「ヘアスタイルをアレンジする」のようによく耳にする「アレンジ」という言葉ですが、ビジネスシーンではどのように使うのでしょうか。そこで、「アレンジ」の意味と使い方を整理して、ビジネスで「アレンジ」の使い方をご紹介します。また英語表現や類語についても解説します。
「アレンジ」の意味・語源
「アレンジ」の意味は「並べること」「再構成すること」など
「アレンジ」の意味は、「並べること」「手はずを整えること」「再構成すること」です。他にも、「配置、整理」・「手配」・「編曲、翻案、脚色」などの意味もあります。
「変化を加える」の意味がよく使われる
上記の意味が転じて、「物事を変化をさせる」「変化を加える」という意味が生まれますが、むしろこの意味で使われることが多いようです。「髪形のアレンジ」「音楽のアレンジ」のように使います。
また「アレンジ」に「する」をつけて、「アレンジする」のように動詞化した使い方できます。
「アレンジ」の語源はフランス語
「アレンジ」の語源は古く、フランス語で「順番に並べる」の意味でした。そこから「整える」「配置する」という意味で使われるようになります。
「アレンジ」の一般的な使い方
「変化を加える」という意味がよく使われる
「アレンジ」のもともとの意味を使った使われ方もありますが、そこから転じた「変化を加える」という意味がよく使われます。それぞれの意味を使った使い方を見ていきましょう。
- 「配置」の意味:「家具をアレンジする」
- 「手配」の意味:「ミーティングをアレンジする」
- 「再構成」の意味:「新曲をアレンジする」「脚本にアレンジを加える」
- 「変化を加える」の意味:「アレンジ料理」「アレンジレシピ」
ビジネスでの「アレンジ」の使い方
ビジネスシーンでは「手配」の意味で使われる
ビジネスで「アレンジ」が使われるとしたら、②の意味である「手配」の言い換えとして使われることが多いでしょう。
「会議をアレンジする」
「ケータリングをアレンジする」
「アレンジ」の①の意味である「配置」は社員の配置換えのとき、③の「再構成」の意味で職務の内容に手を加えるときなどに使われることもありますが、使いすぎると鼻につく表現でもあります。多用しないことをおすすめします。
「アレンジ」の英語表現
「アレンジ」の英語表記は「arrange」
「アレンジ」は英語でも使われていて、「arrange」と表記して、名詞ではなくて動詞です。「レ」を強調して発音します。
その意味は「アレンジ」と同じく、「配置する」や「手配する」、音楽を「編曲する」があります。特出すべき意味として「合意すえる」もあり、この場合は目的語を取らず文章が組み立てられます。
動詞「arrange」を使った例文
一般的な意味から「合意する」という特別な意味までを使って、例文を挙げてみます。
“She has just finished arranging the flowers.”
彼女はちょうどフラワーアレンジメントを終えたところだ。
“The Boss arranged the meeting for the agreement of the new project.”
上司が新しい企画を合意するために会合を設けた。
“We will arrange a new delivery in order to bring the hottest item.”
その一番人気のアイテムを持っていくために新たに配達されるようにした。
“I arranged with my both at 8 o’clock tomorrow morning.”
明日の朝8時、上司との打ち合わせる/協定をする。
「arrange」の名詞形は「arrangement」
「arrange」の名詞形は「arrangement」になりアレンジメントと呼びます。「示談」「手配」「用意」さらには「協定」という意味になり、ビジネスの場でもよくつかわれます。その例文を見てみましょう。
“We arrived at an arragement of the new project.”
新しいプロジェクトの話し合いがつく/協定が成り立つ
“He makes arrangements for the next programm.”
彼が新しいプログラムの準備をする。
“a new arrangement of the old pop music”
古いポップミュージックの新しい編曲。
「アレンジ」の類語
名詞「アレンジ」の類語は「整理」や「編成」など
「アレンジ」の類語は数多く、どの分野でどのような意味合いで使われるのかで言葉の選択が変わってきます。
- 配置⇒「整理」「整頓」
- 手配⇒「編成」
- 再構成⇒「再構」「再築」「作りかえること」
- 物事に手を加える⇒「加工」「修正」「リミックス」
- 料理などを工夫⇒「ひと手間」「ちょっとした工夫」
- 既存の作品に手を加える⇒「リメーク」「二次創作」「オマージュ」「トリビュート」「インスパイア」
「既存の作品に手を加える」という意味の類語はたくさんあるのですが、なかでも「オマージュ」や「トリビュート」がただ手を加えるという意味に加えて、既存作品の製作者に対する尊敬の気持ちが込められています。また「インスパイア」は「刺激を得る」という意味合いが含まれます。
類語「アレンジメント」の意味はユニットを変えること
「アレンジ」の類語として「アレンジメント」も使われています。ユニットを変えるという意味からはじまり、「配置」「配列」「編曲」「翻案」などの「アレンジ」と同じ意味があります。
その一方で「フラワーアレンジメント」の省略形としても使われることもあり、文意からどの意味で使われているのかを推測する必要があります。
まとめ
「アレンジ」の三つの意味「配置」「手配」「再構成」に加えて、転じた「変化を加えること」という意味があり、そのどれをとっても大切です。どの意味も使用頻度は高く、一般常識として把握しておくべきでしょう。特にビジネスシーンでは「手配」という意味で使われることが多いですから、この意味には注目です。それぞれの意味を理解して、正しく使い分けましょう。