方!シーン別で異なる意味も解説

ビジネスシーンのなかで「お声がけください」などといった言葉を聞くことはあるかと思います。しかし、実際にいざ自分が「お声がけ」という言葉を使おうと思った場合、どのように使うのが正しい使い方なのかいまいちわからない、という人も多いのではないでしょうか。

そこでここでは、「お声がけ」という言葉の意味や正確な使い方などについて、詳しくご紹介いたします。

「お声がけ」の意味・類語

「お声がけ」の意味は声をかけること

日本語としての「声かけ」の意味は、「声をかけること」や「呼び止めること」、「話しかけること」などです。

しかし、ビジネスシーンで使われている「お声がけ」の意味は、これらの意味とは違っています。

ビジネスシーンでの意味は質問・打診

ビジネスシーンにおいての「お声がけ」という言葉には、「質問」や「打診」、「用命する」などの意味で使われることが多くなっています。つまり「いつでもお声がけください」という言葉であれば、「いつでもご質問ください」や「いつでもご用命ください」といった意味になるのです。

「お声がけ」の敬語表現

「お声がけ」を敬語表現で使う場合、そのあとに続く言葉で敬語表現を表すことになります。例えば「お声がけ」という言葉のあとに「ください」や「いただき~」などと続けることで敬語として使用することができます。

「お声がけ」の類語は「呼びかけ」など

日本語としての「声かけ」の類語だと「呼びかけ」や「声のかけあい」、「注意喚起」などになりますが、ビジネスシーンのうえでの「お声がけ」の類語となると、その意味と同じように「質問」や「打診」、「用命する」などになっています。

また、似たような言葉に「お声がかり」というものがありますが、その意味は「目上の人から特別に命令、処遇されること」になりますので、「お声がけ」とは全く違う言葉になります。

「お声がけ」の英語表現は「question」など

ビジネスシーンでの「お声がけ」という言葉自体が、日本語本来の「声かけ」の意味とはまるで違いますので、英語表現も難しくなりますが、単純にその意味から考えると「question(質問)」、「percussion(打診)」、「order(用命)」などが挙げられます。

「お声がけ」の使い方

上司などの目上の人への「お声がけ」

「お声がけ」という言葉は、上司などの目上の人にたいして使う言葉としては問題ありません。上司にたいして「いつでもお声がけください」ということで「いつでもご用命ください」ということを伝えることができます。

ただし、上司にたいして「いつでもお声がけください」などといった表現もおかしい表現とは言えませんが、いつも一緒に仕事をしている上司にたいして使う言葉としては、少しよそよそしい感じを与えてしまう場合があります。

そのため、相手との距離によっては「いつでも声をかけてください」と言い換えるのもよいでしょう。それとは逆に、自分との地位がかけ離れている相手や、違う部署の上役などには「お声がけ」を使ったほうがよいでしょう。

社外の人への「お声がけ」

取引先などの社外の目上の人にたいしては「お声がけ」を使うのは正しい使い方です。また、販売員などが店に入ってきたお客様に「いらっしゃいませ、いつでもお声がけください」と声をかけたり、商品を購入したお客様に「ありがとうございます。今後もなにかあればいつでもお声がけください。」とアフターサービスの意味を込めて使われたりもしています。

「お声がけ」に含まれるさまざまな意味

用命、質問としての「お声がけ」

上記でもでてきましたが、よくお店に入った際に販売員から「いらっしゃいませ、なにかありましたらいつでもお声がけください」などと言われることがあるかと思います。

この場合のお声がけは、なにかあれば「ご用命ください」や「ご質問」くださいといった意味で使われている「お声がけ」になります。

問い合わせとしての「お声がけ」

店で商品を買った際や、テレフォンショッピングで商品を買った際に、最後に「なにかありましたらいつでもお声がけください」と言われることも多いかと思います。

このときの「お声がけ」には、購入した商品に不備や不都合があればいつでも「問い合わせてください」という意味で使われています。

今後ともお願いしますの「お声がけ」

ビジネスシーンのうえで、なんらかの取引や契約をおこない、それが無事終了した際に「また、なにかありましたらお声がけください」といった使い方をすることもあります。

この場合のお声がけは、取引や契約をしたもらった側が、「今回だけでなく今後ともお願いします。」という意味で使われています。また、実際にそう思っているかどうかは別として、そういった場合の締めの言葉としても使われることが多い言葉になっています。

まとめ

「お声がけ」のように、本来の日本語とは違う意味で使われている言葉というのが、ビジネスシーンではいくつか存在しています。

ビジネスシーンのうえで、正しい言葉を使うということは、当然大切なことのひとつになりますので、ぜひここで紹介させていただいた「お声がけ」の意味や使い方を頭に入れて使用しただければ幸いです。