「ネガキャン」の意味とは?ネットでの使い方や類語・対義語も解説

「ネガキャン」は、ネットや政治といくつかの分野で使われている“ある言葉”の略語です。否定的なニュアンスを含む言葉であるため、使い方次第ではリスクが伴います。

今回はそんな「ネガキャン」の分野別の意味や使い方の例文、類語や対義語を解説していきます。また、「ネガキャン」を行われた場合の対策方法も、あわせて紹介します。

「ネガキャン」とは?

「ネガキャン」の意味は”対立関係にある相手のイメージダウンを図る選挙戦術”

「ネガキャン」の意味は、“誹謗中傷をすることで、対立関係やライバル視している相手のイメージダウンを図る選挙戦術”のことです。「ネガティブキャンペーン」の略語で、元々政治用語として使われていた言葉です。日本よりもアメリカの方が積極的に用いている戦術の1つです。

「ネガキャン」は相手の問題点を非難するため、とても直接的な攻撃と言えます。その攻撃が効果的に働けば自分に利益がありますが、ただの誹謗中傷と受け取られれば、自分自身のイメージダウンにつながります。

ネット業界の場合は対象がゲーム

WEB掲示板やツイッター、インスタグラムなどでも同じ意味で「ネガキャン」は使われます。

ネット業界の「ネガキャン」の対象は、対立関係というよりも一方的にライバル視、または好みではないゲーム関連の製品になります。ネット業界の「ネガキャン」は、その製品を購入しようとしている消費者に影響を与えます。製品自体ではなく、開発元の批評は炎上する原因となります。

車業界でネガキャンは「トーアウト」を意味する

車業界の「ネガキャン」は、これまで解説してきた意味とは全く異なります。車業界で「ネガキャン」は「ネガティブキャンバー」を意味します。これは、“トーアウト”と言って車のタイヤを内股に傾ける、左右ハの字になるよう調節することを指します。

ネガティブキャンバーには、カーブがしやすくなるというメリットがあります。そのため、サーキットを走るような方は取り入れることが多いです。一般車はほとんどしません。

「ネガキャン」の使い方と例文とは?

政治・ネット業界での使い方と例文

基本的に、対立関係の相手やライバル視している製品などのイメージダウンを図るときに使います。SNSなどに書いたり、演説などで述べたりと表現方法はさまざまです。

例文
  • あの議員は、ネガキャンで勝ち残ったらしい
  • アメリカの大統領選では、もはやネガキャンはお約束になっている
  • ネガキャン効果で、ライバル会社の売り上げが落ちた
  • 間違ったネガキャンは命取りになる 

車業界での「ネガキャン」の使い方と例文

車業界の「ネガキャン」は、車の話をするときに使います。ポジティブやネガティブといった要素はありません。

例文
  • ネガキャンすることで、今までよりもカーブが楽になります
  • 一般車がネガキャンすることはほとんどないね 

「ネガキャン」の類語と対義語とは?

「ネガキャン」の類語①”ネガキャン”や”アド”

ライバル会社の製品や敵対する相手の欠点などを大きげにアピールし、それを見る読者や視聴者にマイナスのイメージを与える広告、またはそういった宣伝手法を指します。政治やネット業界で使われる「ネガキャン」とほぼ同じ意味を持ちますが、「ネガキャン・アド」は広告・宣伝の意味合いが強いです。

「ネガキャン」の類語②”ネガティブ”や”アプローチ”

「ネガティブ・アプローチ」も「ネガキャン・アド」と同じく、広告手法の1つです。

「ネガティブ・アプローチ」の場合、ある企業や製品についてのマイナス面をあえて強調することで、その後に紹介する自社製品の価値を高める方法を指します。「ネガキャン」のように、ライバル視している相手を非難することで、自社の利益につなげようとしています。

「ネガキャン」の対義語は”ボジキャン”

「ネガキャン」の対義語は、「ポジティブキャンバー」の略語「ポジキャン」です。この言葉は、車業界で使われる「ネガキャン」の対義語にあたります。意味は、車のタイヤをがに股に傾ける、左右逆ハの字になるよう調節することを指します。

(付録)「ネガティブキャンペーン」の対策方法とは?

候補者・企業目線:ネガキャン返ししない

ネガキャンは相手を非難する行為です。それを同じようにネガキャン返しすると、非難し合うだけの「ネガキャン合戦」が始まる場合があり、自分のイメージダウンにつながる恐れがあります。1番の対策は、相手の挑発にのらないことです。

読者・視聴者目線:情報に踊らされない

「ネガキャン」は、対立相手やライバル企業をおとしめるために、あえて相手のマイナス面を強調してきます。しかし、実はネガキャンをしている本人にはそれ以上のマイネス面がある場合もあります。

ネガキャンによって間違った選択をしないためにも、ネガキャンによって発信される情報を真に受けないようにしましょう。ネガキャンの情報は参考程度に、あとは自分で情報を集め、答えを出すことが大切です。

まとめ

「ネガキャン」はもともと政治業界で使われていた選挙戦術でしたが、現在ではネット業界でも、売り上げ増加につなげるための手法として使われるようになりました。対立関係、またはライバル視している相手を非難する戦術なため、基本的に良い印象はない言葉です。

車業界の「ネガキャン」はタイヤの向きの調整を意味するため、まったく異なる場面で使われます。専門的な言葉なため使用頻度は低いですが、知識の幅を広げるためにも覚えておきましょう。