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「反駁」の意味とは?「反論」「弁駁」との違いや類語・対義語も

「反駁」という言葉がありますが、聞いたことはあっても、読み方がわからないという人は意外と多いのではないでしょうか?意味は「反論すること」ですが、「反論」とはどう違うのか、使い分けまで押さえておきたいものです。

今回は「反駁」について、読み方と意味をはじめ、使い方とその例文、類語や対義語、そして記事の最後に英語と中国語表現を紹介しています。

「反駁」の意味や読み方とは?

「反駁」の意味は”他人の説に反論すること”

「反駁」の意味は、“他人の説や意見に反論すること”です。相手の意見や主張に対して、真っ向から対立し、反対論を立てることを指します。たとえば、裁判や会議のように真剣な話し合いの場などにおいて、相手の説明や批判に対して論じ返し応戦することを表しています。

「反駁」の読み方は”はんばく”

「反駁」の読み方は、“はんばく”です。「反駁」の反は「ハン」と読み、「駁」は「ハク」「バク」「パク」などと読みます。「駁」は「雑駁(ざっぱく)」や「弁駁(べんばく)」などの熟語でも使われています。

「反駁」の使い方の注意点と例文とは?

「反駁」と「反論」の違いを理解する

「反駁」と似たような表現に「反論」があります。しかし、この二つの言葉にはそれぞれ異なる意味があるため使い分けが必要となります。

「反駁」は他人の意見や主張などに反論することで、相手の批判に対し「論じ返す」というニュアンスが強くなります。しかし、「反論」の場合は相手の意見に対して反対の意見を述べることで、「論理立てて説明する」という部分が欠けています。

つまり、「反駁」は相手の意見や批判に論理立てて反論すること、「反論」は相手の意見に対してこちらの意見を言うことです。微妙な意味の違いを理解して、上手に使い分けをしましょう。

「反駁」を使った例文

「反駁」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 部長は例を挙げて相手の批判に反駁した。
  • 反駁するのは良いが、根拠のない説明をしても相手は納得しないだろう。
  • 取引先はこちらの契約条件に対し、手を返したように反駁してきた。

「反駁」の類語と対義語とは?

「反駁」の類語と対義語について解説します。「反駁」という言葉が堅苦しい時や、文脈に不釣り合いの時には適切な類語を使ってみて下さい。

「反駁」の類語は”弁駁(べんばく)”や”反証(はんしょう)”など

「反駁」の類語は“弁駁(べんばく)”“反証(はんしょう)”などがあります。「弁駁」とは「他人の言論の誤りを突いて論じ攻撃すること、また、他人の意見を言い破ること」を指し、「反証」は「相手の主張が嘘であることを証拠を使って証明すること」を意味します。

言ってみれば「弁駁」は反論での勢いが鋭く、激しい論争が展開するというイメージがあり、一方で「反証」の場合は、勢いはないいですが「証拠」を決め手とし、相手の嘘をバサッと切るようなイメージがあります。言い換えの際は、状況や内容に併せて適切な類語を選ぶようにして下さい。

「反駁」の対義語は”同調”や”共鳴”など

「反駁」の対義語になるのは、自分の意見を出したり主張せず、他人の意見に賛成する意味の“同調”や、他人の行動や意見に対し心から同感する意味の“共鳴”“共感”などです。「反駁」と反対の意味合いとなる言葉を探しているときは、これらの対義語を使ってみましょう。

「反駁」の英語表現や中国語表現とは?

「反駁」の英語と中国語表現について紹介します。グローバルな環境で仕事をしている方はそれぞれのフレーズをマスターしておくと便利です。

「反駁」は英語で”a counterargument”

英語で「反駁」は「a counterargument(カウンターアーギュメント)」で、ほぼ「反論」とほぼ同じような意味で使われます。英語には日本語独特の繊細なニュアンスがあまりないため、「反論」と同意語として一括りにしてしまっても良いでしょう。

しかし、「反駁」や「反論」でも、「批判」の色が濃い場合は「criticism」を使うと文章の内容はっきりしてきます。相手の説を論じ返したり、反対の意見を言う時は「a counterargument」、相手の意見を批判するというニュアンスが強い時は「criticism」を選びましょう。

「反駁」は中国語でも同じ”反駁”

「反駁」は中国語でも同表記の「反駁」です。読み方は「Fǎnbó(ファンボウ)」となり、日本語の読み方とやや異なりますので気を付けましょう。

まとめ

「反駁」の正しい読み方は「はんばく」で、意味は「他人の説や主張に反対すること」「相手の意見に対し反対論を立てること」となります。使い方での注意点は「反論」との意味の違いを理解し、正しく使い分けをすることです。

「反駁」は「反駁する」という動詞的な使い方を多くなりますが、意味を理解する上でのポイント「論じ返す」を忘れずに、職場やビジネスシーンで積極的に用いてみましょう。