「承知」と「了解」の違いとは?ビジネスでの使い分けと類語も解説

「承知」と「了解」の違いを知っていますか?ビジネスでは目上へ「了解」を使うことがマナー違反だという声もありますが、実は「承知」「了解」ともに目上へ使用できる言葉です。「承知」「了解」の違いと使い分け方、類語の「了承」「承諾」も解説します。くわえて、ビジネスで使える例文や英語表現も解説しましょう。

「承知」と「了解」の意味と違いとは?

「承知」「了解」の意味は「理解して認めること」

「承知」と「了解」はどちらも似た意味をもち、「理解して認めること」を表す言葉として使われます。

「承知」の意味
  1. 事情などを知ること。
  2. 依頼などを聞き入れること。
  3. 理解して許すこと。
「了解」の意味

事情などを理解し、承認すること。

ビジネスシーンではどちらも「わかりました」を意味する言葉として使われますが、「承知」は「百も承知」や「承知しないぞ」など、「知る」「許す」を意味する言葉でもあります。

「承知」と「了解」の違いは「どこに重点をおくか」

「承知」と「了解」の違いはニュアンスにあり、意味のどこに重点を置くかが異なります。「承知」は相手の事情や依頼を「知る」「聞く」ことに重点が置かれているのに対し、「了解」は「理解」することに重点が置かれているのです。

・承知…「知る」「聞く」

・了解…「理解」

「承知」の元々の意味である「事情を知ること」「依頼などを聞き入れること」をみると、「知る」「聞く」が重点であることが分かります。また、「了解」に使われている漢字「了」「解」は両方とも「わかること」を表しており、「理解」することに重点が置かれています。

「承知」「了解」のビジネスでの使い分け

目上へは「承知」を使うのがマナー化している

ビジネスシーンでは、目上の相手へ「承知」を使うことがマナーとされています。「了解です」や「了解しました」は日本語としては正しいのですが、人によっては軽い印象を与えたり、失礼と捉えられたりする場合があります。

よくある誤解として、「承知」には「承る」という漢字が含まれているため「謙譲語として使える」という意見があります。しかし、「承知」は熟語の1つであり謙譲語ではありません。謙譲語として使用するのであれば、「する」をへりくだらせた「いたす」を加えて、「承知いたしました」の形で使いましょう。

本来は「承知」「了解」どっちも適している

目上へは「承知」を使用するのが一般的なマナーだと説明しましたが、本来であれば「承知」「了解」どちらを使っても構いません。どちらも「理解して認めること」を意味する言葉で、あえて使い分けるのであれば「目上・目下」ではなく、「どこに重きをおくか」で使い分けます。

ただ、正しい日本語だとしても、相手へ不快感を与えるのであれば避けるのが無難です。相手との距離感をみて、使い分けてみましょう。

「了解を得る」「了解を求める」を「承知」で言い換えは不可

「了解」は「了解です」「了解しました」の他に、「了解を得る」や「了解を求める」などの使い方をします。「了解です」や「了解しました」を「承知」で言い換えることはできますが、「承知を得る」や「承知を求める」とは言わないため注意しましょう。

「了解」「承知」を使った例文

  • 翌日の朝にお礼メールを送るのが暗黙の了解だ
  • ○○の件に関しまして、了解いたしました
  • 了解です。改めてこちらから伺いますね
  • 忙しいのは重々承知しているが、そのうえで頼んでいるのだ
  • 承知いたしました。すぐにお持ちいたします

「承知」「了解」の類語

類語「了承」の意味は「納得して承知する」

「承知」「了解」の類語に当てはまるのが「了承(りょうしょう)」です。「了承」とは「事情などを納得し、承知すること」を意味します。「何卒ご了承ください」のように、理解した上で受け入れてほしい状況で使用します。

例文

・何卒、ご了承願います

・ご了承いただけますよう、よろしくお願いいたします。

・○○様にはすでにご了承いただいております

類語「承諾」の意味は「聞き入れること」

「承知」「了承」と似た意味をもつ言葉(類語)には、「承諾(しょうだく)」も当てはまります。「承諾」とは「意見や要望などを聞いて、受け入れること」を意味します。

例文

・この度はご承諾いただきまして、誠にありがとうございます

・○○様にご承諾いただきたく、ご連絡いたしました

・ご承諾賜りましたこと、誠に感謝いたします

「承知」「了解」の英語表現

「承知」「了解」は英語で「Yes, I got it」

「承知」と「了解」の英語表現には「Yes, I got it」が適しています。「Yes, I got it」とは「はい、わかりました」を意味し、言われたことを理解した状況で使えます。また、ビジネスシーンなどのフォーマルな場では「Certainly(確かにそうします)」へ言い換えることも可能です。

まとめ

「承知」と「了解」はどちらも「理解して認めること」を意味する言葉です。ビジネスシーンでは「了解」を目上に使うのは失礼とされていますが、本来は「承知」「了解」ともに目上へ使える言葉です。

相手によっては「了解」に対して違和感を覚えることを考慮し、類語の「了承」や「承諾」へ言い換えてみましょう。

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大阪在住の新人ライターです。学生時代にビジネスマナーや医療事務・秘書などの検定を取得し、前職は医療秘書として医院勤めでした。料理とスポーツが得意なので、いつか記事にできたらなと思っています。よろしくお願いします。