「ご存知」の意味と使い方!正しい敬語や類語も紹介(例文つき)

ビジネスの現場でもよく使う「ご存知」という言葉。「~についてご存知ですか?」「ご存知の通り…」など、敬語を使いたい場面で「知っている」の尊敬語として目上の人に対して用います。今回は正しく使えないと恥ずかしい思いをしてしまう「ご存知」について、意味や表記ルール、類語、例文も含めてご紹介していきます。



「ご存知」の意味

「ご存知」は尊敬語で「知っている」という意味

「ご存知」という言葉は「存じる」の尊敬語で、「知っている」という意味になります。「知る」を尊敬語にするには「お」を付けて「お知りになる」と表現することもできますが、この言葉は「お尻」という語を連想してしまう可能性があり、使用を避けるべきいう意見もあります。

特にビジネスの場面などでは、同じ意味でより格調高い表現である「ご存知」を用いる方がよいと言えます。

「ご存知」の主語は「目上の人」

「ご存知」は「知る」の尊敬語ですので、主語には尊敬語の対象となる「目上の人」がきます。例えば、上司や取引先の相手に対して「先日の問い合わせの件について、〇〇さんはご存知でしょうか?」などのように使うのは問題ありません。

一方で、自分を主語にして「その件について、私はご存知ありません」とするのは誤りです。ビジネス上での会話やメール文でうっかり使わないように注意しましょう。

「ごぞんじ」の表記の仕方

「ご存知」以外にも、「御存じ」「御存知」「御ぞんじ」「ご存じ」がある

ビジネスメールなどでは、表記の仕方が気になるところですね。パソコンで「ごぞんじ」を変換すると、「ご存知」「御存じ」「御存知」「御ぞんじ」「ご存じ」など様々な候補が挙がってくるため、どれを選べばよいのか迷ってしまう方も多いことでしょう。ここでは表記について解説します。

「ごぞんじ」の「ご」は、漢字表記が正式

接頭語の「ご(御)」については、1981年10月の事務次官等会議申合せ「公用文における漢字使用等について」によると、接頭語が付く語が漢字の場合は、「御」と漢字表記に、接頭語が付く語が平仮名の場合は、「ご」と平仮名表記にすると定められています。

このルールによると「ご存知」の「ご」は、「御」と漢字表記するのが正式であると言えます。

「ごぞんじ」の「じ」は、平仮名表記が正式

「ごぞんじ」という言葉は、「存ずる」に尊敬を表す接頭語の「ご(御)」を付けたものです。このため「ご存知」よりも、「ご存じ」と「じ」を平仮名で表記するのが正式であるという意見が一般的です。

「ご存知」のように「知」を漢字で表記するのは当て字であり、辞書によっては誤った表記であると断定しているものもあります。

実際のビジネスシーンでは「御存じ」よりも「ご存知」が一般的

以上より「ごぞんじ」の正式な表記は、「御存じ」であると言えます。ただし、実際のビジネスの場面ではこうしたルールに厳密に捕らわれずに「ご存知」という表記が一般的に用いられています。

よほど言葉の使い方に厳しい相手に用いる場合を除けば、「御存じ」という正式な表現にそれほどこだわる必要はないでしょう。

「ご存知」の使い方・例文

【相手が知っていることを前提にする場合】「ご存知とは思いますが」と文頭に置く

相手がすでに知っていると思われる事実について述べる場合は、以下のように「ご存知」を文頭に置いて使います。

  • ご存知のように本件については、私はすでに担当から外れております。
  • ご存知のことと思いますが、この度わが社は本社を大阪に移転することとなりました。

【相手が知っているかどうかを確認する場合】「ご存知ですか?」と疑問文にする

目上の人に対してある事実を知っているかどうかを確認するときは、以下のように疑問文にすることが多いです。

  • わが社が開発した新製品についてご存知でしょうか。
  • この機器の設定方法はご存知ですか。

「ご存知」の類語

「ご存知」の類語は「お聞き及び」

「ご存知」を他の表現に言い換えたい場合は、「お聞き及び」を用いると良いでしょう(「お知りになる」は先ほど説明したように好ましい表現ではありません)。

使い方としては、「〇〇についてはお聞き及びでしょうか」「すでにお聞き及びかとは思いますが~」などがあります。

「ご存知」の英語表現

「ご存知でしょうが~」の英語表現は「As you may know ~」

「ご存知でしょうが~」の英語表現は、「As you may know ~」、「As you might know ~」と婉曲の助動詞を用いることで柔らかい表現にすることをお勧めします。

他の表現で「As you know ~」を思い浮かべる方もいるかもしれませんが、これは「当然知っていることとは思いますが」というニュアンスがあります。相手がその事実を知らなかった場合に皮肉っぽく聞こえてしまう恐れがあるため、避ける方が賢明です。

まとめ

普段は余り深く考えずに使っている「ご存知」という言葉も、実は使い方や表記には様々なルールが定められていることがお分かりいただけたのではないでしょうか。この言葉は目上の人に対して用いる敬語表現ですから、失礼のないように正しく理解して使いたいものですね。