「尊い」の意味とは?例文や類語・対義語もわかりやすく解説

「尊い(とうとい)」という言葉は、崇高さや偉大さを表す表現です。「尊い命」や「尊い存在」のようにかけがえのない大切なものを言い表すことができる言葉ですが、近年ではオタクと呼ばれる人たちの間で「素晴らしい」の意味でも日常的に使われるようになってきました。

今回は「尊い」の読み方や意味、使い方と例文、類語・対義語と英語表現も解説します。

「尊い」の読み方と意味とは?

現在の読み方は「とうとい」、口語では「たっとい」とも

「尊い」は口語で「たっとい」と読まれていたこともありましたが、現在では「とうとい」と読まれています。

「たっとい」は古語「たふとし」という言葉が変化した発音です。この「たふとし」を現代仮名遣いに直したものが「とうとい」になります。現代の言葉では「尊い」を「とうとい」と読むほうが無難でしょう。

「尊い」の意味は「崇高である」「神々しい」

尊い」とは、立派で時には美しく近寄りがたい状態のことで、「崇高である(=気高く偉大なこと)」「神々しい」といった言葉で置き換えられます。また「尊い」は「きわめて価値が高い」または「大事な」という意味もあります。

この「きわめて価値が高い」という意味から派生して、「高価である」や「地位が高い」といった意味でも使われます。

オタクが使う「尊い」の意味は「素晴らしい」

オタクと呼ばれるポップカルチャー愛好者の間では、「尊い」を「素晴らしい」という意味で使う場合があります。「好き」よりもさらに好感度が高い状態を指す表現で、アニメや漫画、ゲームなどの二次元と呼ばれる作品に登場するキャラクター、または俳優やアイドルに対して幅広く使います。

たとえば「推しが尊い」という表現は、「推し(=応援しているキャラクターや人物)」の存在が素晴らしいことを称賛する言い方です。もともとの「崇高である」の意味から派生した使い方だと考えてよいでしょう。

「尊い」の使い方と例文

尊敬する人に対して「崇高な」の意味で使う

「尊い」は「崇高な」という意味で使います。たとえば尊敬する人が語ったことや説話、説法など、普段の生活から離れた貴重で偉大ささえ感じられるような出来事を表します。

  • 「私のお師匠さんは、尊い精神の持ち主だ」
  • 「尊い話を聞くことをできて心から感謝している」
  • 「私にとって尊ぶべき存在とは命あるすべてのものである」

「大事な」「価値のあるもの」だと伝える場合にも

「尊い」は「大事な」という意味でも使われます。「貴重な」や「価値のあるもの」という意味合いが含まれていて、非常に大切なものだということを伝えたい時の使い方です。

  • 「尊い命が失われた」
  • 「私たちの先祖が残した尊い遺産を大切に守っていく」

「身分が高い」ことを指して使う場合もある

「尊い」は「身分が高い」という意味でも使われています。その身分とは、部族やグループの中でも一番高い地位の人のことを指し尊敬される立場になります。

  • 「この方は尊い身分の方である」
  • 「彼はこの部族の中でもとくに尊い方である」

ことわざ「尊い寺は門から見ゆる」は立派なお寺のこと

「尊い」を使ったことわざ、「尊い寺は門から見ゆる」とは、「門を見ただけでそのてらの立派さ、ありがたさがすぐにわかる」という意味です。対象は寺だけでなく、あらゆるものの外観をとらえて立派だと言い表すことができます。

「尊い」の類語

「貴い(たっとい)」は物を対象にした類語

「尊い」の類語に「貴い」(たっとい)がありますが、どちらも本来は同じ意味の言葉です。しかし「尊い」と「貴い」を区別したときに、「尊い」はものだけでなく人に対しても使われるのに対して、「貴い」は主にものを対象として使われます。また主観的な意味合いが強い時には「尊い」を、客観的に見て価値があると言う場合に「貴い」が使われることが多いです。

どちらにしても使い分けが難しいのですが、「貴い」とは客観的に判断して「価値あるもの」や「高価なもの」という意味で使われることが多いと覚えておくのがいいでしょう。

「気高い」「高潔」「偉大」も類語

「尊い」の類語には「気高い」「高潔」「偉大」「神聖」などの語もあります。

「気高い」は「品格があり、上品な様子」という意味で、「尊い」よりもより客観的に物や人の質を表現するときに使われます。「高潔」は「精神的な気高さや潔さ」を意味している言葉で、「尊さ」とほぼ同じ意味になります。

「偉大」とは「優れていて立派なこと」という意味ですから、「尊い」よりもより漠然と対象を讃えるときに使います。一方、「神聖」は「尊さ」をさらに極めた状態に使われる言葉で、「尊くて侵しがたく、汚れのない様子」を指します。

「尊い」の対義語は?

「尊い」の対義語は「卑しい」

「尊い」の対義語は「卑しい(いやしい)」が挙げられます。「卑しい」とは「地位や身分が低い」という意味から「貧しい」や「みすぼらしい」といった意味もあります。

  • 「卑しい身分の者とは話せないと高貴な身分であるその人は言った」
  • 「卑しい身なりの人だったが、心は優しかった」

「尊い」の英語表現

「尊い」は英語で「precious」

「尊い」を英語では「貴重な」や「大切な」という意味の「precious」が使われます。また金銭的な意味から価値があるといった表現なら「valuable」も使えるでしょう。

「身分が高い」という意味なら「noble」があり、「noble」は「貴族の」という意味もある言葉です。

「尊い」を使った英語例文

  • “Nothing is more precious than human life.”
    「人名よりも尊いものはない」
  • “He is a person of noble birth.”
    「彼は尊い生まれの人だ」

まとめ

「尊い」とは「崇高である」という意味から「貴重である」や「大事な」、または「身分が高い」などの意味があります。「とうとい」と現代では読まれることが多く、情緒的な文章や表現の中で使われることが多い言葉です。