「持ちつ持たれつ」とは?意味や類語・使い方も例文で解説

「持ちつ持たれつ」は、「持ちつ持たれつつの関係だ」など仕事のパートナーや夫婦間で使われる機会の多い言葉です。基本的にポジティブな印象があり、どんな大変な状況でも一緒に頑張っていこうという意思を伝えることもできます。今回はそんな「持ちつ持たれつ」の意味や使い方の例文、類語や英語表現などを紹介していきます。

「持ちつ持たれつ」の意味とは?

「持ちつ持たれつ」の意味は「互いに助け合うこと」

「持ちつ持たれつ(もちつもたれつ)」には、「互いに困っている時は助け合う」という意味があります。“相互に依存し合っている”や“助け合うことで両者とも存続する”といったニュアンスがあるため、「自分1人ではなく相手とサポートし合うことで上手くやれている・成り立っている」といった関係性を表すことができます。

語源は「持つ」の意味にあり

「持ちつ持たれつ」の語源は、この言葉の中の『持つ』に含まれる“自分のものとして負担する”・“引き受ける”という意味にあると言われています。このことから「持ちつ」は相手の困難などを、「持たれつ」は相手が自分の困難を負担することを意味していることがわかります。

「〇〇つ〇〇つ」の形をとる言葉の『つ』は、2つ以上の動作が並列に行われている様子を表す完了助動詞(“並列の接続助詞”とも言われる)の役割を果たします。そのため「持ちつ持たれつ」は、一言で“相手を助けながらも自分も助けてもらっている状況”を表すことができます。

「持ちつ持たれつ」の使い方とは

対等かつ良好な関係がある時に使える

「持ちつ持たれつ」は、対等かつ良好なパートナーシップが成り立っている時に使える言葉です。そのため、上下関係があったり、不仲の間柄では使うことができません。

例外として、「この世の中、人は1人では生きていけない。だから助け合っていこう」といった意味で「世の中は持ちつ持たれつだ」のように特定のパートナーシップをあげず使われることがあります。このフレーズは、ビジネスや日常的なシーンで慣用句的に用いられています。

「持ちつ持たれず」は誤用

「持ちつ持たれつ」を「持ちつ持たれず」と表記していることがありますが、これは辞書上にはなく間違いです。「〇〇つ〇〇つ」の形になっていないので、「互いに助け合う」という意味が表現できていません。

「持ちつ持たれつ」の例文

  • 「恋愛感情だけでは、持ちつ持たれつの関係性を築くのは難しい」
  • 「持ちつ持たれつつ、僕たちは10年以上も一緒にいる」
  • 「親友とは持ちつ持たれつの関係で何でも相談できる」
  • 「今まで持ちつ持たれつ一緒に働いてきたが、もう独立したいと考えている」
  • 「あの会社とは持ちつ持たれつの関係だから、余程のことがない限り契約は打ち切られないだろう」

「持ちつ持たれつ」の類語や類似表現とは?

「持ちつ持たれつ」の類語は「ギブアンドテイク」

意味は「お互いに助け合う」「奉仕し合うこと」です。

「ギブアンドテイク」には“持ちつ持たれつの関係”というニュアンスもあるので、ほぼ同じ意味で使えます。「持ちつ持たれつ」よりも、お互い公平であろうという印象を強く与える言葉です。

「ウィンウィン」も「持ちつ持たれつ」の類語

「ウィンウィン」は「win-win」と表記されることが多く、直訳の「両者が勝ち」が転じて「両者とも利益がある」という意味で使われます。

両者の関係性がポジティブで前向きな様子を表す部分は同じですが、「ウィンウィン」には「持ちつ持たれつ」のような“助け合う”といったニュアンスはありません。単にお互いメリットがあるケースに適した言葉です。ビジネスシーンでよく登場します。

似た意味を持つ四字熟語は「共存共栄」

「共存共栄」の意味は「2つ以上のものが助け合い、ともに栄えること」です。

「共存」にある“互いが敵対しない関係性”と「持ちつ持たれつ」の“良好なパートナーシップ”というニュアンスがほぼ同じなため、言い換え表現として使うことができます。

「持ちつ持たれつ」の英語表現とは

「持ちつ持たれつ」の英語表現は「help each other」「a two-way street」

「持ちつ持たれつ」を英語にする場合は、「help each other」と「a two-way street」で表現できます。

  • 「help each other」

「help each other」は、 “互いに助け合う”という意味を持つイディオムです。日本語の「持ちつ持たれつ」とほぼ同じ意味で使えます。

例文

“we are helping each other in this project.”
「このプロジェクトにおいて、僕たちは持ちつ持たれつの関係だ」

  • 「a two-way street」

「a two-way street」の直訳は“双方向の道路”ですが、“相互の協力関係”という意味でも使われることがあるイディオムです。「It’s a two-way street.」で「お互いさまでしょう?」といった表現もできます。

例文
“We have a two-way street.
「私たちは持ちつ持たれつの関係だ」

「One hand washes the other」でも表現できる

「持ちつ持たれつ」は「One hand washes the other.」というフレーズでも表現できます。この表現には、「お互いに利益がある」「協力した方が双方メリットがある」といった意味があります。

まとめ

「持ちつ持たれつ」は、“対等かつ良好なパートナーシップ”が成り立っている関係性において、「互いに困っている時は助け合う」ということを表す言葉です。この言葉には“お互いが依存し合っている”というニュアンスもあるため、同時に“相手がいることで成り立っている”ということも伝えることができます。ビジネスシーンでは特によく使われるので覚えておきましょう。