「ロジスティクス」の意味とは?3つの目的と物流との違いを紹介

仕事の求人欄や会社紹介で「ロジスティクス」という言葉を見たことはありませんか?「物流関係」というイメージを持つ人がほとんどかもしれませんが、細かく見ると異なる点がいくつかあります。

ここでは「ロジスティクス」の意味をはじめ、「ロジスティクス」が担う3つの目的、また物流との違を紹介しています。経営管理を中心とする「ロジスティクス」について理解を深めましょう。



「ロジスティクス」の意味とは?

最初に「ロジスティクス」とは一体どのようなものなのか、仕組みや活動の目的を含めて解説します。

「ロジスティクス」の意味は「物流を管理する一連のシステム」

「ロジスティクス」とは「物流を管理する一連のシステム」のことです。原料の手当から販売に至るまで、総合的な物流フローを効率的に、かつ有効的に管理するシステムを意味します。

また、「ロジスティクス」は物流全般において合理化された手段そのものを表す言葉です。物資の調達や物資の輸送活動などでは莫大な費用がかかってきますが、モノの流れを合理的にコントロールし、最も経済的に管理マネジメントを行うことを「ロジスティクス」と呼んでいます。

現代の「ロジスティクス」はITを駆使した情報システムに連動させることで、効率的かつ経済的に物流管理を行っているのが特徴です。「ロジスティクス」はハイテクノロジー社会と共存しながら、今後も将来性あるビジネスとして成長していくことが予想されます。

「ロジスティクス」は英語の「logistics」のこと

「ロジスティクス」とは英語の「logistics」のことで、英語圏では「logistics center(物流センター)」「logistics company(物流会社)」「logistics chain(ロジスティクスチェーン」などのように使われます。

そもそも「Logistics」は現軍事用語の一つ「兵站(へいたん)」を意味する言葉です。そこから転じて「後方支援」、そして現在の意味「物流管理」となった背景があります。

「ロジスティクス」の3つの目的とは?

それでは「ロジスティクス」が目指す目的とは一体どのようなものなのでしょうか?

品切れを防ぐ

ロジスティクスの一つ目の目的は「品切れを防ぐ」ことです。ロジスティクスは原材料や部品などの供給に対し遅れが出たり、予定外の生産や欠損などで欠品が出ないよう事前に個数やロットの調達計画を立てます。この作業により、不本意に生産ラインを止めることなく、顧客や発注元の生産計画を実行することができます。

在庫・コストを削減する

2つ目の目的は「在庫・コスト削減」です。ロジスティクスの大きなミッションの一つに「徹底した在庫管理」がありますが、実際的に多くの企業において在庫管理が正確に行われていないということが挙げられます。消費者のニーズによって顧客や小売店からの発注数や要求がめまぐるしく変わる中「在庫計画」を立て、不良在庫を軽減することによりコストの削減を図ります。また、「輸送計画」を綿密に立てることで配送費の削減したり、倉庫における業務の簡素化でランニングコストを削減することも求められています。

物流の効率化を図る

3つ目の目的は「物流の効率化を図る」です。上記で述べた2つを総合的に見た項目となりますが、ロジスティクスで何よりも求められるのは、物流全体をマネジメントし無駄を省くこととなります。たとえば、以下のようなことが挙げられます。

  • 大量輸送を促進する
  • 物流拠点を最小まで集約する
  • 輸送・配送ルートや手段を改善する

このように、コスト削減や業務改善などをし、計画的に物流を運営していくのが「ロジスティクス」の総合的な目的となります。

「ロジスティクス」と「物流」の違いは?

それでは「ロジスティクス」と「物流」の違いは何でしょうか?

「物流」はアクション、「ロジスティクス」はマネジメント

「ロジスティクス」という言葉を理解する上で重要なのは「物流を母体とした経営管理に力を入れ、合理化すること」という点です。つまり「ロジスティクス」は「物流」そのものに、需要や供給など、経営に必要な要素を取り入れ、的確なマネジメントを行うことを指します。

そもそも「物流」とは英語で「Physical Distribution(フィジカルディストリビューション)」略して「PD」と呼ばれます。「物流」は輸送、保管、包装、加工などのアクションをフロー化して行う活動を指しますが、それぞれの関連情報を交えながら、総合的に管理し運営するのが「物流」の基本体制となります。

「物流」が持つ5つの領域

「物流」は「調達、生産、販売、回収、リサイクル」の5つの物流領域に分かれます。

  • 調達物流:原材料や部品等を調達する
  • 生産物流:資産・製品管理、工場内の流通を経て発送する
  • 販売物流:倉庫から小売業者や消費者にモノを届ける
  • 回収物流:消費者からのや品や廃棄物などを回収する
  • リサイクル物流:消費者からの回収物でリサイクル可能なものを再資源化する

「調達物流」ではジャストインタイム化を軸に、必要なものを、必要な分だけ、必要な時に調達・生産することが大切です。「生産物流」は納期・出庫・発送・配送管理の最適化、「販売物流」はエンドユーザーへ最速で届けることを念頭に顧客満足に焦点を当てているのが特徴です。また「回収物流」は別名「静脈物流」とも呼ばれ、後続する「リサイクル物流」とタッグを組みながら、環境対策に貢献することを目的として活動しています。

まとめ

企業でのIT化が進み「ロジスティクス」に求められる使命は莫大なものになりつつあります。部品や原材料の調達からエンドユーザーに物を届けるまでの行程を担う「ロジスティクス」は、顧客の需要に応えるために、さらにスピードとクオリティへの挑戦しなければならない時代となりました。

物流のテクノロジー化とも言うべき「ロジスティクス」。今後の革新的な飛躍にも注目していきましょう。

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某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。