「アナライズ」はビジネスでもよく聞かれるカタカナ語ですが、語源となった英語の「アナライズ」とは使い方が違います。そこでカタカナ語の「アナライズ」の意味と使い方を解説して、あわせて英語の「アナライズ」の使い方もご紹介します。
「アナライズ」の意味と使い方
「アナライズ」の意味は「分析、解析」
「アナライズ」の意味は「分析」や「解析」です。名詞として使われています。動詞化して使われることもあり、その場合は「アナライズする」というように使います。
「アナライズ」のビジネスシーンでの使い方
アナライズの使い方例を見ていきましょう。物事を詳しく調べることという意味の「アナライズ」は、ビジネスシーンでもよく聞かれる言葉です。
- 「システムが正しく作動しているか、アナライズを行う」
- 「市場調査の結果、他社の動向のアナライズを試みる」
- 「アナライズしてみたが、問題は見つからなかった」
- 「今後の株式の動向をアナライズした結果、気になる点が見られた」
「アナライズ」の原語や英語の名詞形は?
原語は英語の「アナライズ」
カタカナ語の「アナライズ」の原語は英語の「アナライズ(analyse)」という動詞で、カタカナ語と同じく「分析する」という意味です。
「analyse」の「y」が「アイ」という読み方になることに気をつけましょう。ローマ字読みをすると間違った読み方になってしまいます。
英語の名詞形は「アナリシス」
英語の「アナライズ」を名詞形になると、「アナリシス(analysis)」です。カタカナ語のように英語の「アナライズ」を名詞としては使えません。
語尾変化した「アナライズ」用語集
「アナライズ」を語尾変化させて言葉を作る
カタカナ語「アナライズ」はそのままで使われることも多いのですが、語尾を変化させた使い方も一般的です。そこで「アナライズ」の語尾を変化させた用語を集めましたので、ご紹介します。
「アナライザー」とは分析するもの
「アナライザー」は「分析するもの」の意味で、「分析器」や「分析機器」またはそのプログラムなどを指します。
英語でも「アナライザー」が使われますが、カタカナ語の「アナライザー」の意味に加えて、「アナライズをする人」という意味もあります。しかし日本語では、「分析するもの」という意味で使われるのが一般的です。
「アナリスト」が分析する人
日本語で「アナライズする人」の意味で使うときは、「アナリスト」が主流です。何かの専門分野において分析する人のことを「アナリスト」と呼びます。例:「経済アナリスト」。
ちなみに英語にも「アナリスト」という言葉はあり、日本語と同じ意味で使われています。
「アナライズ」の類語
類語は「精査」「分析調査」など
「アナライズ」の類語には、「分析」「解析」「精査」「分析調査」のような言葉がありますが、それぞれの語の意味には違いがあります。ですから、文面の内容に合った適切な言葉を選ぶように注意しましょう。
「アナライズ」を使った英語表現
「analyze」(英語)と「アナライズ」(日本語)の違い
英語の「analyze」は動詞です。カタカナ語の「アナライズ」は名詞として使われていますが、英語は動詞としてのみ使われます。「analyze」を名詞として使う場合には「alnalysis」となるので注意しましょう。
「ひもを解く」という語源から生まれた「analyze」の意味は次のようになります。
- 「分析する」、(物事を)「分析して検討する」
- (数学で)解析する
- (文法で)文を解剖する
- (精神を)「分析する」
「analyze」を使った英文例
それでは「analyze」(アナライズ)を使った英文例をご紹介します。「analyze」のそれぞれに意味に従って例文を挙げますので、参考になさってください。
- “You should analyse our results more clearly.”
あなたは私たちの結果をもっとしっかりと分析すべきだ。
“He tried to analyse exactly what went wrong.”
彼は何が間違っていたのかを明確に分析しようとした。 - “She analised the data of a bacterium by a diagonostic test.”
診断試験によってバクテリアのデータを数学的に解析した。 - “I analyse the sentence into grammatical elements.”
私はその文を文法的要素に分けて分析した。 - “He was analysed in the Uni’s psychopathology by a famous psychiatrist.”
彼は大学の精神科で、ある有名な精神分析医によって精神分析された。
名詞「analysis」(アナリシス)を使った用語
「analyze」(アナライズ)を名詞化した「analysis」(アナリシス)を使った用語も紹介します。「analysis」とほかの名詞を2語並べて一つの語として表現したり、2語を連結させて一語にした表現もあるので、その時々に使い方を覚えるのがいいでしょう。
- analysis time
分析時間 - analysis basis
分析の基盤、分析基礎 - analysis method
分析方法 - analysis program
分析プログラム - psychoanalysis
精神分析(学)
まとめ
「アナライズ」は原語である英語では動詞ですが、カタカナ語では名詞として使われています。ゴルフアナリストであるマーク金井さんが主催するゴルフ情報のサイト名は「アナライズ」と銘打たれていたり、アニメやゲームで人気のポケモンの特性にも「アナライズ」があり、やはり名詞として使われています。
名詞として使い慣れていると、英語で「analyze」(アナライズ)を使ったときに違和感を感じるかもしれませんので、その点に注意して「アナライズ」を使い分けましょう。