「ストローク」とは?病気や音楽・車など分野別の意味と用法を解説

「ストローク」とは、病気や音楽、また車やスポーツ関連などさまざまな分野で使われている言葉です。ほとんどが専門用語なため、日常的に使うとことはあまりありません。

今回はそんな「ストローク」が持つ意味や使い方を、具体的な例文を用いて解説していきます。こちらに加え、英語表現の「stroke(ストローク)」についても紹介します。

「ストローク」の意味とは?

美術用語における「ストローク」は”線の強弱や長さ”

美術用語における「ストローク」とは、画家の手の動きや筆圧の強弱、また線の長さなどのタッチ(美術用語で絵画の筆つかい)を指します。

音楽用語における「ストローク」は“ギターの奏法”

音楽用語における「ストローク」とはギターの奏法の1つで、上下に右手を動かしてコードを弾くことを意味します。この「ストローク」には2種類あり、1弦から6弦にコードを弾きあげることを「アップストローク」、その逆で6弦から1弦にコードを引き降ろすことを「ダウンストローク」と呼んでいます。

スポーツ用語における「ストローク」の意味は種目による

スポーツ用語における「ストローク」は、種目によって以下のような異なる意味を持っています。

  • テニスの場合
    →“ボールを打つ”ということ全般を指す。ワンバウンドしたボールを打つ“グランドストローク”を略して言うケースが多い
  • ゴルフの場合
    →正しく打つという意思を持ってクラブを振る動作を指す。空振りであったとしても打つ意思があれば「ストローク」と呼ぶ
  • 水泳の場合
    →水中で前進するための一連の動作(水をかく)を指す

自動車用語における「ストローク」は“エンジンなどの行程距離”

自動車用語における「ストローク」とは、エンジンやサスペンションのピストンが上下に動く往復距離を意味します。1往復の上下運動を“2ストローク”と数えます。自動車だけではなく、バイクにも同じような意味で使われています。

  • 行程(こうてい)
    →ピストンなどの往復距離、道のり
  • サスペンション
    →自動車やバイクの車体を安定させる装置のこと
  • ピストン
    →自動車や機関車を走らせるために必要なエンジンを構成する部品のひとつ

機械用語における「ストローク」は“動く範囲や長さ”

機械用語における「ストローク」とは、以下のように機械の種類によって意味が異なります。

【加工機械の場合】
加工機械においては、加工できる範囲内の可動域のことを指します。加工基準点を超えてしまった場合は、「ストロークオーバー」という言葉で表現します。

【プレス機の場合】
プレス機においては、機械のスライド部分が上がりきった場所から下がりきった場所まで動いた長さを指します。
※スライド・・・プレス機械の部品の1つ、金型を取り付け上下運動する部分

文字に関する「ストローク」は“フォント形式の1つ”

文字に関する「ストローク」とは、文字の骨格を輪郭ではなく線として保持するフォント形式を指します。一般的に、“ストロークフォント”という言葉でIT業界などでよく使われています。文字の太さなどはデータとして保持されません。

医学や心理学の「ストローク」とは

医療用語における「ストローク」は“脳卒中”

医療用語における「ストローク」は「脳卒中」を意味します。“発作”や“脳卒中”を表す英単語「stroke」からきているため、日本だけで使われている表現ではありません。

脳卒中には“何かにあたったように突然起こる病気”という意味があることから、“打つこと”を意味する「stroke」が使われたという説があります。“神の手に叩かれたような病気”という意味もあると言われています。

心理学における「ストローク」は“互いの存在を証明する行為”

心理学における「ストローク」とは、「互いに相手の存在を証明する行為」または「そのようなやりとり・刺激」を意味します。心理学の交流分析の分野で使われることが多い専門用語です。「ストローク」には“プラスのストローク”と“マイナスのストローク”があり、具体的には以下のようなやりとりのことを言います。

「プラスのストローク」について

「プラスのストローク」とは、自分の存在をポジティブに受け止めるやりとり、または受け取って気持ちの良いやりとりを指します。具体的には“褒める”や“感謝する”、“理解する”といったやりとりです。

※「プラスのストローク」の例:ありがとう、おはよう、君は素晴らしいね

「マイナスのストローク」について

「マイナスのストローク」とは、自分の存在をネガティブに受け止めるやりとり、または受け取って悲しませるやりとりです。「無視されるよりはいい」と、ネガティブなやりとりで自分の存在を満たそうとする時などに行われます。具体的には、“罵倒する”や“文句を言う”、“否定する”といったやりとりです。

※「マイナスのストローク」の例: 嫌いだから見るな、君は仕事ができない人だ、ため息しか出ないよ

「ストローク」の使い方と例文

「ストローク」はどの分野においても名詞として使う

これまで説明してきたように、「ストローク」は使われる分野によって意味が異なります。しかし、基本的にどれも名詞として使うことは共通しています。

「ストローク」の例文

  • 美術用語編 :「代表的な描写法は、ストローク、ぼかし、点描などである」
  • スポーツ用語編:「今よりも速く泳ぐために、もう一度ストロークを見直すべきだ」
  • 自動車用語編 :「車高が下がるとストロークの量も短くなる」
  • 機械用語編 :「ストロークオーバーしないよう、プログラムチェックは入念に」
  • 文字編 :「ストロークフォントは線だけの情報なので、データサイズが非常に小さい」
  • 心理学編 :「ストロークは人の成長に大きく関わっている」
  • 医療用語編 :「ストロークの患者の特徴をまとめてみよう」

英語の「ストローク(stroke)」の意味

英語「stroke」の意味も多岐にわたる

英語の「stroke」の意味は、カタカナ語の「ストローク」と似ている部分とそうでない部分があります。名詞として使う場合、どの意味であっても可算名詞なので冠詞『a』や『the』を付け忘れないように注意しましょう。

  • 「stroke」
    →【名】打つこと、(ゴルフやテニスの)打球、打法、発作、(水泳の)ひとかき、一漕ぎ、筆使い、(時計などの)打つ音、脈拍、ひと働き、手柄、偉業、(幸運などの)巡り合わせ、行程
    →【動】(ボールを)打つ、(ボートの)整調をこぐ、撫でる、さする

まとめ

「ストローク」は心理学から音楽、そしてスポーツまでとあらゆる分野で使われている言葉です。分野によって「ストローク」が持つ意味は異なり、専門的な言葉として使われているものもいくつかあります。

日常的に使うことは少ないですが、音楽や美術、スポーツに関する「ストローク」は比較的身近な分野なので覚えておくといいでしょう。