「グリップ」の意味とは?英語表現やビジネスでの使い方を解説

「顧客はグリップできてる?」と上司に聞かれて、どんな意味があるのかよくわからない人もいるかもしれません。もともと「グリップ」は「握る」という意味で、ゴルフなどでよく用いられる言葉ですが、ビジネスでも「グリップする」という形で用いられることがあります。

今回は「グリップ」の意味と原語となった英語の「グリップ」の使い方、さらに状況別で「グリップ」の使い方を紹介します。



「グリップ」の意味と使い方

「グリップ」の意味は「握ること」

「グリップ」の意味は「握ること」が主な意味です。そこからいろんなところで使われるようになりました。たとえば、ゴルフのクラブの握り部分を「グリップ」と呼びますし、ほかのスポーツでもラケットやバットの握る部分を「グリップ」と呼びます。

また握り方そのものを指して「グリップ」と呼ぶこともあり、クラブの握り方が悪ければ「グリップが悪い」のように表現します。

「物をとらえる」という意味もある

具体的な事物を握ること以外にも、物をとらえる性能のことを意味することもあります。たとえば何かと何かを貼り付けるときに、接着剤の中でも強力接着剤を使ったとします。よって物と物との接着力が高まり、「強力接着剤を使うことでグリップが高まった」のように使うことができます。

ほかの例としては、足場の悪い場所を行くときに「しっかりと靴底がグリップする」と言うことができて、靴がしっかりと地面ととらえているという意味になります。

「グリップ」を使った英語表現

「グリップ」は英語で「grip」

「グリップ」の原語となった英語は「grip」で日本語と同じ読み方で、名詞にも動詞にも使われます。

英語の名詞「grip」の意味は、具体的な事物を「つかむこと」や「握ること」、さらには話のテーマなど抽象的なことを「把握すること」という意味もあります。またその把握する能力も指し、簡単に言えば「理解力」と言い換えることができます。

日本語の「グリップ」のようにクラブやラケットなどの「握り部分」のことを指したり、引き出しなどについている「取っ手」のことも含まれます。

聞き慣れない意味としては、急に差し込んできた「痛み」という意味もあり、お腹が急に痛くなったときになどにこの「グリップ」が使われます。

動詞「グリップ」の意味は「つかむ」

動詞「グリップ」には、何かが何かを「掴む」、または「固く握る」という意味があります。機械で歯車が「かみ合う」という意味もあります。

興味深いのは、人の心を「つかむ」という意味もあることです。「その映画が人々の心をつかんだ」と言いたいときに、「The film gripped the people」のように使うことができます。

「グリップ」を使った英文例

続けて、英語の「grip」を使った英文例を挙げます。どの例文の日本語訳にも「握る」とは書かれていないものの、本来の意味は「握る」であり、スムースな日本語訳にすると別の表現が使われていることに気づかれると思います。

“Grip of golf club.”
ゴルフクラブのグリップ

“The importance of the management needs to get a grip on the situation what has happened till now.”
マネージメントで大切なことは、今までに何が起こったのかを把握することです。

“Her explanation of the new product gipped the attention of the customer.”
彼女の新製品の説明は、顧客の注目を集めた。

“His speech in the presentation gripped the audience.”
プレゼンでの彼のスピーチは聴衆を魅了した。

ビジネスシーンにおける「グリップ」(握る)の使い方

ビジネスでの「握る」は「約束する」「認識を揃える」という意味

ビジネスシーンにおいて、上司から「クライアントはグリップできてる?」「メンバーとは握れてる?」と聞かれたことがあるかもしれません

ビジネスでの「握る」は「約束ができている」「認識を揃えられている」という意味で使い、例えば「顧客と握れている?」は「顧客としっかり約束ができているか?(認識が揃っているか?)」を聞く表現として使われる場合があります。

他の使い方としては
・メンバーと握れているか? : メンバーの理解・約束は得られているか?
・上司と数値目標を握る : 上司と数値目標をすり合わせる・約束する
というような表現をすることがあります。

「グリップする」は「関係性の維持」の意味

ビジネスシーンで「グリップする」と使う場合には、「グリップ」の「物をとらえる」という意味が転じて、「関係性を維持する」という意味で使われる場合があります。

「顧客をグリップする」は「顧客と関係性を構築する」という意味で、「仕事をもらえる関係」や「リピートしてもらえる関係」などが構築できていることを表す表現で使われることが多いです。またビジネスにおける「握る」の「約束をする」という意味で用いられ「顧客と約束ができている」という内容で使われることもあります。

そのため「クライアントをグリップできている?」と聞かれた場合には、「良い関係が構築できているか?」「発注の約束がしっかりともらえているか?」という意味と捉えるとよいでしょう。

ただし、「グリップする」はあまり一般的な単語ではないため、自分から使うことは避け、言われた時に意味が理解できるようにしておく方が無難かもしれません。

ビジネス以外での「グリップ」の使い方

ゴルフクラブの「グリップ」

ゴルフで 「グリップ」と言えば、クラブの握り部分のことです。ゴルフのグリップには太さや硬さなどいろんな種類があり、ゴルファーがこだわるポイントの一つで、使いやすいように「グリップ交換」をします。またグリップの端のことを「グリップエンド」と呼びます。

テニスラケットの握り部分も「グリップ」

テニスで使用されるラケットの握り部分を「グリップ」と言います。ラケットのグリップに「グリップテープ」または「オーバーグリップ」と呼ばれるテープを巻いて、グリップを保護するのが一般的なテニスラケットの扱い方です。

車関連の「グリップ」は「つかむ」という意味

車に関しては「グリップ」がよく使われています。車のタイヤが道路をとらえていない場合に、「タイヤがグリップしなくなる」のように使います。

「アシストグリップ」と言えば、後部座席に座っている乗客の車の乗り降りを助ける30センチほどの長さのひも状の取っ手です。前座席のヘッドレスト下のアームレストに取り付けて使います。

「グリップ走行」は車両が横滑りしないでコーナーを回ることです。モータースポーツでよく聞かれる言葉です。

まとめ

「握ること」の意味のある「グリップ」はご紹介した以外にも、自転車のハンドル部分で握るところを「グリップ」と言ったり、バイクのグリップには寒さから手先を守るための「グリップヒーター」があります。いろんなところで活躍する「グリップ」ですから、意味を正しく把握して使えるようにしましょう。