「ポーション」は料理やコーヒーミルクなどに使われるカタカナ語ですが、具体的にはどのような分量であるのかご存知でしょうか?
今回は他にもいくつか別の意味を持つ「ポーション」について分野別に解説しながら、例文とあわせて紹介させていただきます。「ポーション」と「恋の媚薬」の関連性についても紹介していきましょう。
「ポーション」の意味や英語表記とは?
「ポーション」の意味は”部分・一人前、一回に飲む薬の量・一服”
「ポーション(portion)」の意味は、“部分・割り当て・一人前”などです。ものを配るために分割する、分けるいう意味を持ちます。また、法律においては遺産や財産などを分け与えるという意味も持ち合わせます。
一方「ポーション(potion)」の意味は、“一回に飲む薬の量・一服”のことです。薬品を含め、一回の使用量に対して使う言葉となります。
「ポーション」の英語表記は”portion”と”potion”
「ポーション」は英語表記で”portion”と”potion(Rが入っていない)”の2つがあります。英語の「portion」は名詞の他、動詞としても使われる単語ですが、「potion」は名詞のみとなります。
ちなみに、英語の発音は「portion」はほぼ”ポーション”、「potion」の方は”ポウション”なります。もちろん、カタカナ語では「ポーション」と表記しますが、念のため予備知識としておさえておきましょう。
「ポーション」飲食店での使い方と例文とは?
「ポーション」飲食店では”一人分・一盛り”のこと
「ポーション」とは、飲食店で”一人分・一盛り”のことを意味します。レストランやカフェなどで食事を注文する際、店側が一人分として提供する量をポーションと呼んだり、何キロ、何房、何本など、量単位で人盛りとする場合も「ポーション」と呼んでいます。
「ポーション」は分け前や分割といった意味を持つため、一人分として割り当てた量、つまり「一人分」を指します。また、一枚の大皿やかごなどに、複数の食べ物を盛り付けて一盛りとするのも「ポーション」となります。
「ポーション多め」の高級レストランは”一人前の量が多い”
フレンチや高級ダイニングを提供するレストランなどでは、「ポーション多め」をうたっている看板を目にすることがあります。
フレンチや高級ダイニングで提供する一人前の料理が量的に少なく、素材のクオリティーや盛り付けの面では満たされても、お腹が満たされないのが通常です。そこを改善するために使われ始めたのが「量多め」ならず、オシャレな響きを持つ「ポーション多め」なのです。
飲食店における「ポーション」を使った例文
飲食店における「ポーション」を使った例文をご紹介しましょう。
- カルボナーラのポーションは全体で200gとなっている。
- 期待通り、ポーションは多めだった。
- このカップ一杯の量をポーションとして、5ポーション盛り付けてくれる?
「ポーション」コーヒー分野での使い方と例文とは?
「ミルクポーション」は一杯のコーヒーについてくるミルク
「ミルクポーション」はカフェや喫茶店などで一杯のコーヒーを頼むと横についてくるミルクのことです。「ミルクポーション」は小さなミルク用のジャグに入っていることもあれば、密封されたプラスチックの中に入っている場合もあります。後者は俗に言う「ポーションミルク」のことです。
「コーヒーポーション」は一杯分の濃縮されたコーヒー
「コーヒーポーション」も、言葉としては近年よく使われるようになりました。一杯分の濃縮された液体状コーヒーのことで、沸騰したお湯や水、ミルクを入れて一杯分のコーヒーをを作ります。
コーヒー分野における「ポーション」を使った例文
コーヒー分野における「ポーション」を使った例文をご紹介しましょう。
- 超ミルク党の私は、いつも必ずポーションミルクを2.3個、バックの中に忍ばせている。
- 今日はお客様が10人くるから、コーヒーポーションを人数分用意しておいてね。
「ポーション」薬分野での使い方と例文とは?
「ポーション」は媚薬や薬品をダイレクトに意味することもある
「ポーション(potion)」は「一回で飲む薬の量」「一服」という意味がありますが、「媚薬」や「薬品」をダイレクトに意味することもあります。「一回の媚薬」「一瓶の薬品」というように量は定めず、「媚薬」「薬品」という直接的な意味として使われています。
「ラブポーション」の意味は”惚れ薬”
漫画や小説の中で、「ラブポーション」という言葉を聞いたことはありませんか?やや異次元や空想での話になりますが、意味は、恋の媚薬、つまり「惚れ薬」のことを指しています。そうとは言いながら「アイコンタクトはラブポーションの一つよ」などと、現実世界でもメルヘンチックな会話の中でも使える表現かもしれません。
薬分野における「ポーション」を使った例文
薬分野における「ポーション」を使った例文をご紹介しましょう。
- 寝る前に処方された薬、そうそう、いつものポーションを忘れずにね。
- 研究室では、教授の意向で別のポーションが実験に追加された。
まとめ
「ポーション」の英語表現は「portion」と「potion」の2つがあります。飲食店やコーヒーで「portion」の方で、「一人前」「人盛り」「一人分」、薬関係は「potion」となり、「一回で飲む薬の量」「一服」「媚薬」「薬品」という意味で使われています。
また。飲食店の場合、毎回同じ量で料理を提供することが大前提です。各料理の「ポーション」はストレートに客の反応にながっていくため、実際にはとても大切な要素とも言えます。加えて「ポーション」はシェフやキッチンスタッフが日常的に使う言葉となりますので、とくに料理関係で仕事をする人は意味を正しく理解しておきましょう。