「ささやか」の意味は?正しく使える場面と例文を紹介

「ささやか」は、「ささやかですが」のように、贈り物をもらうときなどによく聞く言葉です。なんとなく聞いている人も多いと思いますが、正しい意味や使い方を知らない人も多いのでは?今回は「ささやか」の意味や使い方を解説します。使い方によっては失礼になることもあるので、正しい使い方を確認しましょう。

「ささやか」の意味は?

「ささやか」には主に2つの意味があります。

「ささやか」の意味1「小さい」

1つ目の意味は「小さい様子」です。こぢんまりしていたり、目立たないことも表します。例えば「ささやかな夢」は小さくて目立たない、ちょっとした夢を表しています。

「ささやか」の意味2「取るに足らない」

「ささやか」の2つ目の意味は、「取るに足らない」です。謙遜して使うことが多い表現です。例えば「ささやかなプレゼント」というのは、「取るに足らないプレゼント」や「たいしたことないプレゼント」という意味で、プレゼントを用意した人が、自分のプレゼントを謙遜して使う言葉です。

「ささやか」を使った例文と意味

「ささやかですが」と「ささやかながら」の例文と意味

  • ささやかですが、プレゼントを用意させていただきましたので、お受け取りください。
  • ささやかながら、贈り物を用意させていただきました。

自分の用意したプレゼントがたいしたものではないと謙遜した上で、受け取ってほしいと伝える表現です。自分がへりくだることで、相手を持ち上げている表現です。

ときには、高価なプレゼントをもらうと申し訳ないという気持ちになる方もいますので、たいしたものではないので気軽に受け取って欲しいと伝えるときにも使うことができます。

  • ささやかですが、パーティを開催いたしますので、ぜひご参加ください。
  • ささやかながら、パーティを開催したく存じます。

盛大なパーティではなく、小さなパーティを開催するという意味です。本当に小さなパーティだと伝えているのではなく、自分の開催する予定のパーティを謙遜して伝えています。自分がへりくだることで、パーティの参加者を持ち上げる表現です。

「ささやかな」の例文と意味

  • ささやかな贈り物ですが、お受け取りください。
  • ささやかなパーティですが、楽しんでいってください。

「ささやかですが」と「ささやかながら」の例文で紹介した文章と同じ意味です。用意した贈り物や自分の開催するパーティを謙遜して伝えている表現です。「ささやかな」の後には「贈り物」や「パーティ」のような名詞がつきます。

  • ささやかなお店を経営しています。

規模の小さなお店を経営しているという意味です。自分の経営しているお店を、小さくて取るに足らないものと謙遜して伝えています。

「ささやかな」には「取るに足らない」という意味がありますが、お店が大きいときには一般的に使わない表現です。規模の大きなお店を経営して「ささやかなお店」と言うと、嫌味ととられてしまうこともありますので、注意しましょう。

「ささやか」の使い方と注意点

「ささやか」は自分のものに使おう

「ささやか」には小さいという意味もありますが、同時に謙遜の意味も含まれます。「ささやか」を使うときには、自分や身内に関するものだけにしましょう。

例えば「ささやかなパーティ」は「小さなパーティ」という意味ですが、パーティの主催者が謙遜して使う言葉であり、主催者ではない人が使うことはほとんどありません。

招待客が「ささやかなパーティ」と言った場合には、パーティが小さいと批判しているように取られてしまいますので、注意が必要です。

高価な贈り物には「ささやか」と使わない

贈り物を渡すときに「ささやか」を使う場合は、贈り物の内容にも気をつけましょう。あまりにも高価なものに対して「ささやか」と伝えると、嫌味に聞こえてしまい、失礼になることがあります。金額が気になるときは、別の表現に言い換えましょう。

「ささやか」の使い分け

「つまらないものですが」との使い分け

贈り物を渡すときに、「つまらないものですが」と伝えることがあります。「ささやかですが」や「ささやかながら贈り物を」などと同じ謙遜した表現で、同じ状況で使うことができます。

しかし、「つまらないものですが」と言われることで不快に感じる方もいることから、「つまらないものですが」は使わずに、「ささやかですが」と言い換えた方がよいとされています。

「ささやかですが」と「ささやかながら」の違い

「ささやかですが」と「ささやかながら」は、基本的に同じ意味です。「ささやかですが」の方が、ささやかであることを強調した表現ですので、へりくだる気持ちが強いときには「ささやかですが」を使いましょう。

「ささやか」を言い換えた表現

贈り物を渡すときの表現

  • 心ばかりの品ですが、お受け取りください。

「ささやかですが」を言い換えた表現に「心ばかりの品ですが」があります。「自分の気持ちの一部分を表しただけ」という意味の言葉です。「品」を「贈り物」などに言い換えることもできますし、「心ばかりではありますが」という表現にもできます。

  • ほんの気持ちですが、どうぞみなさんで召し上がってください。

「ささやかですが」は「ほんの気持ちですが」と言い換えることもできます。「ほんの」には「わずかの」という意味があり、「ほんの気持ち」とは「ちょっとした気持ち」のことを表します。

「ほんの気持ちですが」は、「心ばかりの品ですが」と同じく「自分の気持ちの少しを表しただけ」という意味です。「心ばかり」よりも少しくだけた表現になるので、公の場での挨拶には向きません。

まとめ

「ささやか」は、贈り物やイベントの開催など、周りの人とよい関係を築くときに使いやすいフレーズです。大人のマナーとして使いこなせるようにしておきましょう。上手に使いこなすことで、人脈を広げることができるかもしれません。今回の記事を参考にしていただけると嬉しく思います。