親としての思いや将来への夢を託して決めるのが子供の名前です。「誉れ」は現代においても選ばれる名前の一つですが、「誉れ」には一体どのような意味があるのでしょうか?
ここでは「誉れ」の意味と読み方をはじめ、使い方やその例文、類語・対義語について解説していきます。
「誉れ」の意味や読み方とは?
「誉れ」の意味は”良い評判を得ること・誇りとなる事柄”
「誉れ」の意味は、“良い評判を得ること・誇りとなる事柄”です。世間から素晴らしいと評価されるに値することや、自分のみならず周囲にとっても誇りである、名誉のある事柄を意味します。一般的にも世間的に光栄であることを指し、人が褒めたたえるくらい喜ばしい評判や名誉のことを表します。
「誉れ」の基本的な読み方は”ほまれ”
「誉れ」の読み方は“ほまれ”です。「ほまれ」は訓読みでの読み方で、音読みでは「名誉(めいよ)」「栄誉(えいよ)」などのように「よ」となります。
「誉れ」を名前で使う時の読み方
「誉れ」は子供の命名にも使われる言葉です。名前に使う場合は、その他「ほまる・たか・しげ・のり・ほむ・もと・やす・よし」などの名のりでも立派に使われています。加えて「誉」は男の子、女の子、どちらでも使える言葉です。下記で「誉」を使った名前の例を挙げてみましょう。
「誉れ」の使い方と例文とは?
「誉れ」を”名誉”という意味で使うことが多い
「誉れ」という言葉は日常的に使わる言葉ではないため、聞き慣れないと感じる人も多いかもしれません。また、文章や会話で使うにも、やや堅苦しいと解釈されてしまうこともあるでしょう。
しかし「誉れ」は「高い評判」や「周囲に褒められる」というように、人が素晴らしいと評価される「立派な言葉」であり「秀でた才能や能力を認められた状態」を表す表現の一つでもあります。「誉れ」を使う時は「名誉」や「誇り」など馴染みのある言葉に置き換えてみましょう。
「出藍の誉れ」とは”弟子が師匠より秀でること”
「誉れ」を使った言葉に「出藍の誉れ(しゅつらんのほまれ)」があります。弟子と師匠(または生徒と教師などの関係など)において「弟子が師匠より秀でること」を意味します。
一般的には教えている側の方が能力や才能が高く、教わる側の方がこれらのレベルが低いものです。しかし「出藍の誉れ」は、師匠が弟子の成果を誇りに感じた時や、師匠のレベルを超えた時に、その功績を称える意味で使われます。
たとえば、スイミングやサッカーなどでコーチが選手を育て上げ、数多くの大会で優勝するようになれば、コーチの気持ちは「出藍の誉れ」でしょう。「出藍の誉れ」は心から「よくやった」「誇りに思う」という思いを込めて使われます。
「誉れ」を使った例文
「誉れ」を使った例文をご紹介しましょう。
- 5歳の息子が書道で賞状をもらい、人生初の誉れとなった。
- 日本製のロボットは世界における誉れの一つだ。
- 私の誉れはアメリカ大陸を自転車だけで横断したことである。
「誉れ」の類語と対義語とは?
「誉れ」の類語は”光輝”や”栄誉”など
「誉れ」の類語は数多くあります。名誉が与えられていることを表す「光輝」「栄誉」「栄光」「名聞」、また世間から賞賛され高く称えられている状態を表す「令名」「名声」「声管」などが類語として挙げられます。以下で言い換えの例を挙げてみましょう。
- 彼の活躍は誉れ高いものである。(名誉があり評判が良い)
- 彼の活躍は光輝あるものである。(名誉があり輝かしい)
- 彼の活躍は栄誉に匹敵するものである。(誉れ高いものである)
- 彼の活躍は令名をはせるものである。(評判や令聞が高い)
- 彼の活躍は名声あるものである。(世間の評判が高い。)
「誉れ」の対義語は”恥辱”
一方「誉れ」の対義語は恥(はじ)や恥ずかしめという意味を持つ「恥辱(ちじょく)」です。体面や名誉を傷つけたり、それに対して辱めることを意味し、自分自身が「恥ずかしい」「恥である」と感じることがらを表します。
文章や会話の中では「恥辱を受ける」「恥辱を味わう」「恥辱に耐える」などのように使われます。「恥辱」が持つ言葉の意味から「誉れ」とは反し、良い意味で使われることは少ないでしょう。
まとめ
「誉れ」は「ほまれ」と読み、「良い評判をえること」または「誇りとなる事柄」という意味を持ちます。
「誉」という漢字は、周囲から認められるような立派な人間になって欲しい、誇りとなることをたくさん経験して欲しいという思いを込めて、親が子供の名前として選んだり、名前の一部として使うことが多くあります。そのような意味合いから、会社の名前の一部に「誉」を使っているところもあるほどです。
また、「誉れ」を使った慣用表現に「出藍の誉れ」があり、「弟子が師匠を超えること」という意味で「弟子を誇りに思う」時に使われます。ぜひ「誉れ」の意味や使い方を理解して、会話に取り入れてみて下さい。