「自由業」とは?代表的な職種と「自営業」「フリーター」との違い

「自由業」と聞くと束縛されない自由なイメージがありますが、具体的にはどのような職業のことを指すのかわかりづらいですよね。今回は「自由業」の意味と、自由業と呼ばれる代表的な職種を紹介します。また「自営業」や「フリーター」との違いに税金、英語表現についても解説します。

「自由業」の意味と代表的な職種とは?

「自由業」の意味は”一定の雇用契約を結ばずに働くこと”

「自由業」の意味は、企業などと一定の雇用契約を結ばずに働くこと”です。働き方の中でも時間的な束縛がなく、時間を自由に使って働き方をする職業を指します。その多くが、専門的な知識などを活かし、技能や技術、知識をつかい専門的な職業になります。

ただし、自由業という職業がどんな職業であるのかは、法的に定義はされていません。

会社等に所属していないライターや作家、アーティスト、プログラマーなど、様々な業種で自由業として働いている人たちがいて、「フリーランス」とも呼ばれています。

「自由業」が活躍する職種

「自由業」として活躍している人たちは、いろいろな分野で活動しています。ここでは、自由業と呼ばれることの多い代表的な職種を見ていきましょう。

  • ライターや作家・コラムニスト
    文章や記事を書くことを専門とする「ライター」や、小説や評論、マンガや脚本などを書く「作家」、エッセイなどを書く「コラムニスト」は、自由業と認めれれる職種として有名です。「翻訳家」も自由業として働いている人が多いでしょう。
  • ブロガーやアフィリエイター
    自分のブログを運営し、広告を掲載することで事業を行う「ブロガー」や、ネット上で商品の紹介をしてユーザーがその商品を購入したときに報酬を受け取る「アフィリエイター」も自由業として働いている人が多いでしょう。
  • ノマドワーカー
    「ノマドワーカー」とは職場などを持たずに自由に仕事を進める人のことを指し、その内容は専門性によって異なり、カメラマンやコンサルタントなどさまざまです。
  • 投資家
    株式投資の配当金や外貨預金の金利のみで生計を立てている「投資家」は、自由業として働いている方が多くいます。
  • プログラマーやWebデザイナー
    「プログラマー」や「Webデザイナー」、「エンジニア」にも自由業として働かれる人が増えています。自分の技術や知識を生かすために、一企業で働くよりも必要とされるプロジェクトに参加するという方法で仕事をします。

他にも、自由業として働く「デザイナー」や「アーティスト」などがいます。

「自由業」と「自営業」「フリーター」との違いとは?

「自営業」は経営者で勤務時間が決まっている場合が多い

自由業と自営業という言葉は似ていますが、経営者となり勤務時間も決まっていると「自営業」と呼び、経営者にならず、かといって雇用されることもない上に勤務時間が固定していないと「自由業」と呼ばれることが多いです。また自営業者は状況によっては雇用契約を結ぶこともあります。

上記のような違いで「自由業」と「自営業」は使い分けがされているものの、法的に定義されているわけではありませんので、個々の判断で使い分けが行われているのが現状です。

「フリーター」は”非正規雇用で働いている人”のこと

「フリーター」とは会社には社員として雇用されずに働いている人”のことで、アルバイトまたはパートで生計を立てています。契約社員や派遣社員はフリーターではありません。

自由業とフリーターは、正社員として雇用されず収入も安定していないという共通点がある一方で、自由業は専門知識や技術を生かした職業であるのに対して、フリーターは特に専門性を活かしているわけではなく、時間や場所で都合がつきやすいから働いていることが多いという違いがあります。

また自由業は特別な契約がない限り有給はありませんが、フリーターは正社員と同様に有休をもらえる場合があります。

「自由業」と税金・クレジットカードの発行について

自由業に課せられる税金は「所得税」や「住民税」

自由業に課せられる主な税金は、所得税、住民税、個人事業税と消費税です。

所得税は、一年間の所得に対して課せられ、確定申告により申請します。前年の216日~315日までが対象となる期間です。

住民税は前年の所得に対して、個人事業税は個人が営んでいて地方税法などで法定業種として定められている事業に対して課せられる税金です。どちらも所得税を確定申告すれば申告扱いとなるため、確定申告をする必要ありません。

また消費税は、売上高が1000万円以上を超えた場合に課せられます。

クレジットカードは安定した事業収入があれば作れる

自由業はクレジットカードが作りにくいというイメージがありますが、安定した事業収入があればクレジットカードは作れます。税理士や弁護士などの士業や開業医などで自由業でも事業収入が安定だと判断されたなら、クレジットカードは作れます。

しかしアーティストなど継続的な事業を行えず、安定した収入が得られていないと判断されると、クレジットカードが発行されないケースがあります。

「自由業」の英語表現とは?

「自由業」は英語で”freelance”

「自由業」は英語で”freelance”と表現します。カタカナ語「フリーランス」にもなっています。「freelance」は名詞として自由業、または形容詞として自由業のという意味で使われています。自由業として働く人は「freelancer」(カタカナ語「フリーランサー」と同じ)と呼ばれます。

「自由業」を使った英語例文

「自由業」を使った英語例文をご紹介しましょう。

  • “a freelance photographer”
    「自由業のカメラマン」
  • “Most of the artists I know are freelance.”
    「私の知っているほとんどのアーティストは自由業だ」

まとめ

「自由業」とは会社などと一定の雇用契約を結ばずに働くことという意味で、作家やアーティスの他にもプログラマーやWebデザイナーなどさまざまな業種で自由業はいます。自営業やフリーターなど似た言葉がありますので、意味の違いを整理しておきましょう。

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「難解なワードでもわかりやすく」をモットーに、常識ワードからビジネス用語、時には文化・アート系など、幅広く記事を書かせていただいています。ドイツ在住で2児の母。好きな食べ物はビターチョコレートとナッツ類。