リカバーとは?リカバリーとの違いと類語を英語とあわせて解説

職場や普段の生活でよく見聞きするカタカナ語に「リカバー」があります。「リカバリー」「カバー」など似たような言葉がありますが、意味の違いは何でしょうか?

ここでは「リカバー」について意味と類語、また「リカバー」を使った例文と英文例を含めて紹介しています。参考にしてみて下さい。

リカバーの意味とリカバリーとの違い

まずはじめに「リカバー」の意味と似た言葉「リカバリー」との違いについて

リカバー「recover」は回復する

「リカバー」の意味は、「回復する」「取り戻す」です。リカバーは英語の「recover」から生まれたカタカナ語です。具体的には「もともとあったものが減ってしまった、あるいはなくなってしまった状態から、もとの状態へと回復すること」を指しています。

元気な人が体調を崩してしまった時、コンピューターが壊れてしまった時、スポーツの試合で逆転されてしまった時など「リカバーする」という表現を使うことが多いでしょう。

リカバーは日本独特の文化を背景に生まれた外来語でもありますが、社会生活で広く使われるカタカナ語として確立しています。

リカバーは回復するの「動詞」、リカバリーは「名詞」

「リカバリー」と「リカバー」はとても良く似ていますが、リカバーが「回復する」「取り戻す」という「動詞」であることに対し、リカバリーは「回復」「立ち直り」「復帰」という「名詞」になります。

「リカバー」か「リカバリー」のどちらを使うかは、動詞型で使うか名詞型で使うかによって判断するべきですが、実際のところ「リカバーする」「リカバリーする」など両方で意味的にも通じてしまうところもあり、使い方にやや曖昧な点があるのが現状です。

カバーとの違いは?リカバーの類語は?

カバーは「覆う」という意味

リカバーと似た言葉でカバーがありますが、これは英語の「cover」からできたカタカナ語です。カバーは「覆う」「かぶせる」「広がる」「ごまかす」の他「代理を務める」「代わりをする」という意味があり、おおむね英語と同じ意味で使われています。

リカバーとの違いを理解し、意味や使い方を混同しないように気を付けましょう。

リカバーの類語は「回復する」「復帰する」など

リカバーの類語はリカバーの意味でもある「回復する」「復帰する」「元に戻る」「復旧する」「取り戻す」などがあります。

状況や文章の内容にあわせて適切な類語を選び、言い換えをしてもよいでしょう。

リカバーを使った言葉と例文

それでは「リカバー」を使った言葉や、ここから生まれた別のカタカナ語、そして例文を紹介しましょう。

リカバーリング 

リカバーリングは英語の「recovering」から生まれたカタカナ語です。「recover」の現在進行であるため、意味は「回復をしている」「取り戻している」「復帰をしている」となります。

カタカナ語で使う時は「今現在、回復の途中であるものごと」に対してて使うのが適切でしょう。

  • 顧客とのミーティングが押しているけど、うまくリカバーリングしてる?
  • 今月の目標をクリアするには、何とか売上をリカバーリングしなければならない。

リカバーする

リカバーするは「回復する」「取り戻す」の意味のカタカナ語として広く使われています。

仕事が落ち込んでいるときは「状態の回復」、コンピューターシステムがダウンしたときは「状況の回復」、上司に長々と怒られたときは「気持ちの回復」、また風邪で一週間休んだときは「体力の回復」など、「リカバーする」は日常生活でありふれたカタカナ語の一つなのです。

また、恋人との関係にヒビが入ったときなど「関係を修復する」という意味でも「リカバーする」はよく使われますので覚えておきましょう。

  • インターネットが一時不通になったが午後にはリカバーした。
  • 上司の小言が続いたけど気持ち的にリカバーできた?

「リカバー」がつくカタカナ語

その他、歌のタイトルやゲームの名前のほか、エネルギーが補給できるドリンクやアプリソフトにも「リカバー」とついているものもあります。きっと「回復する」「取り戻す」ことを瞬時にイメージできるためではないでしょうか。

英語の「recover」を使ったビジネス英文例

最後に英語の「recover」を使ったビジネス英文例を紹介しましょう。

「recover」はビジネスでも活躍

体調が良くなった時はもちろん、ビジネスシーンでも「過酷な状況から立ち直った」「なんとか持ちこたえた」という時に上手に使ってみて下さい。

  • The situation has been recovered due to so much contribution were put in by our clients.
    クライアントの多大なる協力により状況は回復した。

full recoverで完全回復

リカバーを「完全に」で強調するときは「full recover」「fully recover」で表現します。

  • You have argued with the boss about the plan for next month, haven’t you?
    部長と来月の計画について言い争ってなかった?
    Well, We have fully recovered our relationship after good hand shakes.
    そうだね、でも握手して何とか持ちこたえたよ。

まとめ

リカバーには「元気や健康を取り戻す」という意味があるため、その願いを込めて体力を取り戻すことが目的のトレーニングジムや疲れた心をもとの状態に戻してくれるバーなどのネーミングにも採用されています。

職場でも何かが失われた時や状態が思わしくない時、「リカバー」を使って状況を確認してみましょう。相手を気遣う姿勢を上手に表現できれば人間関係も良好に保っていけるはずです。