「了解」の意味とは?「承知しました」など敬語や英語表現も解説

「了解」とは「わかること」「理解すること」を意味する言葉。メールやSNSでは「了解」を意味する顔文字も数多く使われています。

今回は、「了解」の意味を紹介するとともに、「上司には失礼ではないか?」「間違い」などの意見も見受ける「了解」の敬語表現について詳しく解説。英語表現もあわせてお伝えします。

「了解」の意味や語源とは?

「了解」の意味は”わかること・理解すること”

「了解」の意味は、“わかること・理解すること・理解して認めること・承認すること”です。「了」と「解」のいずれも、”わかる・理解する”の意味を持っています。

「了解」の言葉は、相手からの依頼や指示に対して、理解したことや賛同することなどの意志を表す際に「了解です」「了解しました」などと使います。メールやSNSなどにおいては「了解」を意味する顔文字も数多くあります。

「了」「解」それぞれの意味が語源

「了解」の意味は、「了」と「解」と言う言葉がそれぞれ持つ意味に由来しています。「了」は数多くの意味を持ちますが、「よくわかる・さとる・納得する」などの意味を持つ言葉です。一方「解」と言う言葉にも数多くの意味がありますが、「了」と同様に「物事の意味がはっきりわかる」「さとる」などの意味を持っています。

「了解」の敬語での使い方とは?

相手に対して「了解」の意を伝える場合の、敬語での使い方を紹介します。「了解です」から「承りました」までの各表現が、誰に対して使うことが適切であるかをお伝えします。。

友人や同僚相手は「了解です」「了解しました」

「了解です」とは、助動詞「だ」の丁寧語となる「です」をつけた表現。「了解しました」の「しました」は、「した」の丁寧語です。

後にご紹介する「了解いたしました」や「承知しました」に比べると、「了解です」「了解しました」はフランクな表現であるとされています。したがって「了解です」「了解しました」は、目下の人や友人・同僚などの対等な間柄、親しい間柄において使うようにしましょう。

「了解いたしました」は目上に使用可能な丁寧な表現

「了解いたしました」の「いたしました」は、「した」の謙譲語です。したがって、「了解いたしました」は目上の人にも使用可能な敬語表現と考えられます。

しかし、「了解いたしました」を上司など目上の人に対して使うことについては、「むかつく」「嫌い」など賛否両論どちらの見解も見受けられる状況です。本来正しい言葉の使い方であったとしても、ビジネスにおいては、受け取り手に対する配慮が大切。より丁寧な印象となる「承知」などの表現を使うことが無難と言えます。

目上の人には「承知いたしました」がおすすめ

上司や先輩など目上の人に対する「了解」の敬語表現としては、「承知しました」や「承知いたしました」を敬語として使うことがおすすめです。「承知」は「わかっていること」「相手からの依頼を受け入れること」などの意味を持つ、「了解」と近い意味を持つ言葉です。

しかし「いたしました」は謙譲語のため、堅苦しさやよそよそしい言う印象を持つ方も。日頃から相手とどの程度やりとりをしているかなど頻度や親しさなどによって、「しました」と「いたしました」の使い分けをするのがよいでしょう。

取引先には「かしこまりました」「承りました」

「かしこまりました」や「承りました」は、「了解いたしました」のより丁寧されている敬語表現です。「かしこまりました」は、相手の指示や依頼に対して使う「わかりました」の敬語表現です。

また、「承る(うけたまわる)」は、「聞く」や「引き受ける」「承諾する」の謙譲語となります。したがって、取引先に対しては、「かしこまりました」「承りました」を使うのがよいでしょう。

「了解」を使った表現とは?

「了解を得る」とは”相手の了解を手に入れること”

「了解を得る」とは、”相手からの了解を手に入れる”の意味として使う表現です。説明したことや依頼したことに対して、相手が理解した上で、同意または承認を行うことを意味しています。なお「承諾を得る(しょうだくをえる)」も使われることの多い表現ですが、「相手の承諾を得る」「相手の了承を得る」など言い換えて使うことも可能です。

「了解」の外国語表現とは?

「了解」は英語で”I got it.”

「了解」の英語表現は、複数ありますが「I got it.」「You got it.」「I understand.」などを使うことができます。相手から何か物事を依頼されて受けた場合の返事としては、「You got it.」を使います。

日本語表現と違い、英語には謙譲語の概念がないため、これらの言葉は使う対象を特定しません。しかし、次にご紹介するスラングでの表現は、ビジネスシーンでの仕様や、目上の人・親しくない人に対しては使わないほうがよいでしょう。

英語のスラングで「了解」は”Yeah”

「了解」の意味を持つ、いくつかのスラングを紹介します。「Yeah」や「Yea」は、「Yes」のカジュアルな表現です。他には「Okey-Dokey」や「Yup」なども、「了解」の意味として使われているスラングです。

スラングは、口語でのみ使われる「俗語」のこと。ビジネスやあらたまったシーンで使わないのはもちろん、プライベートにおいても相手との間柄によって使わないよう注意しましょう。

中国語では「知道」・韓国語では「알겓씀니다」

「了解」の中国語表現にはいくつかがありますが、「知道」や「知道了」を使うことができます。「了解しました」は、「我知道了」となります。

韓国語において、目上の人や取引先などに対して「了解しました」と伝える場合には、「알겓씀니다」を使います。「알겓씀니다」とは、「わかる」を意味する「아르다」が元となる言葉です。また、「はい」の丁寧表現である「예」を使うことも可能です。「예」と「알겓씀니다」を組み合わせた「예、알겓씀니다」は、「はい、了解しました」の意味となり、より丁寧な表現となります。

まとめ

「了解」は、「わかること」「理解すること」を意味する言葉です。相手からの問いかけや依頼に対して、理解したことや賛同の意を表す際に使います。「了解しました」や「了解いたしました」はビジネスでも使用可能な敬語表現です。しかし、目上の人に対しては、「承知いたしました」、取引先に対しては「かしこまりました」「承りました」などより丁寧な印象を与えるとされる表現を使うことをおすすめします。