「徒労」の意味とは?使い方やことわざに類語・英文も紹介

社会人になれば一日の目標や課題をタイトに突き付けられることがありますが、結果として「徒労に終わる」こともあるでしょう。ここでは「徒労」の意味や使い方を、例文とあわせて紹介していきます。徒労に関することわざや英語表現も加えたので、ぜひ参考にしてみて下さい。



「徒労」の意味とは?

まずはじめに「徒労」の正しい意味を紹介します。読み方は「とろう」です。

「徒労」の意味は「骨折り損」

「徒労」は骨を折って一生懸命働いても結局役に立たないさま、つまり「骨折り損」という意味があります。無意味な苦労や心労や何をしても、結果的に価値のないものごとや言動を指しています。

「徒労」の使い方

「徒労に終わる」で成果が得られなかったことを表す

「徒労に終わる」は「頑張ったが無駄に終わった」「努力の成果が無意味に終わった」というものごとや状態を意味しています。良かれと思ったことでも成果が得られず、ただ働きに終わってしまった心労と苦労を表現できます。

「徒労に帰す」は努力が水の泡になってしまったときに

「徒労に帰す」の「帰す」は、「ものごとを本来の状態に戻す」「状況が本来の場所に還る」ことを意味しています。「どれだけ努力を繰り返しても結局もとの状態に戻るさま」を表しているため、せっかくの努力も水の泡になりガッカリした様子がわかります。

「徒労感に襲われる」でひどく落胆した状態を表現

「徒労感」とは「死力を尽くしたにもかかわらず成果が伴わないやりきれない感情」を意味しています。「徒労感に襲われる」は「無意味な努力にひどく落胆した気持ちにさいなまれる」精神的なダメージも表現しています。

「徒労」を使った例文

  • 半年かけて練り上げた事業案も企業方針が変更になり徒労に終わった
  • 企業離れが進み新入社員への教育も徒労に帰すパターンが多い
  • 夜通しの捜査活動は徒労に終わった。

「徒労」の意味を持つことわざ

有名なことわざ「焼け石に水」

「焼け石に水」の由来は、「焼けて熱のこもった石に水をかけても、すぐに石を冷却することはできない」ということ。現在では「多少の努力や援助などでは、到底効果や結果が期待できないようす」をたとえることわざとして使われています。

  • 思い切って告白をしたが「焼け石に水」だった

無駄な努力「賽の河原の石積み」

「賽の河原の石積み」は「親に先立たれた子供が供養のために石を拾い、三途の川の河原で塔を作ろうするが鬼がやってきて積み上げられた塔を壊してしまう」という切ない話が由来となっています。今では「無駄な努力」を表すたとえとして使われるようになりました。

  • 画期的なアイデアだと思うが、頑固な上司のもとでは「賽の河原の石積み」に過ぎない

報われない「シーシュポスの石運び」

ギリシャ神話の一部で怒りに触れた神ゼウスの仕打ちを表しています。シーシュポスという人物が巨大な石を険しい山の頂上まで運びますが、その都度石は転がり、永遠と無駄な努力を強いられる罰を受けてしまいます。

「シーシュポスの石運び」は「意味のない努力」「ただ働き」というようなニュアンスで使い、「シジフォスの巨石運び」「シジフォスの岩」などさまざまな呼び方があります。

  • 競合が大手○○社なら何度飛び込みで営業をしても「シーシュポスの石運び」のようなものではないか。

「徒労」の類語

それでは「徒労」の類語について、意義別に解説しましょう。

【結果的に必要のない努力】「無駄な努力」「悪あがき」など

「何をどうあがいても無駄な努力」「どう転んでも必要のないこと」という意義では、「無駄な努力」「悪あがき」「無益な苦労」などがあります。

【行為に価値がない】「不毛」「非実用的」など

「行為そのものに価値がなく、最終的には意味がない」という意義では、「不毛」「非実用的」「誰得」「無価値」「意味なし」「ただ働き」などがあります。

【利益がなく成果が出ない】「ドブに捨てるようなもの」

「利益や効果がなく成果が出ないことを仕打ちとして受け止める」という意義では、「ドブに捨てるようなもの」「アダ」があります。

「徒労」の英語表現と英文例

最後に英語環境で「徒労」を表現するときに役立つフレーズを紹介します。英語でコミュニケーションを図るには、しっかりと的を得た言葉を選ぶことが大切です。

「徒労」の英語は「fruitless effort」

「徒労」を表す英語は「実のない努力」を意味する「fruitless effort」が適しています。「結果○○となってしまった」という表現では「end up with(being)」、負け勝負に無意味に挑むで「fight a losing battle」もよく使います。

また犬や猫が意味もなくしっぽを永遠と追いかけるところから「chase one’s tail」を使うこともありますが、間接的には「やめたほうがよい」という強いメッセージが隠れています。

ほかにも、井戸水を永遠にくみ続ける無駄なさまの隠喩として「water haul」もあります。無意味な行動を皮肉って表現するときに使われます。

「徒労」を使った英文例

  • It must be fruitless effort where no people have an ear for your speech.
    誰も聞いていないなら、いくら演説を続けても徒労に終わるだけだ。
  • We ended with absolute nothing regardless of so much effort have been made to new project.
    努力の甲斐なく新プロジェクトへの交渉は徒労に帰した。

まとめ

「徒労」は「徒労に終わる」「徒労に帰す」という言葉で頻繁に使われます。自由な日常生活と比べ、努力やふんばりが必要なビジネスシーンでは結果として思うように成果が出ないこともあるでしょう。たとえそのときばかりは「徒労に終わった」と嘆いても、いつかその経験がムダではなかったと思える日が来ることを信じたいものですね。

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某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。