「扇情的」の意味や使い方の例文は?類語や対義語・英語表現も解説

「扇情的」は、口語的というよりも文語的に使われることが多い言葉です。基本的に良い印象を持つ言葉ではないため、言われて喜ぶ人はほとんどいないでしょう。

今回は、そんな「扇情的」の意味や使い方の例文などを詳しく解説していきます。類語や対義語、英語表現もあわせて紹介しますので参考にしてみてください。



「扇情的」の意味とは?

「扇情的」の意味は「感情・欲情をあおること」

「扇情的(せんじょうてき)」とは、喜怒哀楽といった感情や、男女間の性的欲望をあおることを意味します。「扇情的」をより理解するために、この言葉を構成するそれぞれの漢字について説明していきましょう。

  • 扇(おうぎ、せん)
    「扇」は、“扇子(せんす)やうちわなどで風を起こす道具”や、“あおぐ行為そのもの”を表します。そのほかに、“人をそそのかし事を起こさせる”や“人をあおる”といった意味も含まれています。「扇情的」には、後者の意味が関係しています。
  • 情(なさけ、じょう)
    「情」は、“思いやり”や“物事に感じて起こる心の動き”、“そのものから感じられる味わい”などを表します。このほかに、「扇情的」に関係する“男女間の愛情”という意味も持っています。
  • 的(まと、てき)
    「的」は、“狙った対象物”や“はっきりと分かるさま”という意味を持ちます。「扇情的」には、“〜のような”といった、ある物事の様子を表現するような意味が関係しています。

この3つの漢字の意味からわかるように、「扇情的」は男女間の愛情をあおるようなニュアンスが強いです。そのため、“一般的な感情をあおる”といった意味で使われることはあまりありません。

「扇情的」はネガティブな印象が強い

「扇情的」は、“一般的な感情をあおる”というよりも、“男女間の性的欲望をあおる”という意味で広く浸透してします。そのため「扇情的」には、“はしたない”や“不謹慎”というネガティブな印象が持たれています。

わいせつ行為など、事件になるほど大ごとではありませんが、後ろ指を指されるような批判的な気持ちが含まれていることが多いです。使い方には十分気をつけましょう。

「扇情的」の使い方と例文

性的欲望が関係する人・物事を批判する時に使う

基本的に「扇情的」は、性的欲望をあおるような人や物事に対して、“はしたない”や“不謹慎”のような批判的な気持ちを込めて使います。面と向かって使うというよりも、書物や新聞、ニュースなどで、“そういった様子”のように間接的に使われることがほとんどです。

世間の関心事などをあおる時に使う

「扇情的」には、“一般的な感情をあおる”という意味も含まれています。そのため、“世間の関心事などをあおる”など、性的欲望以外に対して使うことももちろんあります。しかし、「あおる」には“そそのかす”といったネガティブな意味が含まれているため、やはり良い意味では使われません。

「扇情的」の例文

  • 「扇情的なポスターを子供の目に触れる場所に貼るべきではない」
  • 「いくらファンといっても、あんな扇情的なダンスは好きになれない」
  • 「あの監督がつくる映画は扇情的な内容が多い」
  • 「扇情的なタイトルについ購入してしまった小説」
  • 「新聞やメディアは、扇情的な見出しで読者の注目を集める」

「扇情的」の類語

「官能的」の意味は“性的欲望をそそる”

「官能的(かんのうてき)」は、「扇情的」が持つ“男女間の性的欲望をあおる”という意味と同じです。しかし、「扇情的」のような“はしたない”や“不謹慎”といったネガティブなニュアンスは含まれていません。どちらかというと、性的欲望を美しく表現しています。

「肉感的」の意味は“性欲をそそる”

「肉感的(にくかんてき)」も「扇情的」のように、“性欲をそそる”のような意味を表します。「肉感的」には、“直接肉体を刺激されたような”といったニュアンスが含まれているため、「扇情的」よりも生々しさが表現されます。

「卑猥な」の意味は“下品な様子”

「卑猥な(ひわいな)」は、性的欲望をあおるというより、“性的に乱れている様子”を表します。性的でネガティブなニュアンスを持つという点で、「扇情的」と似ています。

「扇情的」の対義語

「扇情的」の対義語はない

「扇情的」の対義語にあたる言葉は、厳密に言うとありません。あえてあげるとしたら、“性的な魅力がない”という意味を持つ「色気がない」や、“感情などを沈め落ち着かせる”という意味を持つ「鎮静(ちんせい)」があげられます。

  • 色気がない・・・性的な魅力がない、女っ気がない、社会的な地位などに興味がない
  • 鎮静・・・高ぶった感情などを沈め落ち着かせる

「扇情的」の英語表現

「扇情的」の英語表現は「sensational」

もともと「扇情的」は、英語「sensational」が語源と言われています。そのため、この「sensational」をそのまま使って英語表現できます。英語「sensational」は、「扇情的」よりも幅広い意味を持っています。

  • sensational・・・【形】扇情的な、人騒がせな、素晴らしい、感覚の

「扇情的」は「libidinous」でも表現できる

「扇情的」は、「sensational」以外にも「libidinous」という英単語で表現できます。「libidinous」には“肉欲的な”という意味も含まれているため、「sensational」よりも生々しさがあります。

  • libidinous・・・【形】扇情的な、肉欲的な、好色な

まとめ

「扇情的」は、喜怒哀楽といった一般的な感情や性的欲望をあおるという意味で使われます。基本的に、批判的な気持ちが込められていることが多く、印象が良い言葉ではあまりありません。

類語で紹介した3つの言葉も、「官能的」以外は「扇情的」と同じように良い印象は持たれていません。「扇情的」も含め、これらの言葉を使う時は、誰かを傷つけることがないよう注意しましょう。

ABOUTこの記事をかいた人

山下直子

パーティーコーディネーターとして勤務後、10カ国以上でさまざまな文化を体験。帰国してからはライターに転職し、ライフスタイルからビジネスまで幅広く執筆しています。将来は旅をしながら、国際問題の記事も書いていきたいと思っています。