「イニシャルコスト」の意味とは?ランニングコストとの違いも解説

ビジネスにおいて、欠かすことのできないのが「コスト」に対する意識。様々にかかるコストのうち、「イニシャルコスト」とは、ビジネスを始めるまでにかかる「初期投資」のことを指しています。

今回は「イニシャルコスト」の意味について「ランニングコスト」との違いも含めて詳しく解説。略称や英語表現なども紹介します。

「イニシャルコスト」の意味とは?

日本語で「初期投資」を意味する

「イニシャルコスト」の意味とは、日本語における「初期投資」のこと。ビジネスを新しく始める場合や、設備を導入する場合、またシステムを開発する場合などにおいて、実際に利用を開始するまでに発生する費用のことを意味しています。また、製品においては物をつくりだすだけでなく、技術開発から製造を開始するまでも含みます。「イニシャルコスト」は、「初期投資」「初期費用」や「初期コスト」などと呼ばれる場合もあります。

英語では「initial cost」

「イニシャルコスト」の英語表現は「initial cost」となります。日本語の「初期費用」をそのまま英語に訳した言葉です。

「イニシャルコスト」の略語は「ic」

「イニシャルコスト」の略称は、英語表現「initial cost」の先頭の1文字ずつをとった「ic」です。しかし、会社によっては略称を使わない場合もあります。始めての打ち合わせや書面においては、略称は使うのを避けるよう心がけましょう。

「イニシャルコスト」は早期の「回収」が望ましい

利益を出すためには、まずは「イニシャルコスト」の回収が必要となります。「イニシャルコストの回収」とは、「イニシャルコスト」の分の利益が出ることで、最初に投資した金額を利益として回収することを意味しています。したがって、「イニシャルコスト」の回収は早期であることが望ましく、あらかじめ何年間で回収するかの計画を立てます。

「イニシャルコスト」と「ランニングコスト」の違い

「ランニングコスト」は「維持費」を意味する対義語

「ランニングコスト」とは、「維持費」や「運用費」を意味する言葉。利用を開始した後に、継続して運用していくために発生する費用のことを指しています。つまり、「ランニングコスト」とは、「初期費用」を意味する「イニシャルコスト」の対義語となります。

「ランニングコスト」の略語は「rc」

「rc」とは、「ランングコスト」を意味する「runnning cost」の先頭の1文字ずつをとった略語です。なお、本来の英語としては「runnning cost」ではなく「operating cost」が正しいとされています。

「ランニングコスト」は主に月額や改修の費用がかかる

新規システムを導入する場合を事例として、「イニシャルコスト」「ランニングコスト」それぞれにかかる費用の違いを紹介します。システムの規模やクライアントの要望により異なるため下記は一例となりますが、ランニングコストにおいては主に月額や改修などの費用が発生します。

イニシャルコストとしてかかる費用の例

  • サーバやPCなどハードウェアの買取費用やレンタルの場合の初期費用
  • ハードウェアを構築する作業費
  • 設計〜開発〜テストなどシステム開発の一式の作業費
  • 開発を外注した場合の作業費
  • マニュアル作成や教育のための作業費

ランニングコストとしてかかる費用の例

  • サーバやPCなどをレンタルした場合の月額費用や保守費用
  • ネットワーク利用の費用
  • システムやマニュアルの改修費用
  • システムの管理や質問対応する人の人件費

「イニシャル」「ランニング」両コストの意識が必要

費用における考え方は、「イニシャルコスト」「ランニングコスト」のどちらか一方のみに重きを置くのではなく、両方を考えて判断することが必要です。したがって、検討を行う際には、イニシャルコストだけでなくランニングコストの見積もりも必ず合わせて取るようにしましょう。

「イニシャルコスト」が低い場合にも、運用を開始してからの維持費が高すぎると継続することができなくなります。反対に「イニシャルコスト」が高いと感じた場合にも、「ランニングコスト」が低いことにより、実現可能である場合もあるためです。

このようにコストについては、「イニシャルコスト」「ランニングコスト」の両方に対する意識が必要です。また、短期的な視点ではなく、中長期的な視点でコストをかけることができるかどうかを考えることも大切です。

「ライフサイクルコスト」はトータルのコスト

「ライフサイクルコスト」とは、建物・橋などの構造物や製品におけるトータルのコストを表す言葉。建物の場合には、設計から施工までの「イニシャルコスト」や、修繕や税金などの「ランニングコスト」はもちろん、解体して廃棄するためのコストまでも含みます。

「イニシャルコスト」の使い方と例文

「イニシャルコスト」を使った例文

  • イニシャルコストが予想を上回る結果となったため、ランニングコストを抑える必要がある。
  • 資料のどこに、イニシャルコストの内訳に関する説明を入れるべきかが悩ましい。
  • どんな良い企画であっても、イニシャルコストが高いと却下される傾向にある。
  • イニシャルコストには、どの程度の要望変更への対応工数が含まれているかを教えて欲しい。

「イニシャルコスト」の類語・言い換え

「イニシャルコスト」の類語は「初期費用」

「イニシャルコスト」の類語は、「初期費用」や「初期投資」「初期コスト」で、同じ意味の言葉として使うことができます。提案書や見積書など文書において使う場合は、これらの言葉が混在しないように注意しましょう。

まとめ

「イニシャルコスト」とは、ビジネスを始める際やシステムを導入する際にかかる一時的な費用のことで、日本語では「初期投資」や「初期費用」と言います。一方、「ランニングコスト」とは、運用や利用を開始した後に継続的に発生する費用のことで、「イニシャルコスト」の対義語となる言葉です。コストにおける判断は、「イニシャルコスト」「ランニングコスト」のどちらか一方ではなく両方から、中長期的な視点で考えることが必要です。