「となります」の意味とは?「になります」との違いと使い方の例文

「となりますが」「となっております」などの使い方をする「となります」という言葉。ビジネスでも多く使われる言葉ですが、誤用する人も多いため注意が必要です。「使い方を知りたい」「になりますとの違いとは?」という方に向けて、意味や使い方・類語を紹介します。例文も併せて紹介するため、参考にしてください。

「となります」の意味とは?

「となります」は「変化や変更」を意味する

「となります」の意味は、「変化や変更があったときの結果」です。「○○となる」の敬語表現であり、目上の人へ使用できる丁寧な表現です。例えば、「予定されていた会議の日程が変更となります」という例文。

上記の例文のように、変化や変更があった状況で使用されます。

「となります」と「になります」の違いとは?

意味はほぼ同じだが、話し言葉と書き言葉で使い分ける

「となります」と似た言葉に「になります」があります。意味に大きな違いはなく、「変化や変更があったときの結果」を表す言葉です。意味が似ている「となります」と「になります」ですが、2つの違いは使用できる状況にあります。

「となります」は「になります」に比べて、堅苦しい印象を与えます。話し言葉として使用すると、相手に窮屈な思いをさせることもあり、「となります」は主に書き言葉として使用しましょう。「になります」は丁寧な表現であるものの、柔らかい印象を与えるため、話し言葉として多く使用されます。

「となります」の使い方とは?

「となります」は変化がなくても状況によって使える

変化や変更のある状況で使用される「となります」という言葉。場合によっては変化や変更がない状況でも使用されます。例えば、「励みとなります」や「喜びとなります」という言葉。

変化や変更を表す言葉ではありませんが、相手の言葉や行動が結果として自分の「励み」や「喜び」になることを表しています。

「となります」の更に丁寧な敬語「となっております」

「となります」を更に丁寧な敬語表現にした言葉が、「となっております」です。「となります」も敬語表現であるため、「となっております」を使用すると「堅苦しい」と捉えられる場合があります。状況に応じて使用しましょう。

「となりますが」は変化に加えて確認をしたいときに使用

「となりますが」は変化や変更することに対し、相手に確認をとりたい状況で使用されます。例えば、「悪天候により日程変更となりますが、よろしいでしょうか?」という例文。上記のように、変化・変更された内容を確認する状況で使用できます。

「となります」の誤用とは?

「となります」を変化のないシーンで使うのは誤用

「となります」のよくある間違いとして、変化・変更のないシーンで使用されることが挙げられます。例えば、「右手に見える建物が宿舎となります」という例文。上記の例文では何も変化・変更していないため、間違った使い方であり正しくは「右手に見える建物が宿舎でございます」となります。

また、「となります」の間違った使い方には、責任回避のニュアンスが含まれています。例えば、「禁煙となります」という例文。正しくは「禁煙でございます」なのですが、「となります」を使うことで「意図していない」「やむを得ず」という印象を相手に与えます。

ビジネスシーンで使用すると、無責任で歯切れの悪い物言いと捉えられるため注意しましょう。

「となりますでしょうか」は文法的に誤用である

「となります」を使った言い回しの1つに「となりますでしょうか」がありますが、誤用であるため注意が必要です。丁寧な敬語表現とみられる「となりますでしょうか」は、丁寧語の「ます」と「です」が重なった二重敬語に当たります。

例えば、「いつ頃の到着となりますでしょうか?」という文章を正しくすると、「いつ頃の到着でしょうか?」や「いつ頃の到着ですか?」となります。目上を敬うための敬語表現ですが、過剰な敬語は相手に失礼となるため注意しましょう。

「となります」「になります」を使った例文とは?

「となります」を使った例文

「となります」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 営業時間が一部変更となりますため、ご確認ください
  • ご利用者様からのお声がわたし達の喜びとなります

「になります」を使った例文

「になります」を使った例文をご紹介しましょう。

  • 子どもの成長は早いもので、今年で5歳になります
  • まもなく17時になりますので、みなさん退社の準備を始めましょう

「となります」の類語表現とは?

「となります」の類語「成長」「変わる」

「となります」の類語表現が「成長」や「変わる」です。「成長」や「変わる」は変化・変更があった状況で使える言葉であるため、「となります」に代わって使用できます。例えば、「秋が過ぎ、冬となります」という文章を類語で言い換えると、「秋が過ぎ、冬に変わります」となります。

また、変化・変更した結果が前よりも優れたものであれば、「となります」の類語「成長」が適しているため、状況によって使用しましょう。

「となります」の英語表現とは?

「となります」の英語は「turn into」

「となります」の英語表現には「turn into」が当てはまります。日本語では「○○になる」を意味しており、外見・中身に変化があった状況や、職業や地位に就く状況で使用されます。例えば、「Turn water into ice」という例文。上記の例文だと、「水は氷となります」という意味があり、水から氷への変化を表しています。

まとめ

「となります」は、変化や変更を表す言葉の「となる」を丁寧にした表現です。「になります」と似た意味をもつ「となります」ですが、使用する状況によって使い分ける必要があります。誤用に注意して正しく使用し、状況によっては類語の「成長」「変わる」に言い換えましょう。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。