「デファクトスタンダード」の意味とは?対義語やメリットも解説

ビジネス関連の記事で見かけることのある「デファクトスタンダード」という言葉。「スタンダード」から標準という意味かなと推測できても、「デファクトスタンダード」の意味はわかりにくいですよね。今回は「デファクトスタンダード」の意味を例とともに解説し、対義語やデファクトスタンダードのメリットも紹介します。



「デファクトスタンダード」の意味と英語表現

「デファクトスタンダード」の意味は「事実上の標準」

「デファクトスタンダード」(または「ディファクトスタンダード」)の意味は、市場の自由競争の結果、認知されるようになって事実上の標準となった規格のことです。その使いやすさや価格から市場に評価されて標準となったものを指します。

国際機関や標準化団体が公的に標準と定めた規格というわけではなく、また必ずしもその規格が最も良い製品とは限りません。デファクトスタンダードとは、自由競争の中でその規格が市場に受け入れられて標準化した規格を意味します。

デファクトスタンダードの例には、家庭用ビデオのVHSDVD、パソコンOSWindows、メモリーカードのSDカードなどが挙げられます。

デファクトスタンダードは英語で「de facto standard

デファクトスタンダードの語源は英語の「de facto standard」です。「de facto」とはラテン語で、「事実からの」や「実際には」という意味です。一方「standard」には、「標準」や「しきたり」「道徳的規範」などの意味があり、デファクトスタンダードは「de facto」と「standard」が連結した熟語になります。

「デファクトスタンダード」を使った例文

  • 「少し前まではDVDがデファクトスタンダードだったけど、最近ではブルーレイが取って代わってきたね」
  • 「自社の規格がデファクトスタンダードになれば、今後の経営方針は大きく変わるだろう」
  • 「みんながデファクトスタンダードだって言ったからダウンロードしたアプリだけど、あまり使わないな」

「デファクトスタンダード」の具体例

ここでは、デファクトスタンダードの具体例を見ていきましょう。

  • Windows OS: パソコンのOSとして定着したWindows OSはデファクトスタンダードと言えるでしょう。1985年の発売当初は、Windowsよりも1年早く発売されていたMacの方が性能が高いと評価されていたものの、その後、世界的なシェアはWindowsの方が広がりを見せました。文書作成のためのソフトウェア「Word」や表計算の「Excel」もデファクトスタンダードと呼べるでしょう。
  • USB端子USB端子もデファクトスタンダードの一例です。USB-A端子はパソコンやノートブック、スマートフォンなどでデファクトスタンダードだったが、最近ではUSB-C端子がデファクトスタンダードになりつつあり装備されているモデルもあります。
  • DVDやブルーレイ:かつてテレビ番組の録画にはVHSのビデオテープがデファクトスタンダードでしたが、DVDやブルーレイがデファクトスタンダードになりました。DVDが高画質だったため、VHSに取って代わった形になりましたが、最近ではDVDよりもさらに高画質で容量が大きいことからブルーレイが評価されてきています。

他にも、キーボードのQWERTY配列などがデファクトスタンダードの例として挙げられます。

「デファクトスタンダード」の対義語は?

デファクトスタンダードの対義語は「デジュールスタンダード」

デファクトスタンダードの対義語は「デジュールスタンダード」です。語源となった英語は「de jure standard」で、ある規格が公的機関や標準化団体により標準規格だと認められたものを指します。

de jure standard」の「de jure」とは「法律上の」という意味のラテン語で、日本語では「デジュール」以外にも「デジュリ」や「デジューレ」などと表記されています。

乾電池がデジュールスタンダードの一例であり、公的に標準と定められることで消費者が世界のどこにいても同一規格品を購入できるため、安心して市場に出回るというメリットがあります。

デファクトスタンダードを獲得することのメリットとは

デファクトスタンダード化するメリット

デファクトスタンダード化した商品やサービスを提供できる企業は、市場の変化に関係なく利益を上げることができます。デファクトスタンダードとなった商品には顧客が付き、さらにその商品に基づいた製品等が開発されていくことになるからです。そのため、自社製品のデファクトスタンダード化を目標と掲げる企業は多いです。

しかしデファクトスタンダード化することで市場の独占につながる可能性があるため、市場へのアプローチは気をつける必要があるでしょう。

複数企業の連携によるデファクトスタンダードもある

デファクトスタンダードを獲得するために、複数の企業が連携する例も見られます。いい商品なら市場で標準化されるといった単純なことはなく、ニーズが多様化する現在では、製造業者とメーカー、ユーザーも巻き込みながら、一つの商品がデファクトスタンダードへと成長していきます。市場のスピードに追いつくために、複数の企業が提携・協力して効率的に技術開発を進めます。

まとめ

「デファクトスタンダード」とは事実上の標準となる規格のことです。自社製品がデファクトスタンダードとなれば大きな利益を見込めますが、そのような製品の開発とその製品を標準として維持することは安易ではありません。聞き慣れない言葉かもしれませんが、ビジネス知識として覚えておきたい言葉のひとつです。