「アドバンテージ」とは、「有利」や「優位であること」の意味を持つ言葉。ビジネスやスポーツにおいて使われる言葉ですが、それぞれの場面において異なる意味合いとして使います。今回は「アドバンテージ」の意味を解説し、言葉の使い方と例文を紹介します。また、類語と対義語に加えて、英語での表現もお伝えします。
「アドバンテージ」の意味とは?
「アドバンテージ」の意味は”有利”
「アドバンテージ」の意味は、“有利・優位・前進”です。「優位であること」の状態を表す意味としても使います。
ビジネスにおいての意味は「他より優位であること」
ビジネスにおける「アドバンテージ」は、”優位であること・有利であること”の意味として使います。ビジネス上の競争において、他社や他人と比較した際に「優位な立場にいること」を表す言葉となります。
サッカーやラグビーでは「反則を取らず試合を続ける」
スポーツにおける「アドバンテージ」の言葉も、ビジネス同様に”有利・優位”の意味を持ちます。しかし、スポーツでは、「有利」「優位」にとどまらず、具体的なルールを表す言葉として使われます。
サッカーやラグビーにおいては、守備側のチームが反則を起こした際に、そのまま試合を続けることを「アドバンテージ」と言います。試合を中断せずにプレーを続けるほうが攻撃側にとって有利であると、主審が判断した場合に、「アドバンテージ」として試合を継続させます。
テニス・卓球においては「一点リードしていること」
テニスや卓球における「アドバンテージ」は、”一点リードしていること”を表す言葉として使います。常に使うのではなく、「デュース(ジュース)」という場面になった後に一点を先制した場合を「アドバンテージ」と言います。
また、テニス用語としては「アドバンテージサイド」「アドバンテージサーバー」「アドバンテージレシーバー」という言葉もあります。
- 「アドバンテージサイド」:ダブルスでゲームを行う際に、自分が守るコートの左側を指す。
- 「アドバンテージサーバー」:テニスにおいて「デュース(40-40)」の状態のあと、サーブを行うサーバーが点を取ったことを意味する言葉。
- 「アドバンテージレシーバー」:「デュース」状態でサーバーではなくレシーバーが点を取ること。
「アドバンテージ」の使い方と例文とは?
「アドバンテージがある」は有利な状況を表す
「アドバンテージがある」は、他と比較して「有利」であることを表す場合に使う表現。「有利な状態であること」や「優位な立場にいること」を表します。
「○○にアドバンテージがある」
誰に「アドバンテージ」があるかを表す場合には、「○○にアドバンテージがある」「アドバンテージは○○にある」の表現を使います。「○○」には、「私」や「我々」「彼」など人称代名詞を始めとして、具体的な人名や会社名などが入ります。
「○○のアドバンテージがある」
「先攻者のアドバンテージがある」など、「アドバンテージ」の内容を具体的に表す場合に使う表現です。「○○の」だけでなく、「○○において」「○○で」なども使います。
「アドバンテージが高い」は有利さを強調したいときに使う
「アドバンテージが高い」も「アドバンテージがある」と同様に、「有利な状況であること」を意味する場合に使います。「今回のコンペにおいては、我々のアドバンテージが高い」などと使いますが、相手に対して「有利な状況であること」をより強調したい場合などに使うのがよいでしょう。
「アドバンテージ」を使った例文
「アドバンテージ」を使った例文をご紹介しましょう。
- 渋滞している道路においては、車よりバイクにアドバンテージがある。
- 今回の提案においては、我が社は店頭だけでなく通販も行っているという点から、アドバンテージが高いと言えるだろう。
- せっかくのアドバンテージをいかしきれず、このような無様な結果になってしまって、合わせる顔がない。
- カードゲームにおいては、先攻の方がアドバンテージを取ることが多い。
「アドバンテージ」の類語とは?
「有利」は言い換え可能な類語
「有利」は、「アドバンテージ」と近い意味を持つ類語で、言い換えて使うことが可能です。例えば、「今回の件においては、我々にアドバンテージがある」と言う文章は、「今回の件においては我々が有利だ」と置き換えることができます。
「ベネフィット」は”アドバンテージ”とは異なる意味
「ベネフィット」とは、「恩恵」や「利益」そのものを意味する言葉です。したがって「アドバンテージ」の「有利」や「優位性」とは、意味合いが異なります。
「アドバンテージ」の対義語とは?
「ディスアドバンテージ」は”アドバンテージ”の逆の意味
「ディスアドバンテージ」は、否定を意味する「ディス」がついた「アドバンテージ」の対義語となる言葉です。「不利な点」や「欠点」「デメリット」などを意味し、「アドバンテージ」の「有利」「優位」とは、反対の意味を持つ言葉となります。
相手に「アドバンテージ」がある場合は「不利」を使う
「不利」とは、「有利」の対義語として定義されている言葉で、相手に「アドバンテージ」があることを表しています。「有利」は「アドバンテージ」と置き換え可能な近い意味を持つ言葉であるため、「不利」は「アドバンテージ」の対義語として使うことができます。
「アドバンテージ」の英語表現とは?
「アドバンテージ」の英語表現は”advantage”
「アドバンテージ」を英訳すると、“advantage”となります。「advantage」は”有利な点・好都合・強み”など、日本語の「アドバンテージ」が持つ意味合い以外も広く含みます。
まとめ
「アドバンテージ」とは、「有利」や「優位」を意味する言葉。ビジネスやスポーツにおいて使われますが、場面によって異なる意味合いとして使います。
ビジネスやスポーツだけでなく何事においても、「アドバンテージ」があるからと油断することは禁物。「アドバンテージ」をいかしながらも、最後まで気を抜かないようにすることが大切です。