「くれぐれも」の正しい意味と使い方は?類語との違いもチェック

「くれぐれも」は普段から比較的よく目に、耳にする言葉です。自分自身使ったことがあると言う人も多いでしょう。しかし意外と間違った使い方をされていることも多い言葉です。ビジネスシーンでの日本語の間違いは、自分が恥をかくだけでなくビジネスマンとしての評価すら落としかねません。そこで改めて、「くれぐれも」の意味や正しい使い方について見直してみましょう。



「くれぐれも」の意味は?


「くれぐれも」には次の2つの意味があります。

① 何度も心をこめて依頼・懇願・忠告する
② 何度考えても、返す返す

最近では主に①の意味で使われることが多いでしょう。そのためここでは①の意味で使われる場合を想定してご説明していきます。

「くれぐれも」を漢字で書くと


普段「くれぐれも」はひらがなで書かれることが多いと思いますが、ちゃんと漢字表記もあります。漢字では「呉呉も」と書きます。同じ漢字を2回重ねていることからも、強調や繰り返し、何度も伝える、といったニュアンスがある事が分かります。

「くれぐれも」の語源には諸説あり、「何度も繰り返す」という意味を表す「繰る繰る」が変化して「くれぐれ」となった、というのが有力です。そのため本来は「繰れ繰れ」となるはずであり、「呉」という漢字は単なる当て字だということです。

堅苦しい文章を書く際など、「ひらがなよりも漢字で書いた方がいいかな」と思われることもあるかもしれません。しかしそもそも「呉呉も」という漢字はあまり浸透していないので、余計な混乱を防ぐためにもひらがなで表記するのがいいでしょう。

「くれぐれも」は目上の人に使える?


「くれぐれも」は目上の人に使っても問題のない表現です。相手の体を気遣う場合、「お大事になさってください」というよりも「くれぐれもお大事になさってください」の方がより気遣いを強く表現することができるので、目上の相手にこそ「くれぐれも」を積極的に使うといいでしょう。

「くれぐれも」の類語と違い


「くれぐれも」のように、そのあとに続く依頼や願いを強調する言葉は数多くあります。しかしそれぞれにニュアンスや意味が異なるため、使い間違えのないようそれぞれの違いについてしっかり理解しておきましょう。

「どうか」は懇願

「どうか」はそれが困難であることを理解しつつ、それを踏まえた上でなおもお願いする場合に使う言葉です。「困難なことをお願いする」という部分が「くれぐれも」との違いです。

「どうぞ」は許可

「どうぞ」には丁寧に依頼する場合の他、「どうぞお召し上がりください」というように相手の言動を許可する場合にも用いられます。依頼をする際に用いる場合は、「くれぐれも」の方がより強い気持ちを表すことになります。

「ぜひ」は強い依頼

「ぜひ」はもともと「是が非でも」つまり「良くても悪くても」という意味です。「是非○○してください」とした場合、それが良いことか悪いことか関係なく、とにかくお願いを聞き届けてください、という非常に強い依頼の表現になります。

「くれぐれも」の使用例


「くれぐれも」は注意をする、依頼をする、指示を念押しするなど様々な場面で使用することができます。ここではそれぞれのシーンでの「くれぐれも」の使用例をご紹介します。

「十分な注意を促す」場合に使う

相手に十分な注意を促す場合に使用します。

「雨で道が滑りやすくなっておりますので、くれぐれもご注意ください」
「寒い日が続いておりますので、くれぐれもご自愛ください」
「くれぐれもご無理はなさいませぬよう、お願いいたします」

「強く依頼する」場合に使う

相手に強く依頼する場合に使用します。

「プロジェクト成功のため、くれぐれもご協力お願いいたします」
「大変感謝しておりますこと、くれぐれもよろしくお伝えください」
「弊社の事情について、くれぐれもご理解いただけますようお願いいたします」

「指示を念押しする」場合に使う

相手に念入りに指示する場合に使用します。

「重要なお客様なので、くれぐれも失礼のないように」
「夏休みだからといって、くれぐれもはめを外しすぎないこと」
「十分な知識と技術のない方はくれぐれも真似をしないでください」

まとめ

ここでご紹介したことをまとめると、以下のようになります。

・「くれぐれも」は依頼や懇願、忠告を強調する際に使われる
・「くれぐれも」は漢字で書くと「呉呉も」、ただしあまり知られていないので普段はひらがな表記の方がいい
・「くれぐれも」は目上の人に使っても問題はない
・「くれぐれも」には様々な類語があるけれど、それぞれに意味や使い方が異なる

「くれぐれも」は効果的に使用すれば、自分の気持ちをより強く相手に伝えることができ、コミュニケーションを円満に図ることができるようになります。ぜひ意味と使い方を正しく理解し、ビジネスシーンで役立ててください。