「オーソライズ」の意味と使い方!英語表現に類語も紹介

「オーソライズ」という言葉を耳にしたことはあるけれど、その意味を理解していない方も多いのではないでしょうか。そこで「オーソライズ」の意味を詳しく説明して、ビジネスシーンでの使い方をご紹介します。また「オーソライズ」の英語表現や類語の解説もしています。

「オーソライズ」とは?

「オーソライズ」の意味は「正しいと認めること」

「オーソライズ」の意味は、「正しいと認めること」です。「正式と認めること」「公認すること」または「権限を与えること」と派生します。

動詞として使われるときは「オーソライズする」というように使い、「上司がこの案件をオーソライズした」のように使います。

ビジネスシーンでの「オーソライズ」の意味「承認を得ること」

ビジネスでも商品の販売やサービス業で「オーソライズ」がよく使われます。その意味は、公的機関やそれに代わる権限のある人から、認定や承認を得ることを意味しています。

たとえば、商品の営業で「この商品はオーソライズされているので安心です」のように使われて、その意味は「この商品は公的な機関から認可を得ているので安心です」になります。

「オーソライズ」を使った例文

それではビジネスシーンで聞かれる「オーソライズ」を使った文例を紹介します。

  • 「オーソライズを得たのか」
    ⇒(上司などから)認められたのか
  • 「この商品はオーソライズを取りましたか」
    「この商品はオーソライズされていますか」
    ⇒この商品は公認を受けていますか。
  • 「このソフトは、インストール後にオーソライズをしてください」
    ⇒このソフトは、インストール後に正式に登録をしてください。
  • 「今回の交渉はオーソライズしていますか」
    ⇒今回の交渉は正式に認められていますか。
  • 社会的にオーソライズされてこそ、その製品がヒットしたと言える。
    ⇒社会的に認められてから、その製品がヒットしたと言える。

「社内オーソライズ」は「社内で権限のある人」のこと

社内で上司など権限のある人から権限を与えられている人のことを指します。オーソライズされた「物」ではなく「人」のことを指していることがポイントです。

「オーソライズ」の類語や似た言葉との違いとは?

類語は「公許」「認可」「認許」など

「オーソライズ」の類語には、正式な文書などで使われるときは、「公許」「認可」「認許」などがあります。「権利を与えること」という意味ならば、「認可」のほかに「認定」や「免許」などもあります。

「オーサライズ」と「オーソライズ」の違い

「オーソライズ」と似た言葉で「オーサライズ」がありますが、その両方とも同じ意味で使われています。しかし「オーソライズ」のほうが一般的なので、「オーソライズ」を使うのがいいでしょう。

「コンセンサス」と「オーソライズ」の違い

「オーソライズ」と「コンセンサス」を似たような意味だと解釈されることがありますが、それは正しいとはいえません。

「コンセンサス」は「複数の人による合意」や「意見の一致」という意味です。「オーソライズ」が承認を得ることで公認の機関や権限のある人から許可を得ることですが、「コンセンサス」には権限を得るというような意味はありません。

「ほかの人から合意を得ること」が「コンセンサス」の意味です。

「オーソライズ」は英語とは?

語源となった英語は「authorize」

「オーソライズ」の語源となった英語「authorize」は動詞です。その意味は「オーソライズ」と変わりませんが、動詞ですから「公認する」や「正式に認める」という意味です。「authorize」は、権限という意味の名詞「authority」から派生しました。

日本語の「オーソライズ」のように英語の「authorize」は名詞としては扱われませんのでご注意ください。

動詞「authorize」の英文例

  • It is authorized.
    製品などのある物がオーソライズされるときには、物が主語で、動詞のオーソライズは受動態になります。
  • This software is  authorized.
    このソフトはオーソライズされている。

「オーソライズ」を英語に置き換え

日本語の「オーソライズ」を英訳するなら名詞なので、「authorization(オーソライゼーション)」です。意味は、「権限を与えること」や「公認」です。

  • authorization work
    承認作業
  • I have the authorization from my boss to negotiate this case.
    私は上司からこの件について交渉する権限をもらっている。
  • Medical records cannot be disclosed without authorization from the patient.
    治療内容は患者の許可なしでは公にはされない。

「オーソライズドジェネリック」とは?

「オーソライズドジェネリック」の意味

「オーソライズドジェネリック」とは簡単に言うと、先発医薬品とはまったく同じ医薬品をジェリック医薬品として発売している医薬品のことです。

ややこしいので整理すると、先発医薬品とは新薬を使った薬品でメーカーが製造し特許も取っています。そのため先発医薬品はその開発したメーカーのみが販売できます。ところが、その先発医薬品のメーカーがジェネリックメーカーに特許を与えることで、そのジェネリックメーカーは先発医薬品と同じ薬品の製造と販売を許可されます。そこで製造された薬品を、「オーソライズジェネリック」と呼びます。

「ジェネリック医薬品」との違い

ちなみに「オーソライズドジェネリック」は「ジェネリック医薬品」とは違います。「ジェネリック医薬品」は、医薬品メーカーが持っていた新薬の特許が切れたため、国の許可を得て、新薬と同じ有効成分で新たに作られた薬品です。有効成分が新薬と同じでも、製造方法などが違うため元の新薬と同じ薬品とはいえません。

まとめ

「オーソライズ」という言葉は「公に認める」や「許可を得る」などの意味でビジネスでも使われています。語源が英語ですが、カタカナ語の「オーソライズ」と英語では使い方が文法的に違いますので、英語で「オーソライズ」を使うときには使い方に注意しましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。