「周旋」の意味とは?使い方の例や類語「斡旋」との違いも解説

ビジネス用語として知っておきたい言葉の一つに「周旋」があります。普段はあまり見聞きしませんが、売買交渉や取引の場面で間に入って色々と世話をすることを指す時に使われます。また「斡旋」と似たようなニュアンスがありますが、違いは何でしょうか?

ここでは「周旋」の意味をはじめ、使い方と例文、類語・対義語、また英語・中国語表現について解説しいきましょう。



「周旋」の4つの意味は?

周旋の意味①「売買や交渉でとりもつこと」

「周旋」の1つ目の意味は「売買や交渉でとりもつこと」です。ビジネスをはじ、あらゆる場面における売買や交渉、話し合いの場面で当事者の間に入って仲をとりもち、仲立ちをすることや斡旋することを意味します。

周旋の意味②「ものごとを執り行うために世話をすること」

「周旋」の2つ目の意味はものごとをスムーズに執り行うために動きまわることや、ものごとや人に対して世話を焼いたり、面倒を見ることを指します。

周旋の意味③「国際紛争で和解に向け斡旋すること」

「周旋」の3つ目の意味は「国際紛争で和解に向け斡旋をすること」となります。「周旋」とは第三国が国際紛争において、当事国の和解に向けて平和的な処理を促進する方法の一つです。

具体的には第三国が紛争について口出ししたり、紛争の内容に立ち入ることはせず、和解を促すよう便宜を図ります。「周旋」は第三国として話し合いや交渉の場所を提供したり、また紛争国同士の交渉に参加せず外から見守り援助することを意味します。

周旋の意味④「ぐるぐるまわること」

「周旋」の4つ目の意味は「ぐるぐるまわること」や「めぐりめぐること」です。「周旋」の「周」は「周回」や「周遊」など「まわりめぐる」、また「周旋」の「旋」は「旋回」や「旋風」など「ぐるぐるまわる」という意味があります。

「周旋」の例文・熟語表現

「周旋」を使った例文

  • 下宿とアルバイトを周旋するように頼まれた。
  • プロジェクトを滞りなく進めるために、あちこち周旋した。
  • 紛争当事国を外部からサポートしながら周旋を続けた。
  • 私は町内を広い範囲で周旋したようだ。

「周旋業」とは「不動産売買や雇用の口利きをする事業」

「周旋」という言葉を使った言葉に「周旋業」があります。「周旋業」とは「不動産売買や雇用の口利きをする事業」のことです。広義では見合いなどの仲介を含め、当事者の間で話をまとまるように動く業者を指します

「周旋」の類語は?

ここでは「周旋」の一つ目の意味「売買や交渉で取り持つこと」での類語を紹介します。

「周旋」の類語は「仲介」「取りまとめ」「橋渡し」

「周旋」の類語は複数の組織や人の間に立ち、売買や交渉をすることを意味する「仲介「取りまとめ」「橋渡し」などがあります。その他「取り仕切り」「口利き」「口添え」なども当事者の間に入ってことを上手にまとめる意味を持つため、類語としても適切な言葉でしょう。

「パイプ役」や「ファシリテーション」も周旋の類語

「周旋」をカタカナ語で言い換えることもできます。「パイプ役」は二つ以上の組織や人の間でものごとがが上手に行くようにつなぐこと、またその役目を意味します。

その他、ビジネス用語の一つ「ファシリテーション」は、会議やミーティングなどで、効果的・生産的に話し合いが進むように、上手に話しの流れをとりもつこと、また整理することを指します。集団活動における個人的な意見の食い違いをまとめ、成果を上げるためにサポートする一連の行為を意味します。

「周旋」と類語「斡旋」の使い方の違い

「周旋」と似たような言葉に「斡旋」があります。どちらも「仲介すること」「なかだちをすること」という意味があるため「同義語」と解釈することができますが、一つだけ使い方において決定的な違いがあります。

それは「周旋」には「国際紛争において平和的処理をすること」という「国際法」における使い方が示されていることです。一方、「斡旋」は一般的な交渉において世話をすることとなります。

「斡旋」の場合は、「斡旋業者」や「斡旋手数料」など、ビジネスや商取引において使われることが多く、どちらかと言えば「紹介」や「仲裁」といったニュアンスに近い言葉です。下記に、同じ意味で使われる場合と、そうでない場合を挙げてみます。

〇 仕事を斡旋してもらう。
〇 仕事を周旋してもらう。
〇 紛争を終わらせ、平和な関係を結ぶために周旋を試みる。
✖ 紛争を終わらせ、平和な関係を結ぶために斡旋を試みる。

このように「周旋」と「斡旋」は同義語でありながら、国際紛争の和解処理については「斡旋」という言葉を使うのは不適切となります。

「周旋」の英語・中国語表現は?

「周旋」は英語で「agency」「procurement」

「周旋」は英語で取次や仲介、または取次店や斡旋所を意味する「agency」や「procurement」を使い、国際法の「周旋」は「good offices」という固定表現を使いましょう。

また「仕事を周旋する」「宿を周旋する」という文章の場合は、「get someone a job」や「get someone a accomodation」など、シンプルな英語で表現します。

中国語の「周旋」は日本語の意味と異なる

中国語の「周旋」は「zhōuxuán」と発音し、意味は日本語の「周旋」と多少異なります。基本的な意味は「回り巡る」となり日本語の「周旋」と同じですが、その他「相手をする・交際する」また「敵と渡り合う」という意味を持ち合わせます。

日本語の「周旋」のように「売買や交渉でまとめる」「当事者の間を仲介をする」と言った意味は含まれません。

まとめ

「周旋」はビジネスでの交渉や取引で生じる売買において、当事者の間に入ってとりもつことを意味し、「斡旋」と似たような意味で使われる言葉です。場合によっては雇用のシーンで就職希望者と企業との中に立って世話をすることを指すこともあります。

社会人になるとさまざまな取引のシーンで「周旋」という言葉を使う機会が出てきます。正しい使い方を習得して、スムーズなビジネス会話を心がけましょう。

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某私立大経営学部卒、大手旅行会社、商社を経て、豪州へ移住。米国PCメーカーのカスタマー部に勤務後、カンガルーやエミューのいるNSW州の片田舎で生活を開始。田舎暮らしをきっかけにフリーランス(ライター・翻訳)に転身し現在に至る。趣味はゴルフ、料理、ローカルとのゴシップ、キャンプ。