「理由書」とは?書き方のポイントと例文・テンプレートも紹介

「理由書」はトラブルが起こった理由を報告するための書類ですが、ビジネスや役所等のさまざまなシーンで使われています。今回は、「理由書」の意味に併せて、正しい書き方と書くときの注意点などを解説します。例文と併せてテンプレートも紹介しますので、ご参照ください。

「理由書」とは?

「理由書」の意味は”理由をまとめた書類”

「理由書」の意味は、“トラブルが起こった時などにその理由がまとめられた書類”です。

ビジネス上で何か問題が起こった場合に提出を求められる機会も多く、理由書にはトラブルの原因を突き止めてソニ理由を記載します。理由書提出の目的は、トラブルの再発防止です。また反省材料として理由書が用いられることもあります。

 「理由書」は役所や自動車関連の手続きなどでも活用

「理由書」は役所や自動車、入国管理局などでも活用されています。

役所では、各種の届け出や届け出を委任する場合に理由書が求められることがあります。自動車に関しては、車検証の紛失時、返納したいがナンバープレートの紛失で返納できないときなどに理由書が使われます。

また外国人が就労ビザの申請時に、入国管理局で「雇用理由書」を提出します。任意ですが、雇用理由を採用企業が雇用理由をまとめた書類で、就労ビザの審査で重要な書類です。

 「理由書」と「顛末書」との違い

トラブルが起こった時に提出する書類のひとつに「顛末書」がありますが、「顛末書」にはトラブルが起こった事実を時系列などに沿いながら記載された書類です。

一方「理由書」はどうしてトラブルが起こったのか、トラブルが起こった理由をまとめた書類になり、顛末書のように起こった事実の記載にとどまらず、トラブルの原因を突き止め、それを的確に書くことが大切です。

ビジネス向け「理由書」の書き方とテンプレート

「理由書」に書く事柄は”トラブルの内容”と”その理由”

ビジネスで提出を求められる「理由書」には主に、どのようなトラブルが起こったのかを伝える「トラブルの概要」と、どうしてそのトラブルが起こったのかを伝える「理由」が記されます。

「理由書」の基本的な構成と書き方のポイント

ビジネスで使用される「理由書」の基本的な構成は次の通りです。

  1. トラブルの概要:トラブルが起こった期日や場所、トラブルの内容など。
  2. トラブルの理由:どうしてそのトラブルが起きなのか。
  3. 反省・謝罪の言葉

トラブルの概要では、いつ、どこで、何が起こったのかを中心に分かりやすくまとめます。どのような事態が起こったのかを簡潔にまとめることが大切です。

トラブルの理由は、理由書のメインとなる箇所なり、トラブル内容を書く以上に簡潔さ、さらに冷静にトラブルを分析してその理由・原因をまとめる必要があります。わかりやすさから、トラブルの理由は箇条書きで書かれることが多いです。

また、反省・謝罪の言葉は、理由書によっては必要としないこともあります。

「理由書」の例文とテンプレ―ド

ここでは業務上でトラブルが生じたときの理由書「遅刻理由書」のテンプレートを紹介します。

個々の案件に応じて詳細は変わりますので、理由書の一例として参照してください。

○○年○○月○○日

システム開発部部長 ○○ ○○様

システム開発部 (氏名)

51日のAプログラム不具合に関する理由書

51日にAシステムに不具合が生じましたが、その経緯を調査した結果、次のような原因が判明しましたので、下記にご報告いたします。 

日時:51日午後3時から5

経緯:Aプログラムに不具合が起きていることを○○が発見し報告を受け、すぐに対応しましたが、原因を突き止めて復旧するまでに2時間を要しました。

理由①:(箇条書きで理由を記載)

理由②:(〃) 

以上

「理由書」を書くときの注意点とは?

「理由書」では謝罪文や反省の言葉は少なめに

「理由書」はトラブルが起こった原因や理由を報告するための書類なので、謝罪文や反省の言葉を書く必要はないとする考え方があります。しかし理由書を書くにあたり、謝罪や反省の気持ちは出てくるものですので、理由書に書く謝罪・反省の言葉は短めにまとめます。

同じくトラブルが起こった時に作成される書類のひとつに「始末書」がありますが、「始末書」では起こったトラブルの詳細に加えて謝罪や反省を書くことを目的とした書類です。そのため始末書と理由書の両方を提出する場合は、理由書では謝罪や反省の言葉は割愛し、始末書でその点に重点を置いて書くようにします。

「理由書」は早めに提出

「理由書」は提出と求められてから早急に提出することが大切です。理由書を求められる理由は、先方が状況把握を少しでも早くしたいからで、提出先を待たせすぎないようにしましょう。

「理由書」にはトラブル対策を書き加えてもいい

理由書はトラブルとその理由を報告することが重要なのですが、理由書の提出には、同じトラブルを防止するという目的があります。トラブルの理由が明確になれば、トラブルの防止対策に考えが及ぶことがあり、その点を理由書に書き添えることもできます。

「理由書」の英語表現とは?

「理由書」は英語で”statement of reasons”

「理由書」は英語で”statement of reasons”と表記します。「SOR」とも略され、ビジネスなどで使われています。

statement」は陳述や声明という意味で正式な書類で使われる言葉です。「reason」の意味は理由で、理由書にはいくつかの理由が書かれることが想定されるため複数形で書きます。

例文

“Can you bring me a statement of reasons?”
「理由書を提出してくれるかい?」

まとめ

「理由書」とは理由をまとめた書類で、トラブルが生じたときやある出来事に関する理由を説明するときなどに使われています。ビジネスや役所などあらゆるシーンで活用されていますから、いざというときに困らないように基本的書き方を覚えておきましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。