映画のタイトルでも使われた「コンフィデンシャル」。ビジネスシーンでは社外秘という意味合いで使われますが、正しい意味や使い方を理解して、ぜひとも積極的に文章に取り入れたいものです。
ここでは「コンフィデンシャル」という言葉の理解を深めるために英語スペル、意味、使い方と例文、類語を解説していきましょう。
「コンフィデンシャル」とは?
「コンフィデンシャル」の意味は”極秘の・公開しないこと”
「コンフィデンシャル」の意味は、“情報や内容が秘密であること・公開しないこと”です。そのため「秘密の」「極秘の」、また国単位では「国家機密の」、企業においては「社外秘の」「部外秘の」などという意味となります。
「コンフィデンシャル」は情報やものごとの内容、行動や通信内容が内密であり、永久に漏れることのない、秘密のままであることを指します。
「コンフィデンシャル」は手紙では”親展”の意味
手紙や文書でのやりとりにおける「コンフィデンシャル」は、いわゆる「親展」のことです。「親展」とは封筒の宛名の人に封を切って、中に入っている手紙を読んでほしい、書類を確認してもらいたい、という意図があります。そのため、宛名以外の人が封筒を開けることはルール違反となります。
「コンフィデンシャル」の英語スペルは”confidential”
「コンフィデンシャル」は英語で「confidential」と表記します。「confidential」は、もともと「信用する」「信頼を置く」という意味の動詞「confide」の形容詞で、ラテン語の「cum=強意」と「fidere(信頼する)」が組み合わさってできた言葉だとされています。
「コンフィデンシャル」の使い方と例文とは?
「コンフィデンシャル」はフォーマルな状況で使う
「コンフィデンシャル」には「秘密の」「極秘」などの意味がありますが、企業間で取り交わされる書類やデータや重要会議など、フォーマルで硬い状況で使われることがほとんどです。そのため「コンフィデンシャル」は日常的でカジュアルな状況において、プライベートな秘密や周囲に内緒にしておいて欲しいことがらに対し、単なる「秘密のこと」という意味で使われることはあまりありません。
たとえば「コンフィデンシャル」を「営業中にパチンコで時間をつぶしてしまったことは、会社にはコンフィデンシャルにである」という使い方は、文脈の意味からも、ことの重要性を正しく表現する点で不適切だと言えます。この場合「営業中にパチンコで時間をつぶしてしまったことは、会社には秘密である」が最も適切な使い方です。
組織や国家間におけるやりとりをはじめ、第三者や部外者に公開すべきではない情報や内容に対して「内密の」というニュアンスで「コンフィデンシャル」を使いましょう。
「コンフィデンシャル」を使った例文
「コンフィデンシャル」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。
- 今回の契約は、何かとコンフィデンシャルの多い内容である。
- 書類内容はコンフィデンシャルであるから、社外に情報を漏らさないようにして下さい。
- 先日受け取ったコンフィデンシャルレターを、金庫にしっかり保管した。
- コンフィデンシャルがつきまとう国家会議が開かれた。
- しばらくの間、新作のデザインはコンフィデンシャルにしておこう。
「コンフィデンシャル」の類語と対義語とは?
「コンフィデンシャル」の類語は”機密事項の”や”口外無用の”など
「コンフィデンシャル」を別の言葉に言い換える時は、「極秘の」「内密の」などの他に、「機密事項の」「口外無用の」「非公開の」などの類語を使うことができます。
「機密事項」の「機密」とは、重要な秘密、大切な情報、政治的・軍事的な秘密という意味があり、非常に重々しいイメージで使われる言葉です。そのため、企業や組織間の間で使う時は、他に漏洩してはならない重要な情報を扱う時に使うようにしましょう。
また「口外無用」は他人に内容や情報を話したり、口にしてはならないことを意味します。そのため「ここだけの話」「二人だけの秘密」「御内密に」といったニュアンスで使われます。
「コンフィデンシャル」の対義語は”公開”や”公然”など
「コンフィデンシャル」と反対の意味を持つ言葉は「公開」や「公然」となります。「情報を公開する」「映画を公開する」というように、世間一般に情報や内容を伝える、公にするという意味で使われます。
また「公然」は「公然の仲」や「公然の打ち明け」などのように、隠さず周囲に伝える、周囲に明らかにする、という意味で使われます。
まとめ
「コンフィデンシャル」の英語のスペルは「confidential」です。意味は「極秘の」「国家機密の」「内密の」となり、「情報や内容を公開しないこと」を表す時に使われます。
他に知られてはならいない企業の書類やデータや社外秘、部外秘などに対し「コンフィデンシャル」は使われますが、カジュアルな状況やプライベートな関係で「コンフィデンシャル」を使うことはほとんどありません。むしろ純粋に「秘密の」「内緒の」「口外無用の」を使った方が無難です。
会社に「コンフィデンシャル」の手紙や書類が届いたら、それは「親展」の意味です。すぐに宛名の人に渡し、くれぐれも宛名以外の人が開けないようにしましょう。