仕事で海外の会社に荷物を送ったり、また海外から日本あてに手紙を送ったりする時に、疑問に思うのが「英語での住所の書き方」でしょう。日本と海外では住所や宛名の書き方が異なるため、いくつかのルールに従って記載することが大切です。
ここでは英語の住所の書き方を中心に注意点を含めながら解説しています。どうぞ参考にしてみて下さい。
日本の住所を英語で書くには?
まずはじめに日本の住所の英語での書き方を紹介します。
現住所「address」は全てローマ字で
英語で住所を書く時は、宛名や住所は全てローマ字書きです。海外から日本に手紙や荷物を送るときに使われるので、まず日本の住所をローマ字で書いてみることから始めてみましょう。
(例)123-456 東京都中央区銀座15丁目14‐13銀座マンション12号
#12 Ginza-mansion 14‐13, 15-chome Ginza Chuo-ku TOKYO 123‐456 JAPAN
母音を伸ばす場合は省略して記載する
日本の住所の中には大阪「オオサカ」や京都「キョウト」新潟「ニイガタ」など母音を伸ばす県や市、町の名前がたくさんあります。このような場合は伸ばす母音を省略して記載するようにしましょう。
- オオサカ:Osaka
- キョウト:Kyoto
- ニイガタ:Nigata
O‐saka、Kyo-to、Ni-gata、またはOosaka、Kyouto、Niigataと記載しても厳密的には間違いではありませんが、通常は上記で紹介した「省略した形」で記載するのが最も一般的です。しかし海外から一旦日本国内に入れば日本人の郵便局員が仕分けを行うため、住所が読めて理解してもらえれば問題はありません。
「ken」「city」と書かなくてもよい
英語で日本の都道府県は「Prefecture」と書きますが、英語でこれらを書く際は「Aichi Prefecture」のように「Prefecture」を使う必要はありません。東京都や大阪府、北海道なども同様で「Aichi」「Tokyo」「Osaka」「Hokkaido」と記します。
市も「Yokohama city」のように「City」を使わず、ローマ字で「Yokohama‐shi」とするのが一般的です。しかしながら「Yokohama」など市の名前だけで書くこともできます。
「ward」「town」も必要なし
同様に区についても「Isogo‐Ward」とせず「Isogo-ku」、「Konan-town」は「Konan‐cho」と書くのが一般的です。「字」のつく住所の場合は基本的に省略をしますが、字を「aza」大字「oaza」とすることもでき、たとえば、字東寿なら「Higashikotobuki」でも「aza-Higashikotobuki」と両方で書くことができます。
住所を書く順番と注意点は?
つづけて英語で住所を書く順番と注意点について触れてみましょう。
順番は「おしり」から
日本の住所を英語で書くときは基本的に住所の一番後ろから書くようにします。部屋番号、階数(F3などと表示)マンションやアパート名、番地、町名、市や群、都道府県、郵便番号の順番です。「JAPAN」の文字は住所の一番下に「大きくわかりやすく」記載するようにしましょう。
宛名が上で住所はその下に
英語で住所を書くときは宛名を上に書き、その下に住所を書きます。宛名を書くときは相手の敬称(男性=Mr、既婚女性=Mrs、未婚女性=Miss、未婚既婚を問わなない女性一般=Ms)を書き入れるのを忘れないようにしましょう。
また、ルールではありませんが、宛名の前に「Dear」「To」「Atten(Attentionの略)」をつけると読み手が宛名と差出人と間違えるトラブルが防げます。見た目にもスッキリし、宛先も明確になるでしょう。
To Mr, Taro TANAKA #12 Ginza-mansion 14‐13, 15-chome Ginza Chuo-ku TOKYO 123‐456 AIRMAIL JAPAN |
無理に英語に変換しない
日本のアパートやマンションには「メゾン=maison」や「コーポ=corporate house」「ハイツ=heights」など英語の名前がつけられていることが多いですが、これらを英語で書くときは無理に英語に変換しなくても大丈夫です。
- メゾン = Mezon
- コーポ = Kopo
- ハイツ = Haitsu
もちろん英語で表記することもできますが、基本的に書き方に厳しいルールはなく、結果的に読み手がしっかり理解すれば大丈夫なのです。住民票やパスポートに登録している書き方と同じにするという考え方でもよいでしょう。
海外の住所を英語で書くには?
海外の住所を書くコツを紹介します。
海外の住所「州」と「略称」
州のある国ではれぞれ州の呼び方が異なります。
- アメリカ、オーストラリア=State
- イギリス=County
- カナダ=Province
- スコットランド=Region
また、それぞれの州に略称があることがほとんどです。例えばアメリカのカリフォルニア州ならCA、ワシントン州ならWAというように、住所を書くときは略称を使うのが一般的です。
電話番号の記載方法
仕事で海外にある会社に荷物を送るときは、現地で連絡が取れるように「電話番号の記載」を忘れないようにしましょう。国番号、エリア番号、電話番号が必要ですが、区切りのところでハイフンを使うと読みやすいです。
例)(61)34‐111‐1111
ZIPCODEとPostcode
海外に荷物を送るときに最も重要なのが、郵便番号の「ZIPCODE」や「Postcode」です。国際貨物のセクションではこれらの郵便番号をもとにエリア分別をしていくため、間違いがあると別の場所に運ばれてしまい到着に時間がかかってしまいます。
海外に荷物を送るときはZIPCODEやPostcodeを再度確認してから送るようにしましょう。
「St」「Ave」「Blvd」
海外の住所も日本の住所の記載方法の逆で「おしり」からになりますが、海外の住所にはおおむね「St」や「Ave」など「道の名前」を目安とする住所設定がほとんどです。呼び方はその他「Blvd」「Ct」「Dr」などさまざまですが、どれも「道」を表し、書き方はSait St、Saint Aveなどを例に道の名前の後ろにつきます。
例)#10 F5 Star Heights 50 Happy St, Rosemarry, CA 1234 USA
まとめ
英語で住所を書くときは筆記体ではなくブロック体で読みやすいように記載しましょう。宛名が上、住所が下になり、住所を書く順番は基本的に「おしり」からになります。
郵便番号を記載し、国の名前は大きく太字で右下のあたりに記載するとよいでしょう。仕事で海外にある会社に荷物を送るときは電話番号の表記を忘れずに、「Mr」「Ms」などの継承も忘れないようにして下さい。