「アナライザー」の意味とは?英語表現と「測定器」との違いも

「アナライザー」という言葉を聞いて意味が分かる人もいれば、全く分からないという人もいるかもしれません。最近はスマートフォンのアプリやパソコンにインストールして使うソフトの名前としても登場するようになりました。わからない人も困らないよう、「アナライザー」について説明します。

「アナライザー」の意味や語源

「アナライザー」は英語の発音をそのままカタカナにした外来語(またはカタカナ語)で、和製英語ではありません。英語の意味はそのままで「アナライザー」と表現します。

意味は「分析者や分解者」

「アナライザー」の意味は、「分析者や分解者」、「分析的に検討する人」です。「分析」とは「その要素や構成などについて、ひとつひとつはっきりさせること」という意味です。

「アナライザー」の語源は「analysis」

「アナライザー」の語源は英語で「analyzer」と書き、意味は次のとおりです。

  • 分析者や分解者、分析的に検討する人
  • 分析器や検光器のこと

「測定器」とは意味が異なる

「測定器」と「分析器」は意味が違います。「測定器(計測器)」は英語で「measuring instrument」と書き、「物事や物体を一定の基準や単位に基づき、数値で表す機器」を意味します。

「アナライザー」の使い方

「分析するもの」の商品名

「アナライザー」は分析を目的とする商品名につけられることが多いようです。「〇〇アナライザー」のような商品名です。アプリの名前にも用いられており、これについてはのちほど説明します。

「分析する仕事をする人」は「アナリスト」

分析する仕事をする人のことを「アナリスト」と言います。語源はアナライザーと同じ「アナリシス」です。証券アナリストや経済アナリストなど、一般的に認知度が高い言葉になっています。

最近はウェブサイトのアクセス解析を行う「ウェブアナリスト」という職業があります。ウェブサイトのアクセス解析では「Googleアナリティクス」というサービスを利用することが多く、「アナリティクス」とは「分析論」という意味です。

「分析する」という動詞は「アナライズ」

「分析する」という動詞は「アナライズ」であり、「アナライズする」「アナライズの結果」などというように、日本語に交えて使われる場面も多くなってきています。しかし、正しい文法で使用するなら「アナライズする」ではなく、「アナリシスする」が正しい言い方です。「アナライズ」は動詞のため、「動詞+する」という言い方になっているためですが、一般的に「アナライズする」という言い方が用いられています。

また、特に近年はウェブマーケティングのためのデータ分析が盛んなため、「アナライズ」という言葉はインターネットに関連する業界でよく使われています。

「アナライザータイプ」とは?

コミニュケーション手法で用いられる用語

「アナライザータイプ」とは、臨床心理学や組織行動学をもとに体系化された、コーチングというコミュニケーション手法で用いられる用語です。人のコミュニケーションスタイルを4つに分類した中のひとつで、「アナライザータイプ」の人は「客観的な視点を持ち、問題解決を行う完全主義者」とされます。アナライザータイプの人は正確でありたいという欲求を持っているということです。

「分析的に検討する人」というアナライザーの意味そのままがタイプの名前になっているわけです。自分のタイプを参考にして、仕事を探すという方法もあるようです。

生活の中にあるさまざまな「アナライザー」

その他の色々な「アナライザー」をご紹介しましょう。

スマートフォン用アプリの「アナライザー」

スマホ用のアプリにアナライザーの名前がついたものがあります。無線通信・ネットワーク環境・音声などを分析するアプリです。

オーディオスペクトラムアナライザー

DTM(デスクトップミュージック:パソコンで音楽を作るという和製英語)で使うための「オーディオスペクトラムアナライザー」というアプリもあります。このアプリで使われている「スペクトルアナライザー」は、音を周波数ごとに分け、それぞれの音量を測定する分析器です。

「アナライザー」という映画のタイトルも

連邦捜査局(FBI)捜査官が主人公のアメリカ映画の邦題が「アナライザー」というものもあります。原題は「尋問、取り調べ」という意味の「INTERROGATION」です。原題の方が映画の内容を表しているようなのですが、あえて「アナライザー」にしたということは、この言葉が日本に浸透していることの表れかもしれません。

その他にも、ロボットが「アナライザー」という名前で登場するアニメもあります。

まとめ

「アナライザー」は「分析する人や機器」のことで、近年は認知度が高まってきている言葉です。同じ言葉を語源とする「アナリスト」や「アナライズ」もよく耳にしますので、まとめて覚えておくとよいでしょう。また英語をカタカナ表記したものであるため、本来の発音を確認しておくとさらに知識が深まるのでおすすめです。