「癇癪」の意味と使い方とは?例文・類語や子供と大人の癇癪も解説

ちょっとしたことに怒り出す「癇癪」には、癇癪が強いや癇癪持ちなどさまざまな言い回しがあります。今回は「癇癪」の意味と使い方の例文、そして似た言葉である「ヒステリック」と「虫気」の意味と違いに加えて、子供が見せる癇癪と大人の癇癪について解説します。最後に「癇癪」の英語表現も紹介します。

「癇癪」とは?

「癇癪」の意味は”簡単に怒り出すこと”

「癇癪(かんしゃく)」の意味は、“些細なことで感情が抑えられなくなり激しく怒り出すこと、またはその性質”です。

ひどい癇癪では癇癪を起している本人が感情のコントロールができず、感情の爆発を見せることがあります。発達段階の幼少期の子供によくみられる症状です。

「癇癪」の由来

「癇(かん)」とは「発作的に全身が痙攣する病気」のことです。また「癪(しゃく)」は、「胸や腹部などにおこる急な激しい痛み」のことです。この二つの言葉が連結して「癇癪」という言葉が生まれました。

「癇癪」の使い方と例文とは?

使い方①「癇癪を起す」とは”癇癪が始まる”こと

癇癪が始まった時によく使われる言い回しが「癇癪を起す」や「癇癪が起きる」です。眠っていた感情が表出してきたために「起す」や「起きる」という言葉が使われます。

例文
  • 「またうちの子が癇癪を起したよ」
  • 「癇癪を起して腹を立てられても、私にはどうすることもできない」

使い方②「癇癪が強い」とは”癇癪を起しやすい”という意味

癇癪を起しやすい状態を「癇癪が強い」と表現します。「癇癪が強い人」と言えば、癇癪を起しやすく、些細なことで頻繁に怒っているような人のことを指します。

例文
  • 「あそこの社長は癇癪が強いから言動には気をつけたほうがいい」
  • 「癇癪が強い人は完ぺき主義でまじめな人が多いらしい」

使い方③「癇癪持ち」とは”癇癪を起しやすい人”のこと

「癇癪持ち」とは癇癪を起しやすい性質や、そうした性質のある人のことを指します。「癇癪持ち」の「持ち」は所有することを意味しています。「出前持ち」や「主人持ち」など「持ち」を使った表現はいろいろとあります。

例文
  • 「癇癪持ちの彼の前ではおとなしくしていたほうがいい」
  • 「癇癪持ちの彼女はちょっとしたことですぐ怒る」

使い方④「癇癪玉が破裂する」とは”癇癪で怒る”という意味

「癇癪玉が破裂する」とは「癇癪が起こり怒る」という意味で、癇癪玉を使った表現です。

「癇癪玉(かんしゃくだま)」とは「癇癪による怒り」を意味していますが、本来は少量の火薬を金剛砂(こんごうしゃ)と呼ばれる粉末に混ぜたものを紙に混ぜた小さな玉です。花火の一種で、投げつけてぶつかると爆発して大きな音がします。

「癇癪玉」は怒りが玉の中にたまっていると考えられることから癇癪玉と名付けられました。

例文
  • 「子供のいたずらに親父の癇癪玉が破裂した」

使い方⑤「癇癪筋」とは”癇癪時に浮き出る血管の筋”

「癇癪筋(かんしゃくすじ)」とは癇癪を起したときにこめかみなどに浮き出る血管の筋のことです。また歌舞伎にも「癇癪筋」と呼ばれる隈取があり、癇癪を起しているときの形相が表現されています。

「癇癪」を使った例文

「癇癪」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

  • 「欲しいお菓子が買ってもらえないと癇癪を起して泣き始めた子供」
  • 「うちの子の癇癪がいよいよ手に負えなくなり、困った挙句、病院で診てもらった」
  • 「ようやく子供の癇癪がおさまってほっとした」
  • 「また部長の癇癪が始まった」
  • 「かみさんの癇癪がすごくてなだめようとしても全く無駄だった」

「癇癪」と似た表現「ヒステリック」「虫気」とは?

「癇癪」と似た症状を見せる「ヒステリック」と「虫気(むしけ)」の意味と、「癇癪」との違いを解説します。

「ヒステリック」とは”異常に興奮しているさま”

「ヒステリック」とは「異常に興奮しているさま」で、ヒステリーという言葉の形容動詞です。「ヒステリー」とは、感情をコントロールできず興奮して、さまざまなネガティブな感情が噴出している状態です。

「癇癪」との違いは、「ヒステリック」は怒りだけでなく悲しみなどのさまざまな感情が露出することで、ヒステリーは神経症の一種とも考えられています。

「虫気」とは寄生虫による癇癪

「虫気(むしけ)」とは、癇癪に限らず腹痛や不眠などの症状がみられるのですが、その原因は寄生虫です。子供がかかるもので、腹の中にいる三尸(さんし)と呼ばれる虫が起こしていると考えられていたことが由来です。

「癇癪」とは違い、「虫気」の原因は寄生虫に限定され、その症状は癇癪以外にも腹痛などが見られます。

子供の癇癪・大人の癇癪とは?

子供の癇癪は1~4歳頃に起こる成長過程の一過程

叫ぶ、泣く、金切り声を上げる、床にひっくり返って暴れるなど、1歳~4歳くらいまでの子供が起こす癇癪は、成長過程の一過程だと考えられています。

身体的な未発達のため思い通りにならない不快感や、眠さや空腹などの生理的な不快感の解消のために癇癪を起します。また癇癪は、言葉代わりのコミュニケーションとしての役割を果たすこともあります。

癇癪が激しくなると、人を傷つけたり自傷行為に至ることもあります。癇癪がひどすぎる場合には、障がいや病気などが原因である可能性もあるようなので、専門医や専門家に相談してみてもよいでしょう。

大人の癇癪は病気などの可能性もあり

大人の癇癪持ちは元々怒りやすい性格とも考えられるのですが、障がいや病気などが原因している可能性もあります。

発達障害やうつ病・躁うつ病などや、セロトニンなどの不足により、ネガティブに考えやすくなってしまっている可能性も考えられます。

「癇癪」の英語表現とは?

「癇癪」は英語で”temper”

「癇癪」は英語で「temper」と言い、「癇癪を起している」は「be in a temper」という決まったフレーズがあります。また「癇癪持ち」も「temper」を使います。

例文
  • “He is in a temper.”
    「彼は癇癪を起している」
  • “She is a terrible temper.”
    「彼女はひどい癇癪持ちである」

まとめ

「癇癪」とは些細なことですぐに怒り出すことで、癇癪が強いなど癇癪を使った言い回しがあります。幼少期の子供の成長過程に見られますが、大人になっても癇癪がある場合は、怒りやすい性格または発達障害などの病気が原因かもしれません。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。