「要望」の意味と敬語表現!使い方の例文や類語との違いも解説

依頼される場面などでよく使われる「要望」。「要請」「要求」など似た言葉もあり、使い分けが難しい言葉です。また、「ご要望があります」のように、謙譲語として使うことは正しいのか悩んでいる方もいるかもしれません。今回は「要望」の意味や、類語との使い分け、謙譲語として使う際の注意点を紹介していきます。

「要望」の意味とは?

「要望」の意味は「相手に実現を求めること」

「要望」の意味は、「相手に対して、物事の実現を求めること」となります。類語との違いは、相手に対して「希望する」という意味合いが強くなることです。そのため、求める強さは低くなりますが、丁寧な表現になります。

「なにかご要望はございますか?」のように、尊敬語としてよく使用するため、ビジネスシーンで利用されることが多い言葉です。

「要望」を用いた例文と正しい使い方

希望通り依頼を受ける場合「要望に沿う」「要望に応える」

相手の希望通りに依頼を受ける場合、「要望に沿う」「要望に応える」といった表現を使います。「ご要望にお応えできるよう、これからも努力してまいる所存でございます」のように決意表明にも使用できる表現です。

また、「ご要望に沿えず、申し訳ございません」のように、否定形にして依頼を断る際にも使用されます。

意見が多い場合「要望の声が高い」

「要望の声が高い」は「異性に要望の声が上げられること」です。「ご要望の声が高い機能を追加いたしました。」のように使います。

「要望が高い」もよく見る表現です。辞書では見られない表現ですが、多くの人に意味が伝わるでしょう。しかし、「要望」は実現を求めるという動詞のような言葉のため、高いと続けると違和感を覚える人もいます。ビジネスシーンでは避けた方が無難です。

相手に意見を出してほしい場合「ご要望はございますか?」

意見を出してほしい場合に使う「ご要望はございますか?」は口頭でも使いやすい表現です。なお、より丁寧にしようと「ご要望はございますでしょうか?」としてしまうと、二重敬語になってしまいます。よく使われる表現のため不自然さを感じない人も多いかもしれませんが、文法的には間違いとなります。大事な場面でうっかり使わないよう、普段から意識して避ける習慣をつけるのがおすすめです。

「要望」の敬語・謙譲語表現

相手に対し使う印象が強い「要望」ですが、謙譲語として自分の希望や依頼を伝える際も使用できます。

謙譲語表現は「要望がございます」

自分の要望を伝える際におすすめの謙譲語表現は二つあります。一つめは、要望には「ご」を付けず、続く言葉を謙譲語にすることです。「要望がございます」「要望いたしたく存じます」のように使います。

二つめは、違う言葉に言い換えることです。「お願いがあります」は口頭でも書面でも使いやすい表現です。柔らかい表現になるという利点もあります。

「ご要望があります」は避けるべき

自分の要望を「ご要望があります」と表現すると、「自分のことなのに尊敬語を使っている」「敬語の使い方を知らない」と誤解されてしまう可能性があります。

厳密には、「ご要望」を謙譲語として使うことは間違いではありません。しかし、違和感を覚える人や不愉快に感じる人が多いため、マナーとしては間違いと言えるでしょう。

類語「要請」「要求」との違い

「要望」と「要請」の違いは「強く願い出ること」

同じように物事の実現を求める類語に「要請」があります。「要請」は、相手に対して「必要であるとして強く願い出ること」です。「自衛隊に出動を要請する」「知事選に出馬を要請した」のように、「要望」よりも強く働きかける言葉となっています。

口頭で相手に直接言う場面は少なく、「お願い申し上げます」などと言い換えられています。

「要望」と「要求」の違いは「当然のこととして強く求めること」

要請よりもさらに求める意味合いが強いのが「要求」です。「家賃の支払いを要求する。」のように、当然の権利として強く主張する際に使用します。厳しい印象になるため、使用する場面は限られるでしょう。

なお、ビジネスシーンで用いることは少ないのですが、生理的に必要とすることも「要求」で表現します。(「体が水分を要求する。」など)

「要望」の対義語

「要望」の意味上の対義語は「回答」「実現」

「要望」の対義語は厳密に定まっていないようです。しかし、意味から考えると対義語は「回答」「実現」だと言えるでしょう。

「回答」は質問や要求に答えることです。要求は「要望」の類語ですので、対義語として違和感なく使用できます。「実現」は物事が現実化することです。「要望」の意味が「実現を求めること」ですので、希望が叶ったことを表す「実現」は対義語にふさわしいでしょう。

「要望」の英語表現

英語では「request」

「要望」と同じ意味の英語は「request」です。より丁寧に伝える時は「make a request」を使用しましょう。また、ビジネスメールで便利なのが「as requested」。「ご要望に従い」という意味です。文頭や文末、文の途中、どこにでも使用可能です。

「demand」も似た意味の動詞ですが「要求」に近い強い主張になります。高圧的で断れないニュアンスがあるため、取引先へ伝える場合は「repuest」がふさわしい場面が多くなります。

まとめ

「要望」は実現を求める言葉の中でも「希望する」という意味合いが強く、柔らかい印象があります。使い勝手が良いため、ビジネスシーンで接する機会が多い言葉です。うまく活用すれば、日本語でも英語でも、スムーズにやり取りができるでしょう。使い分けや敬語表現をマスターして、ビジネスのお役に立ててください。