「ルーチンワーク」の意味とは?職種と仕事内容の例や対義語も解説

「ルーチンワーク」とは、マニュアル化しているような仕事などに対して使う言葉です。イレギュラーな対応に追われることがほとんどないため、落ち着いて業務をこなせることから「好き」だという意見もありますが、反対に同じ作業の繰り返しは「苦手だ」と感じる方も多いようです。

今回はこの「ルーチンワーク」の意味について解説していきます。似た言葉の「ルーティンワーク」との違いや、職種による仕事内容、対義語と英語表現なども紹介します。

「ルーチンワーク」とは?

「ルーチンワーク」の意味は”日常の仕事・日課”

「ルーチンワーク」の意味は、“日常の仕事や業務・生活習慣や日課”のことです。作業の流れや手続きが決まりきっているため、“つまらない”や“創意工夫の必要がない”などといったニュアンスで使われることもあります。

「ルーチンワーク」と「ルーティンワーク」は同じ意味

「ルーチンワーク」も「ルーティンワーク」も、英語の「routine work」がカタカナ語になった言葉とされています。そのため、意味や使い方はまったく同じです。発音表記が違うだけなので、特に使い分けに決まりはありません。「ルーティーンワーク」と表現されることもあります。

「ルーチン」は”ルーチンワーク”の同義語

「ルーチンワーク」と「ルーチン」は、同じ意味を持つ同義語です。そのため、基本的に言い換え表現として使えます。

ただ、「ルーチン」には“コンピュータープログラムの集合体”という意味もあるため、IT業界や関連企業では2つの言葉を使い分けています。

「ルーチン」の意味
① 日常の仕事、日々の業務、習慣、日課
② コンピュータープログラムの集合体

「ルーチンワーク」の使い方と例文とは?

「ルーチンワーク」とは手順や作業がマニュアル化された仕事を指す

「ルーチンワーク」をビジネスシーンで使う場合、「効率的な仕事」という意味で使われることがあります。具体的には、手順や作業をマニュアル化・パターン化したり、細分化した日々の業務を、それぞれが集中して行うような仕事の仕方を指します。

「ルーチンワーク」は難しいことを考えず仕事を進めることができるため、「作業効率が上がる」だけではなく、「ミスやトラブルなどが減る」「仕事の管理が楽になる」なども期待できます。大量生産が多い工場や、多人数のスタッフを抱える企業などによく取り入れられています。

「ルーチンワーク」は日常生活の決まりきった行いにも使える

「ルーチンワーク」はお決まりの仕事や習慣を意味する言葉なので、毎日決まった内容の行いであれば、ビジネスに限らず日常生活にも使えます。「ルーチンワーク」は、とくにネガティブな要素のある言葉ではありません。

しかし、人によって“つまらない”や“創造性がない”などマイナスな印象を持っている人もいるので、使い方には注意が必要です。

「ルーチンワーク」を使った例文

「ルーチンワーク」を使った例文をいくつかご紹介しましょう。

  • 「僕はルーチンワークしかできない」
  • 「私は、転職先でルーチンワークが苦手だと気付いた」
  • 「我が社はルーチンワークで作業効率をはかる」
  • 「大量生産するような現場は、ルーチンワークを取り入れるべきだろう」
  • 「私の朝のルーチンワークは、目覚めのコーヒーを自分で淹れることです」

「ルーチンワーク」は職種によってどう変わる?

製造業は「パターン化の仕事」「ライン作業」

製造業のルーチンワークは、決められた手順で繰り返し同じ製品を作っていく作業、または専属の部品を作り続ける作業などが多いです。大量生産の工場などに多く、「ライン作業」という場合もあります。

IT業界は「確認作業」で1人で行うことが多い

IT業界の場合、製作中のソフトなどの進行状況や操作を確認する作業がルーチンワークにあたります。ほとんどがパソコン作業なため、基本的に1日中オフィスの中で仕事をします。外部との関わりが少なく、1人でする仕事が多いです。

事務職は部署によるが「書類作成」「電話対応」「データ入力」など

事務職のルーチンワークは、アシスタント業務のような仕事が多いです。配属される部署によって細かい仕事内容は異なりますが、主に「書類作成」「ファイリング」「電話や来客の対応」「データ入力」などを担当します。

「ルーチンワーク」の対義語とは?

対義語①「スポット作業」とは“その時のみの仕事”

「スポット作業」とは、その場その場に対応した仕事のことを指します。ルーチンワークのように日常の仕事ではありません。人材派遣の会社や日雇いの仕事などで使われることが多い言葉です。

対義語②「アドホック」は定期的ではないことを表す

「アドホック(アドホックモードの略)」とは、「特別に」や「その場限りの」といった意味を持つ言葉です。ルーチンワークのような“日常的なこと”ではなく、“臨時的”や“専門的”といった物事に対して使います。

「ルーチンワーク」の英語表現とは?

「ルーチンワーク」は英語で”routine work”を使って表現

「ルーチンワーク」を英語にする場合、語源でもある「routine work」で表現します。「routine」のみでも表現できますが、「routine work」の方が作業や業務の意味合いが強いためビジネス向きです。

  • routine work・・・【名】定型的業務や作業、型どおりの仕事
  • routine・・・【名】決められた動作、(習慣的に)繰り返されるもの、型にはまった行動

例文
「I’m getting used to the routine work of new office.」

→だんだんと新しいオフィスのルーチンワークに慣れてきた

「ルーチンワーク」は”everyday work”でも表現可能

「ルーチンワーク」は、”日常“を意味する「everyday」を使って表現もできます。”型どおりの仕事“といったニュアンスはありませんが、毎日繰り返される習慣的な仕事という意味で使える表現です。

  • everyday work・・・【名】日常の仕事や作業、業務

例文
「Let’s make our everyday work a more effective.」
→ルーチンワークをより効果的にしましょう

まとめ

「ルーチンワーク」は、決まりきった日常の行いという意味で使われる言葉です。主にビジネスシーンで用いられることが多く、パターン化・マニュアル化された仕事に対して使用します。

「ルーチンワーク」と一口に言っても、業種によって仕事の内容はさまざまです。求人サイトなどでも使われている言葉なので、就職や転職希望の人は、業種別のルーチンワークも確認しておくといいでしょう。