「所為」の意味や読み方とは?類語「仕業」との違いや使い方も解説

「所為」という言葉は、中国語の漢文などでも目にします。そのため、日本語で何と読むのか、どういう意味かということを知らないという人も多いようです。

今回は「所為」の読み方や意味、類語や例文を交えた使い方をはじめ、「あなたの所為です」「気の所為」などについても解説します。

「所為」の意味と読み方

「所為」とは「行い・しわざ」の意味

「所為」の意味は、意外と身近なものです。「所為」は「自分や誰かの行い」あるいは「自分や誰かの仕業(しわざ)」という意味を持っています。日常でも耳にする「人のせいにする」などの「せい」が「所為」です。

「所為」の意味に「人の行い」というものが含まれていますが、現代で日常的に使われる「所為」には、「仕業」のニュアンスの方が、多く含まれています。つまり、人を非難したり、責めたりするときに、「所為」を使うことが多いということです。

人を非難しない、単純な「行い」という意味であれば、「所為」ではない別の言葉が使われることが多いでしょう。

「所為」の読み方は「せい・しょい」

「所為」は読み方に迷いやすい熟語です。「所為」は「せい」または「しょい」と読みます。「しょい」は、「所為」をそのまま読めば良いので、比較的読みやすいのですが、「せい」は読み方を知らなければ、読むことができません。

「せい」も「しょい」も、意味は同じですので、2通りの読み方があるということを覚えておきましょう。どちらの読み方をしても、間違いではありません。

「所為」の使い方と例文

「人の所為にする」は物事の原因を他人に押し付ける

「所為」を使って、会話をすることは比較的頻繁にあります。特に「人の所為にする」という言葉は、子供から大人まで多くの人が使っているでしょう。

「人の所為にする」とは、物事の結果や事柄を、誰かの行いによるものだ、と説明する言葉です。現代で使われる「人の所為にする」は、ネガティブな意味で用いられることがほとんどで、その物事の原因を他人に押しつけるイメージも持っています。

  • 「何でも人の所為にしていても、何も解決しない」
  • 「私はすぐに人の所為にするところがあるので、今後は改めるようにします」

「あなたの所為です」は相手の落ち度を責める

「所為」を、相手に直接使う場合もあります。「あなたの所為です」という言い方は、強く相手を責め、その人の落ち度を指摘する意味を含んでいます。

ビジネスのシーンなどでは、その要因となった当人に直接「あなたの所為です」と言うことはさほどないでしょう。しかし、日常生活の中で、誰かと対立をしたり意見が食い違ったりした場合には、この言い方が使われることもあるかもしれません。

  • 「こうなったのはすべて、あなたの所為です」
  • 「あなたの所為で、私は今も毎日苦労しています」

「気の所為」は考えすぎていることを表す

「所為」を使った言い方に、「気の所為」があります。「気の所為」とは、自分や相手が何かについて考えすぎている、ということをやんわりと指摘する言葉です。

何かについて、考えすぎているあまりに、現実に起っていないことを、さも起っているかのように感じたり、聞こえていない音が聞こえたように感じるなど、「気の所為」と言われるものはたくさんあります。

  • 「みんながあなたを悪く言ってるなんて、それは気の所為だよ」
  • 「物音がした、と感じたのは私の気の所為かもしれません」

「所為」の言い換えに使える類語

ネガティブな行いを表す「仕業」

「所為」を別の言葉に言い換える場合は、どういうニュアンスで「所為」を使いたいか、という部分がポイントになります。「所為」という言葉で、人を非難する気持ちを伝えたい場合は「仕業」と言い換えられます。

「仕業」とは「良くない結果を招く、相手や第三者の行為」という意味です。その人の言動によって、思わしくない結果となった場合に「仕業」を使います。

ただし、「所為」はトータル的な責任を表しますが、「仕業」はやや具体的な責任を表します。そのため「こうなったのは○○さんのせいだ」とは言っても、「こうなったのは○○さんの仕業だ」とは言いません。

「仕業」を使う場合は、「こうなった要因の××は、○○さんの仕業だ」など、ある程度絞り込んだ事柄が必要です。

理由や原因を表す「ため」

「所為」は、トータル的な責任を表す、と先にお伝えをしました。しかし、物事が上手く運ばなかった場合には、その理由や原因があることがほとんどです。この理由や原因の部分までは、「所為」という言葉だけでは補うことができません。

「所為」の原因となった事柄や、理由については「ため」という言葉で表すことができます。「ため」は「~のため」として使われることが多く、「~だったために、こうなった」などと使います。

「所為」は「行い」自体を指す言葉なので、その理由や原因を指す「ため」と一緒に使われることも多いです。「~だったために、私の所為となった」など、その人の「所為」とされた事柄が発生した、理由や原因と併せて伝えることができます。

「所為」の英語表現

所為」は英語で「because of」

「所為」という言葉を、英語で表す場合は、「~のために」という意味の「because o~f」を使います。「because of」の後に、原因や要因となったことを持ってくれば、日本語の「~の所為でこうなった」という意味にすることができます。

また、「所為」の中でも、相手を非難することを目的として「所為」を使いたい場合は、「fault」を使います。「fault」には、「~の責任」「~が悪い」という意味があり、「あなたの所為」などと使う場合の「所為」に、近い表現をすることが可能です。

まとめ

「所為」という言葉は、何度も見聞きしていても、「所為」という漢字と結び付けにくいものです。日頃何気なく使っている言葉も、改めて漢字や意味を知ることで、これまでよりも正確に使うことができるようになります。ぜひこの機会に「所為」という漢字と読み方、そして意味を覚えて、使ってみてください。