「体制」と「態勢」の違いとは?意味や使い方まで徹底解説!

同じ読み方をする「体制」と「態勢」ですが、違いがあることを知っていますか?「体制」と「態勢」は意味や使い方が異なるため、使い分ける必要があります。この記事では「体制」「態勢」の違いや金融庁での使い方、英語表現を解説します。加えて、同じ読みをする「体勢」「大勢」も、例文とあわせて解説していきましょう。

「体制」と「態勢」の意味と違いとは?

「体制」の意味は「継続的な構造」

「体制」とは、「社会や組織における継続的な構造」を意味します。会社や組織を統一するための、長期的な構造をさす状況で使用しましょう。たとえば、「社内体制を変える」という例文。

上記の文章だと、「会社を統一・運営するための構造を変える」という意味になります。また、「体制」は「社会を支配するための権力」という意味もあり、「体制側(権力を握っている側)」のような使い方もされます。

「態勢」の意味は「状況に応じた構え」

「態勢」とは「状況に応じた構え」を意味します。緊急時などによる「一時的な対応」や「対応するための準備」をさす状況で使用しましょう。たとえば、「100人態勢で捜索した」という例文。

上記の例文にある「100人」は、緊急時のみの一時的なものであるため「態勢」が使用されています。

「体制」と「態勢」の違いは「構える期間・程度」にある

「体制」と「態勢」の違いは「構える機関や程度」にあります。「体制」は「継続的、長期的な構造」を意味するのに対し、「態勢」は「一時的な構え」を意味します。

  • 体制:継続的な構造、長期的な構造(例:社内体制)
  • 態勢:状況に応じた一時的な構え(例:臨時態勢)

「たいせいを整える」という文章で例えてみましょう。「体制」を当てはめた「体制を整える」という文章だと、「組織の構造や部署の役割分担を見直し、整えること」を意味します。一方で「態勢」を当てはめた「態勢を整える」という文章だと、「ある状況に対応するための構えを整えること」という意味になります。

「たいせい」が「長期的な構造」を指すのか「一時的な構え」を指すのかによって、「体制」と「態勢」を使い分けましょう。

「体制」と「態勢」の使い方の違い

「体制」は「会社の体制」「政治体制」のように使う

「社会や組織における継続的な構造」を意味する「体制」という言葉。「会社の体制」や「政治体制」のような使い方がされます。「会社の体制」とは「会社を運営していくための構造」を意味しており、「会社の体制を立て直す」のように使われます。

また、「政治体制」とは民主主義や独裁主義などの「政治形態」を意味する言葉です。

「態勢」は「厳戒態勢」「臨戦態勢」のように使う

「状況に応じた一時的な構え」を意味する「態勢」という言葉。「態勢」は「厳戒態勢(げんかいたいせい)」や「臨戦態勢(りんせんたいせい)」のような使い方がされます。「厳戒態勢」とは「想定できる危惧に対し厳重に警戒し、それに対応できる人や物を準備する」という意味があり、「厳戒態勢をしく」「厳戒態勢を解除する」などの使い方をします。

また、「臨戦態勢」は「いつでも戦闘できるよう、準備が整っている様子」を意味する言葉です。「厳戒態勢」「臨戦態勢」ともに、「一時的な構え」であるため「態勢」が使われていますが、「厳戒態勢」は長期的に警戒して準備する場合は、「厳戒体制」と表記されることもあります。

金融庁の「内部管理たいせい」には「態勢」を使う

金融庁が使う「内部管理たいせい」という言葉には「態勢」が使用されます。「内部管理」とは「適した経営を実現させるために、企業の内部を管理すること」を意味し、「管理する態勢」を「内部管理態勢」とよびます。

通常であれば企業などにおける「継続的な構造」には「体制」が使われますが、「内部管理態勢」という言葉を使った当時の金融庁は「内部管理は社会や経済の変化に合わせて変えていくべきだ」と説明しています。

社会や経済の変化にあわせるため、長期的な構造とは限らないとして「態勢」が使用されているのです。

「体制」と「態勢」を使った例文

  • 古いやり方から脱却するため、体制を変える必要がある
  • 平日のレジは二人体制で対応する
  • 態勢を整えて非常時に臨む
  • 態勢整備が完了次第、出動する

「体制」と「態勢」以外で「たいせい」を表す漢字

「体勢」の意味は「体の構え」

「たいせい」を表す漢字の1つが「体勢」です。「体勢」とは「体の構え」「姿勢」を意味する言葉で、「体勢が悪い」「体勢が崩れる」などの使い方をします。

例文

おかしな体勢で寝てしまい、体が痛い

体勢をキープするにはかなりの筋力を要する

「大勢」の意味は「物事の大体の状況」

「大勢」も「たいせい」を表す言葉です。「大勢」とは「物事の大体の状況」「成り行き」を意味します。たとえば、「社会の大勢を知る」という例文だと、「社会の大体の状況を知る」という意味になります。

「大勢」と書いて「おおぜい」と読むこともありますが、「大勢(おおぜい)」は「多くの人」を表しており、意味がことなるため混同しないようにしましょう。

例文

試合の中盤には、すでに大勢が決していた

大勢に影響を与えるほどの人物ではない

「体制」と「態勢」の英語表現

「体制」は英語で「System」

「体制」の英語表現には「System」、「態勢」には「Prepare」が適しています。「System」とは「組織」「社会や経済の制度」を意味し、「Prepare」は「準備する」「備え」をそれぞれ意味します。

「態勢」は英語で「Prepare」

「態勢」は「状況に応じた一時的な構え」を意味するため、「準備する」を意味する「Prepare」が当てはまるのです。たとえば、「Prepare for action」という例文だと「臨戦態勢」という意味になります。

まとめ

「体制」とは「継続的な構造」を意味し、「態勢」は「状況に応じた一時的な構え」をそれぞれ意味します。「体制」と「態勢」の違いは「構える期間・程度」にあり、長期的な構えの場合は「体制」を、一時的な構えの場合は「態勢」を使用しましょう。

「体制」「態勢」以外に「たいせい」を表す漢字には「体勢」「大勢」が当てはまりますが、「体勢」は「体の構え」を、「大勢」は「物事の大体の状況」を意味しているため、混同しないようにしましょう。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。