「クエリ」とはIT用語で「データベース検索での命令」という意味で、データベース上の情報処理を行うときによく使われる用語です。
今回はこの「クエリ」の意味とクエリに使用される言語「SQL」、「検索クエリ」や「URLクエリパラメータ」の意味に加えて、アクセスやエクセルでのクエリの作成方法を解説します。
「クエリ」とは?
IT用語「クエリ」とは”データベース検索での命令”のこと
「クエリ」とは、データベース管理システム上でデータの取り出しや削除、更新などの処理要求をするための命令のことです。IT分野でよく使用されます。日本語で「問い合わせ」と呼ばれることもあります。
データベース管理システムとは様々なデータが集められているデータベースを管理するソフトウェアのことですが、「クエリ」による指示や命令に答えてデータを操作します。
「クエリ」は英語”query”が語源
IT用語として使われる「クエリ」は、英語の「query」から派生したカタカナ語です。「query」は「質問」や「疑問」といった意味の名詞であり動詞です。
「SQL」は「クエリ」の主要言語
「SQL(「シークェル」または「シーケル」)」とはデータベースで使用される人工言語のひとつで、データベース言語としてISO(国際標準化機構)によって規格化されています。クエリでデータベースに条件抽出などの命令をするときの言語として使われています。
「検索クエリ」とは?
「検索クエリ」とは”検索ワード”のこと
「検索クエリ」とは「検索エンジンを使って検索をするときに入力する言葉やフレーズ」のことです。ユーザーが調べたいものに関連する検索クエリを検索エンジンに入力して検索します。
検索クエリの3つの分類
検索クエリは「トランザクショナルクエリ」「ナビゲーショナルクエリ」「インフォメーショナルクエリ」の三つに分類されます。
- 「トランザクショナルクエリ」
「トランザクショナルクエリ」とは、商品購入を目的として検索されるときのクエリです。「トランザクション」は英語の「取引」という意味を表しています。 - 「ナビゲーショナルクエリ」
「ナビゲーションクエリ」とはユーザーがすでに知っているサイトに向かうためのクエリです。そのため特定のサイト名を入力します。 - 「インフォメーショナルクエリ」
「インフォメーショナルクエリ」は知りたい情報を探すときに入力されるクエリです。知りたい情報に関連する言葉やフレーズを入力して検索し、ユーザーは検索結果から見つけたい情報の掲載されているサイトへ向かいます。
検索クエリとキーワードとの違い
「検索クエリ」はユーザーが検索エンジンを使って検索するときに入力する語句であるのに対して、「キーワード」は検索エンジンに限らず、何かを検索するときに使われる語句になります。
広告業界では、「キーワード」は広告主が設定する語句という意味で使い、検索クエリとの違いを明確にしています。
「URLクエリパラメータ」とは?
「URLクエリパラメータ」の意味
「URLクエリパラメータ」とは、サーバーに送るためのURLに付け足される文字列(変数)のことです。URLの末尾にクエスションマーク「?」を付けて、その次に「パラメータ=値」の形式で付け加えます。
別称に「クエリ文字列」、「クエリストリング」などがあります。
URLクエリパラメータの例
基本のURLが「http://○○○○.jp/」だとすると、URLクエリぱためーたが付くと次のようになります。
「http://○○○○.jp/?●=□×△」
「アクティブパラメータ」でコンテンツの内容を変化させる
URLクエリパラメータには二つの使い方があり、それぞれに「アクティブパラメータ」「パッシブパラメータ」と名付けられています。
「アクティブパラメータ」は、指定された変数によってコンテンツの内容を変化させることができます。例えばECサイトの商品一覧の順序を入れ替えたり、フィルタリングするのに使います。
「パッシブパラメータ」でアクセス解析ができる
「パッシブパラメータ」により、ユーザーがどのように特定のサイトにたどり着いたのか、アクセス分析をするために使用されます。そのため「アクティブパラメータ」のようにコンテンツの内容を変更するようなことはできません。
アクセスで使われる「クエリ」と使い方
Access(アクセス)でも「クエリ」が利用される
Access(アクセス)とは大量のデータを扱うことのできるデータベースです。アクセスで保存されるデータも、クエリによってデータ処理することができます。「抽出条件」とも呼ばれるデータの取り出しやデータの加工・並べ替えなどが可能です。
「クエリ」の作成方法
いくつかある抽出条件の方法の中で代表的なものは、デザインビューを使った作成方法で、その手順は次の通りです。
- メニューバーの「作成」タブから、「クエリデザイン」を選びます。
- 表示された「テーブル表示」のダイアログボックスに、テーブルをドラッグ&ドロップして追加した後、閉じます。
- デザインビューに追加された小さなウィンドウで表示される「フィールドリスト」から抽出したいデータ名をダブルクリックすると、新しいテーブルに上のフィールド欄に追加・表示されます。
エクセルでの「クエリ」の活用方法とは?
「クエリ」を使って外部データを取り入れる
Excel(エクセル)にも「クエリ」機能があり、外部データをエクセルのワークシートに取り込むことができます。取り込まれたデータはエクセルのワークシートの一部となり、エクセルの機能で加工処理することができます。
取り込めるデータは同じワークシートやPCに保存されているデータ、さらにWEB上のデータなども可能です。
「クエリ」を使ったデータの取り込み方
エクセルのメニューの「データ」タブから「新しいクエリ」をクリックして、データファイルを選び、ナビゲーター画面を表示させます。
右下に表示される「編集」をクリックして、クエリエディターが開かれたら編集を行い「閉じて読み込む」をクリックすると、新しく作成されたワークシートにデータが読み込まれています。
まとめ
「クエリ」の本来の意味は「質問」や「問い合わせ」であり、IT用語として「データベースの検索をする際の命令」という意味で使われています。アクセスやエクセルなどでもデータの処理の際にも使用されている用語です。