「どんぶり勘定」の意味とは?「丼」との違いや由来・類語も解説

家計や会計についての会話で使われる言葉に「どんぶり勘定」があります。しかし「どんぶり勘定」の本来の意味を知っている、という人は少ないかもしれません。今回は「どんぶり勘定」の意味や由来、類語や使い方などについて解説します。「丼勘定」との違いについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。



「どんぶり勘定」の意味

「どんぶり勘定」とは大雑把な金遣いのこと

「どんぶり勘定」とは、日本で古くから使われている、慣用句のひとつです。「どんぶり勘定」とは、お金の使い方が大雑把である、という意味があります。

「どんぶり勘定」が、お金の使い方以外について使われることはほぼありません。そのため、「彼はどんぶり勘定だから」などと言うだけで、言葉にしなくても「彼のお金の使い方について話している」ということがわかります。

この場合の「大雑把」は人によって定義が異なります。小銭を勘定に入れないことを「どんぶり勘定」と言う人もいれば、数千円のことであればあまり気にしない、という意味で「どんぶり勘定」と言う人もいる、ということです。

「丼勘定」と書くこともある

「どんぶり勘定」の「どんぶり」は、ひらがなで書くことが一般的です。しかし「丼勘定」と、漢字を使って書く人もいます。

「どんぶり勘定」と「丼勘定」も読み方は同じであるため、どちらの書き方でも間違っているということはありません。

「どんぶり勘定」の由来・語源

「どんぶり」とは昔の財布のこと

「どんぶり勘定」の語源は、江戸時代にあると言われています。当時の職人は、腰に「どんぶり」と呼ばれる物入れを付けていました。そして多くの職人が、この「どんぶり」を財布代わりにしていたそうです。

この「どんぶり」に無造作に手を入れ、中身を確認せずにお金を払う大雑把な様子を「どんぶり勘定」と言った、と言われています。

器の「丼」とは本来は無関係

「どんぶり勘定」の「どんぶり」というと、親子丼やカツ丼などの、いわゆる「丼もの」をイメージする人は多いでしょう。

しかし、先に解説したように、「どんぶり」とは職人が財布代わりにしていた物入れであるため、「どんぶり勘定」と器の「丼」は無関係です。器の「丼」でお金をすくうように、大雑把に勘定をするという意味はありません。

「どんぶり勘定」の使い方と例文

お金の計算がアバウトな人を「どんぶり勘定の人」

「どんぶり勘定」という言葉は普段の会話でも、比較的頻繁に使われています。特に、お金について大雑把な考えを持っている人のことは「どんぶり勘定の人」「どんぶり勘定な人」と表します。

  • 「彼はああ見えて、どんぶり勘定の人だから、給料前はいつも困っているようだよ」
  • 「彼女はどんぶり勘定な人なので、小銭くらいのことでは文句を言わない」

「どんぶり勘定」は目上の人には使わない

「どんぶり勘定」という言葉自体には、良い・悪いという意味はありません。そのため、人によっては相手の寛容なお金遣いについて、「どんぶり勘定」という言葉で褒めることもあります。

しかし、相手が目上の人である場合は、たとえ褒める意味であっても「どんぶり勘定」という言葉は使わないのが通常です。これは「どんぶり勘定」という言葉に、良いイメージを持っていない人も一定数いることが理由とされています。

  • 「部長はお金の使い方も寛容でいらっしゃると、社内でも評判です」
  • 「〇〇様は度量が広くていらっしゃいますね」

「どんぶり勘定」の類語

「ざる勘定」は考えなしにお金を使うこと

「どんぶり勘定」と似た意味を持つ言葉はいくつかあります。その中でも「ざる勘定」という言葉は、「どんぶり勘定」の類語として連想されやすいかもしれません。

厳密に言えば、「ざる勘定」という言葉は存在しませんが、慣用句としては使われることがあります。お酒をいくら飲んでも酔わない人を「ざる」と表現することがありますが、「ざる勘定」に使われている「ざる」も同様の意味です。

「ざる」はたくさんの穴が開いているため、溜まらず抜け落ちていきます。この「ざる」にお金を入れているような人、つまり、お金をどんどん使う、金遣いの荒い人のことを「ざる勘定」と表現することがあります。

「放漫財政」はいい加減な金遣い

ニュースや新聞などで見聞きすることがある言葉に「放漫財政(ほうまんざいせい)」があります。この「放漫財政」も「どんぶり勘定」の類語です。

「放漫」とは、いい加減ででたらめな様子を表します。そのため「放漫財政」と言えば、「お金に対していい加減ででたらめ」という意味です。本来は政治について使われる言葉ですが、一般的な会話でも問題なく使うことができます。

「どんぶり勘定」の英語表現

「どんぶり勘定」は英語で「rough estimate」

「どんぶり勘定」という言葉は、日本ならではの表現です。そのため、同じ意味を英語で伝える場合は、別の表現を使うことになります。

「どんぶり勘定」の「大雑把」に当たる部分は「rough(ラフ)」という言葉を使います。「ラフな服装」などに使われる「ラフ」です。

「estimate」は「見積もり」という意味で、「勘定」の部分を補います。つまり「rough estimate」は「大雑把な見積もり」という意味で、日本語の「どんぶり勘定」と似た意味を伝えることができるでしょう。

まとめ

「どんぶり勘定」という言葉を、器の丼のイメージで使っている人は多いかもしれません。確かに伝えたい意味は、丼でお金をすくうような大雑把さ、というニュアンスもありますが、本来の意味は丼とは無関係であることを知っておくと良いでしょう。