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「居丈高」の意味と語源とは?例文と類語「高飛車」との違いも解説

「居丈高」とは「相手へ威圧的な態度をとる様子」を意味します。「居丈高(いたけだか)」を「いけだか」と誤読している方も多いのではないでしょうか?「居丈高」の語源や例文、類語「高飛車」との違いも解説します。くわえて、「居丈高」の英語表現や対義語も解説しましょう。

「居丈高」とは?

「居丈高」の意味は”威圧的な態度”

「居丈高」の意味は、“相手へ威圧的な態度をとる様子”です。古くは「座高がたかい様子・上半身をのばして相手を見下す様子」を意味する言葉でした。

居丈高(いたけだか・いだけだが)

  1. 相手へ威圧的な態度をとる様子
  2. 座高がたかい様子
  3. 上半身をのばして相手を見下す様子

現代では「威圧的な態度をとる様子」の意味で使用されます。

「居丈高」の読み方は”いけだか”ではなく「いたけだか」

「居丈高」の読み方は“いたけだか”です。「いけだか」や「いたけたか」と読むのは誤用となるため、話し言葉として使用する場合は注意しましょう。また、辞書によっては「いたけだか」の他に「いだけだが」と読むとも記載されています。

「居丈高」の語源は本来の意味にある

「居丈高」の語源は「居丈高」がもつ本来の意味にあります。現代では「相手へ威圧的な態度をとる様子」を意味する「居丈高」ですが、本来は「座ったときの背丈が高い様子」を意味していました。

やがて「座ったまま背をそらせて、体を大きく見せる」という意味へ転じ、さらに「背をそらせて相手を見下す」「威圧的な態度をとる」という意味になったのです。「居」という漢字には「座る」という意味があるため「居丈高」と表すのですが、「威圧的な態度」という意味から「威丈高」と表記されることもあります。

「居丈高」の使い方と例文とは?

「居丈高」は”威圧的な態度をとる”状況で使う

「居丈高」は相手に威圧的な態度をとったり、その様を指摘したりする状況で使用できます。話し方や動作が威圧的であることを表すため、言葉自体にネガティブな意味合いが含まれます。

「居丈高になる」「居丈高な振る舞い」のような使い方をする

「居丈高」の使い方には”居丈高になる”や”居丈高な振る舞い”があります。「居丈高になる」は”威圧的な態度になる”という意味が、「居丈高な振る舞い」には”威圧的な態度での振る舞い”という意味がそれぞれあります。

自分が威圧的な態度をとっている状況や、相手の威圧的な態度をあらわす状況で使用しましょう。

例文

・弱者に対してのみ居丈高になるのは人としてどうかと思う

・権力を握るとどうしても居丈高になるため、気を付けよう

・上司が店員に対して、居丈高に振る舞うところを目撃した

・彼は自分より力のない者へのみ、居丈高に振る舞う

「居丈高な物言い」とは”威圧的な言葉遣い”を表す

「居丈高」の使い方の1つが”居丈高な物言い”です。「居丈高な物言い」とは”威圧的な言葉遣い”を意味し、「居丈高な物言いを嫌う・居丈高な物言いをする」のように使います。

例文

・居丈高な物言いにならないよう気を付ける

・彼の居丈高な物言いをみれば、どのような性格か分かるだろう

「居丈高」を使った例文

「居丈高」を使った例文をご紹介しましょう。

  • そのように居丈高にどなっても、相手を委縮させるだけだ
  • 居丈高な振る舞いは自分の価値を下げてしまう
  • 目下の者にだけ居丈高になるなんて、あってはならない

「居丈高」の類語と対義語とは?

「居丈高」の類語は”高飛車”

「居丈高」の類語には“高飛車”が当てはまります。「高飛車(たかびしゃ)」とは”相手へ高圧的な態度をとること”また、”将棋の飛車を使った戦法”を意味します。

高飛車(たかびしゃ)

  1. 相手へ高圧的な態度をとること
  2. 将棋の飛車を使った戦法

「居丈高」と「高飛車」はどちらも、相手を一方的に押さえつけるような態度であることを表します。「高飛車な物言いが気に入らない」や「高飛車に出る」のように使いましょう。

「居丈高」と「高飛車」の違いは”使い方”にある

「居丈高」と類語「高飛車」の違いは使い方にあります。「居丈高」と「高飛車」は、どちらも「相手を一方的に押さえつける態度」を表すため、「居丈高に言う」を「高飛車に言う」へと言い換えることが可能です。

しかし、「高飛車に出る」という使い方に関しては、「居丈高に出る」と言い換えることができません。反対に、威圧的な態度で叱ることを「居丈高に叱る」と表しますが、「高飛車に叱る」とは表せないのです。

「居丈高」の対義語は”柔和”

「居丈高」と反対の意味をもつ言葉(対義語)には“柔和”が当てはまります。「柔和(にゅうわ)」とは”性質や態度が優しく、穏やかであること”を意味します。「居丈高」の「威圧的な態度」と反対に、「優しく穏やかな態度」を表す言葉が「柔和」です。

例文

・柔和なまなざしを向けられ、気づけば怒りは収まっていた

・柔和な表情とは裏腹に、草花を踏み倒しながら進んでいた

「居丈高」の英語表現とは?

「居丈高」は英語で”Overbearing”

「居丈高」の英語表現には“Overbearing”が適しています。「Overbearing」とは”威圧的な・高圧的な”を意味する単語で、「Be overbearing(威圧的な)」のように使います。

He is hated because he has overbearing.

意味:彼は威圧的だから嫌われている

まとめ

「居丈高」とは「相手に威圧的な態度をとること」を意味します。本来は「座ったときの背丈が高いこと」を表していましたが、しだいに意味が転じて「相手を一方的に押さえつける態度」を表すようになりました。

類語には「高飛車」が当てはまりますが、使い方によっては言い換えられないため注意しましょう。

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hana
大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。